青春18きっぷを使って乗鞍エコーラインへの輪行の旅
乗鞍エコーラインそれはロードバイクに乗っている人ならいつか行ってみたいと思う人は多いのではないでしょうか。
標高3,026mの乗鞍岳までは一般的な登山者はアルピコ交通の路線バスもしくは観光バスツアーなどによって標高2,702mの畳平までいっきに上がれてすぐ側にはお花畑が広がっており、そこからすぐに山頂まで登山をすることができ初心者や体力に不安な人でも夏の天気の良い日には手軽に3,000m峰に挑戦できる素晴らしいところです。
乗鞍の畳平までは岐阜県側のスカイラインか長野県側のエコーラインの二方向から登れますが両方登ってみた感じは私のおすすめは絶対に長野県側から行くのがおすすめします。
本当に素晴らしい景色で最初に2017年に行ってからリピーターになってしまい毎年必ず1回は行こうとはまってしまっております。ちなみに今回で5回目の訪れになります。何度か行くうちになんとか安く旅費を抑えることはできないかなと思い考えついた結論は、青春18きっぷを使ってなら安く行くことができるなとなり昨年も実はその方法で行っておりました。
ここから参考になるかどうかわかりませんが私の行った工程を紹介してみたいと思います。
姫路 04:59 発
↓
米原 08:22 着
08:33 発
↓
大垣 09:05 着
09:11 発
↓
名古屋09:43 着
09:46 発
↓
中津川11:07 着
12:00 発
↓
松本 14:21 着
と出てきました。本当は姫路05:53発新快速の米原行きでも間に合うのですが遅延のリスクと乗り換えがしんどくなるのでひとつ前の列車で行くことにしております。
●事前準備
輪行の旅はしたことある人にはわかるかと思いますが本当に細々したものがあり結構な荷物になってしまいます。ですので私の好きなウルトラライトの道具と技術が生きてきます。ロードバイクで走るならいかに軽量化できるかそして持ち運びもコンパクトにできるかが快適にライドするにはとても重要なのです。
今回私がまとめました荷物を紹介しますのでひとつの例として参考にしてみてください。装備はテントを張っての野宿で外食やコンビニを利用してなので火器類は持って行きませんでした。
●テント泊関係
・テント クロスオーバードーム2
・着替え インナー・タイツ・くつ下
・グランドシート タイベックシルバー
・小物関係 アイマスク・耳栓・モバイルバッテリー・充電ケーブル・短パン・バスタオル・デオドラントシート
●輪行関係
・自転車本体
・輪行袋
・固定用バンド
・ショルダーベルト
●自転車ライド関係
・フロントライト・リアライト
・ガーミンフェニックス5X
・モンベル ボトルホルダー
・シェルト サコッシュ
・パンク修理グッズ
・レインウェア 上下
・自転車ロック
●電車移動時
・ゼロサンダルシューズ
・ハイパーライトマウンテンギア スタッフバッグ
●ライド服装
・サイクルジャージ
・ビブショーツ
・インナーウェア
・CW-X ジェネレーター
・ヘルメット
・ビンディングシューズ
・サイクルグローブ
大分軽量化を意識して道具を厳選してみましたがそれでもやはりこれぐらいの荷物にはなってしまいます。本当は宿屋に止まったりした方がもう少し荷物が少なくいけるでしょうが、ただ寝るだけで朝早くに出発しないといけないので、ささっと寝ることができ夜明けとともに行動ができる、テント泊はある意味手軽で便利かなと思います。
以上の荷物をまとめてみると輪行中の持つザックの重さはおよそ3kgほどでおさまっております。靴は電車に乗っている間ビンディングシューズでは非常に苦痛ですので替えの靴が必要になると思いますが、私はテン場で使ったりできるようにと以前購入していたゼロシューズのサンダルを駅構内の移動用に使用してみました。使わない時は若干重いですが思った以上に快適でよかったです。
出発したのは2020年8月6日(木)の早朝4:30過ぎにに家を出て最寄りの姫路駅に到着し
青春18きっぷを購入 12,050円にて購入。
始発の列車に乗り約3時間30分の移動です。
1時間ちょっとしか寝ていませんでしたので道中は乗り慣れている神戸線の路線ですしほぼ寝ていました。
列車の車内の乗車中は座席の脚元に折りたたみ自転車を縦に置きそこの間に足を入れて座っておりました。隣に座った人に若干はみ出しておりすみませんでした(*´-`)
米原に到着してすぐ向かい側に列車が到着し大垣までになります。
大垣に到着し階段を上り下りしホームを移動し新快速豊橋行きにのり名古屋まで移動です。
名古屋駅に到着し1本後の列車でも大丈夫でしたが、中津川駅でゆっくり待ちたかったのでギリギリの乗り換えで快速 中津川行きに乗車します。
全く遅れなく定刻通り中津川駅に到着。
暑いです。
マスクもして風もなく晴れていたので汗が吹き出してきます。
次の松本行きの列車が12時ちょうど発で1時間ほど時間があるので外のコンビニに買い出しに行き時間をつぶしていました。
11時50分ぐらいに松本行きの列車が入ってきてようやく乗り込みます。
ここから2時間20分の鈍行の列車旅が始まります。去年も乗りましたけどここの区間は川沿いの綺麗な景色を眺めながらアルプスの山々を見れたりしゆったりとした列車の旅ができる、とても素敵なところと思います。
JR西日本に比べJR東海の車両は1両1両にお金をかけた乗り心地のすごくいい綺麗な車両でとても羨ましく思います。さすが新幹線でいっぱい売り上げがある会社の車両はグレードが全然違うなと思いました。
車内の乗車率は3割から4割程度で皆ゆったりと乗れていたので座席に折りたたみ自転車を置いていても全く迷惑になることもなく旅することができました。
そして2時間20分ほど経ち定刻通りようやく松本駅に到着です。
もやっていて山があまり見えませんでしたが松本に来たなぁって言う景色が広がっていました。
ゆっくり堪能したいところですが時間がないのでささっとライドの準備です。
展開すること自体は2分もあればできるのですが、走行中はリュックを背負いたくないのですべてのものを自転車に取り付けるいわゆるバイクパッキングの準備に時間がかかってしまいます。もちろんバイクパッキング用のシートポストバックも購入して持っているのですが、ヒルクライムなどをするときにどうしてもバックの後ろの方が振れてしまい乗りにくいので最近はほとんど使っていません。もちろんそのバックの中にいろいろ掘り込んでいたら比較的早くパッキングが完了するのですが、走りやすさと重さも考慮して写真のような感じにたどり着きました。
ドロップハンドルの部分にオルトリーブのドライバックを装着し、サドルの後ろの部分に小物関係を入れたブロンプトンの輪行袋用のバックを流用しています。これが結構取り付きやすく適度に大きく軽く扱いやすいので非常に重宝しています。
これが全部装着した時の写真です。かなり軽量な感じでまとまっているんではないでしょうか。
準備が完了し、そしてここから乗鞍高原まで自走です。
結局電車が着いてから走り始めるまで約30分ほど時間が経っていました。
スタートしたのは14:53です。
ここから松本電鉄の新島々駅まではあまり登りのない平坦の道ですが、そこからが非常に難所の区間になります。距離や勾配は個人的には大したことはないのですが、国道で交通量も結構多く道もかなりボコボコの区間もあり、トンネル内が非常に狭くいつも濡れており、トラックなどが近づいてくるとかなり遠くても爆音が響いてきて相当プレッシャーになります。トンネルの数も正確には数えておりませんが10個以上はあり疲労がたまります。可能であるなら避けて通りたい区間です。
新島々駅の近くに最後のコンビニがありそこで休憩と食料の補給をします。乗鞍高原では食事できるところは多少ありますがあまり当てに出来ないのでもっていく方が賢明です。
途中に道の駅風穴の里がありここでトイレ休憩と水を補給します。ちなみにもう少しだけ道の駅から進むと道路脇に水を汲める場所があります。
もう少しスタート時間が早ければここで昼食もできるのですが私の着いた16:20ぐらいだともう全て閉店してました。
標高のわかりやすい地図があり参考になります。
そしてここから本格的な地獄の区間になります。トンネル本当に怖いです。リアライトは絶対に必須の装備です。忘れると生命の危機に関わります。絶対に持っていきましょう。
途中に梓ダムがあり絶景を堪能できます。でもまだまだトンネルは続きます。そこから3つほど抜けると乗鞍高原への分岐に着きます。そこから結構なヒルクライム区間になり分岐地点が標高1,100mで乗鞍高原が1,450mと少ししんどい区間が続きます。しかし個人的には交通量が1/5以下になるので気はかなり楽になります。
まだ乗鞍高原まで3kmほどありますが遠くに乗鞍岳が見えてきました。
途中リカーショップが17:30閉店間際に開いていて少し補給しようやく目的地の乗鞍高原温泉に着きました。
乗鞍温泉は何度か利用してますが白濁の湯で本当にいいところです。白骨温泉はもっと秘境感がありさらに素晴らしいですがアクセスが悪いのであまり行けていないです。2年前に行った時は結局どこの日帰り温泉にも入れませんでした(*´-`)
入浴後適当に進み本日の野宿の場所に到着です。案の定撤収時に蚊にすごく刺されてしまいました。何か対策を考えないと行けませんね。
翌朝4時前に目が覚めてしまい少し早いですが準備してヒルクライム決行です。およそ20km標高差1,250mの工程です。
三本滝までゆっくり登ってきて(途中熊らしき物音はありましたが)ここにゲートがあり、6時開門まで休憩です。本当は岐阜県側に降りたいのですが崖崩れで通行止めなので今日はまたここまでUターンしてきます。
しかしここで最大の過ちを犯しておりました。きちんと準備段階でレインウェアを持ってきておりましたが、すぐに登って降りてくるから大丈夫と想定しましたが、後述しますが悲惨な目に遭ってしまいました。荷物は乗鞍高原センター付近にデポしていたのでかなり軽量で素早く登る準備はできていたのですが。
そして6時開門して登り始めます。上はガスっているから気をつけてと門番の人に教えてもらいまして、挨拶をしていきます。下の方が景色が良く見えてよかったです。装備はパンク修理グッズぐらいでほとんど持っていなかったですし普段ローラー台でよく乗っていただけに相当順調に上って行きました。
途中標高2,350mにある位ヶ原山荘にテント泊装備は持ってない違いはありますが去年より15分も早く到着です。まだまだ開店まで時間がありますし天気があまり良くないのでさっさと通過です。しかしここから徐々に天気が悪くなってきておりもう少し先の森林限界まで行ってみようと前に進みます。
晴れているとこんないい景色なんですがね(*´꒳`*)
森林限界を超えてくるとやっぱりガスっており怪しい雰囲気になりゆっくりと様子を見ながら行きます。まあ大丈夫かなと思ってそのまま一気上まで行こうと決心しペダルを進めて、
ちょうど今回の工程最高地点2,706mに到達したって思った瞬間です。
一瞬にして風速20m/sぐらいの暴風雨を食らってしまいいっきに身体がびしょ濡れです。思わず「うわぁ〜」と声が出てしまいました。とりあえず物陰に隠れて少し考え込みます。
畳平まであと500mぐらいで晴れていれば一瞬で付いてしまいますが、売店に逃げ込むのにも辿り着けるか不安になりもうこれならとっと撤退した方が良いと判断して逃げ帰りました。
なんとか麓の乗鞍高原センターまで降りてきましたが指先が紫色になっており少し低体温になっておりました。心底レインウェアを置いてきてしまったことを後悔しました。
温泉に入りたかったですが開店まで時間がありこれなら松本まで降りた方が暖かくなると判断しデポしていたレインウェアを着込んでホットコーヒーを飲み少し落ち着いてから一気に下界の松本駅まで降りて行きました。
頂上が7:11でそこから60km以上離れた松本駅到着が10:08と休憩入れて3時間の走行でした。下りはやはり早いですね。
ちょうど電車が10:30のが乗れそうでしたのですぐ輪行準備をして汗だくになりながら5分前に電車に乗ることができました。
着替えは途中お手洗いでさせてもらいました。汗だくのままだと周りに迷惑ですので(*´-`)
松本 10:30 発
↓
中津川12:54 着
13:20 発
↓
名古屋14:35 着
14:45 発
↓
大垣 15:17 着
15:37 発
↓
米原 16:12 着
16:17 発
↓
姫路 18:50 着
とおよそ8時間超の工程です。お金があるなら特急と新幹線で帰りたいですが電車旅も好きなのでこれで帰宅しました。
長かったですが無事定刻通り姫路駅まで帰ってきて歩くのもしんどいのでぱっぱと自転車を組み5分ほどで家に帰りました。
やっぱり家に帰ってくるまでが旅ですね。今回は天候が優れず残念な輪行の旅になってしまいましたが全体的に楽しめた旅になりました。
チャンスがあれば今年もう一回乗鞍に行ってみたいです。