6月中旬の中央アルプス 空木岳から木曽駒ヶ岳への縦走登山 後編
本日は前回千畳敷カールまでの行程を紹介しましたが、今回はそこから途中一泊して下山するまでを紹介したいと思います。
前回までの内容は以下をご覧ください。
下山するルートの選定
さて前回までの話しで駒ヶ岳ロープウェイがメンテナンス運休の影響で途方にくれたわけですが、本当に本当に困りました。
今まで登山を再開してから基本ソロなのですが、今回の中央アルプスの空木岳から木曽駒ヶ岳の主稜線ルートなのに全く人っ子一人すれ違いもせず、追いつきもせず今この山域私しかいないの?っていう状況でした。
なので全く相談できる相手もいなくて本当に困りました。
ほんの一瞬ですが、このままロープウェイ沿いに沢を下ってみようか?と思いましたが遭難確定になるだろうなと即却下しました💦
それで考えたのが上記の3ルートでしたが、とりあえずは木曽駒のテント場ぐらいに泊まるか、北側に下山します福島Bコースだと途中に木曽駒ヶ岳7合目避難小屋があるのでどちらかに宿泊しようと思いました。
行動再開
というわけで30分ほど考えて行動を再開しました。
雪山装備なしにまずは千畳敷カールの夏道沿いに木曽駒ヶ岳まで行きます。
苦労するかな?と思いましたが、案外すんなりと岩場の部分まで行けましたので上りは問題ありませんでした。
12:07 乗越浄土に到着
そして12:25感動のあまり興奮して写真を撮り忘れてましたが、駒ヶ岳頂上山荘に到着し、今回の山行で唯一お会いした人がおられました✨
お話していくとどうやらここの山荘の方で小屋開け準備されている方でした。
そこで今日の宿泊場所どうするか考え中ですと言ったところテント泊してもらっても構いませんが、水もトイレもないですし、この後雷雲が接近してくるかもなのでもう少し降りた方が良いかなと助言をいただきました。
という事で福島Bコースにあります、木曽駒ヶ岳7合目避難小屋までまずは行ってみる事にしました。
ちなみにまだ小屋開け前でしたがカップラーメンとコーラ500mlをなんと売って頂けました✨
2つ合わせて900円でお釣りは出ませんがよろしいですか?ってそんなの買えるだけで幸せです。ロープウェイ運休の時は奈落の底に突き落とされた気持ちになりましたから、1,000円で購入できてコーラを飲んだ時の幸せ感はもう格別でした✨(ちなみに下戸なのでビールは×なので💦)
下山開始
12:48 標高2,956m木曽駒ヶ岳に登頂です✨
ガスで何も見えません〜💦まぁアルプスに来てお昼以降に景色が見えるとは当然想定してませんが。
13:11 玉乃窪(たまのくぼ)山荘に到着。
ここから7合目避難小屋まで1時間40分だなと、この時点では安易に考えていました💦
13:38 玉乃窪カールを途中まで降りて来ましたが、きちんと雪渓が残っており夏道が全くわかりませんでしたのでとりあえず下れるところをあちこち探しながら、雪渓を転げ落ちながら💦下って来ました。
何が困ったかというと雪はなんとか転倒、10mぐらいズレ落ちながら行けても、夏道がおそらく雪の重みで草藪が倒れており、ピンクテープもちょっとしか見つけられずYAMAPのGPSを頼りに道らしきところを掻き分けながら何度も何度も間違えこっちじゃないあっちかと本当に苦労しながらの下山でした💦
あとでよく考えましたら、このコース北斜面なので残雪がちょっと多かったのかと理解でき若干判断の甘さがありました💦
次回から似たような状況の時の経験にしたいなと強く思いました。
地図でじっくり見てもらえればわかりますが、ここの下山コース山の斜面を斜めにちょっとづつ下りながら少しづつ高度を下げて行きますが、小さな尾根や沢などが幾度もあってそのたびに沢を横切るのですが雪渓がちょっと残っていたりとなかなか苦労する場面が多くちょっと困りました。
まぁ何度も失敗して7、8mぐらいずるずると滑落しましたが😅
避難小屋到着
15:07 木曽駒ヶ岳7合目避難小屋に到着です✨
ほんと疲れました💦すでに行動開始から11時間休憩は駒ヶ岳ロープウェイで途方にくれた30分ぐらいでしたので着いた時は感無量でした。
一応まだ歩けましたので日没までには下山できそうでしたが、降りたところで宿泊所を探さないといけませんし、宿代ももったいないのでここの避難小屋で宿泊する事にしました。
中はそんなに広くなくて10人ぐらいが限度かな?って広さでした。
当然の如く私一人でしたのでもちろん貸切です。
中はわりと明るく、2階は日差しの影響かとても暖かく快適でした。
1階は体感で5℃近く寒く感じましたので誰もいないなら2階の使用が良いでしょう。
ただチビな私は良かったですが170cm以上の人は天井が低くちょっと過ごしにくいなと思います。きれいに見えますが意外に埃っぽく雑巾で拭かないと行けませんでした。
●水場情報
地図には水場マークが書いてありますが、登山道の途中に沢が流れていて水量もとても豊富で水質もとても美味しかったです。
多分上の麦草岳からの水がここに集まってきていて太い水流になっているのだと思います。
しかし渇水期にはちょっとどうなるかはわかりませんでしたのでYAMAPなどの最新の書き込み情報を確認した方が良いかもしれません。
小屋から数分のところが崩落していて通過には少し注意が必要でした。
ちなみに私は空身の状態で往復25分ぐらいかかりました。
というわけで水も1.5ℓ補給して小屋で購入したカップラーメンを食してお菓子やココアなどを摂取して早めに就寝する事にしました。
3日目
おはようございます。この日3日目は2時前には目が覚めておりました。一応8時間ぐらいは就寝しておりました。
ここからコガラ登山口まで降りて大原上のバス停までですが、いまいち下山できる速度もわかりにくかったので明るくなる前にさっさと下山して行ってみようと行動する事にしました。
しかし、平日は通勤通学の利用が多いみたいでバスの本数が計10本もありましたのでどのバスになっても良いかとは思っていましたが、可能なら始発に乗車したいと早めに降りる事にしました。
地図で見た限りでは特に難所もなくさくっと下山はできそうでした。
問題なのは下山後の脚の筋肉痛と熊のみですね💦
先ほどの雲海の写真がこの山行最後の景色でした。見納めですね。
4:18 6合目到着。若干明るくなって来ました。
もうヘッドライトは必要ないぐらいになって来ました。
4:32 5合目到着
4:49 力水に到着です。
情報通り枯れてました💦
5:07 4合目到着
5:18 林道終点の渡渉(としょう)ポイント到着です。
ここはおそらくロープウェイができるまではメインの登山道の一つでしたので吊り橋あとがありました。
現在はもちろんありませんので荒天時は増水した時には渡るのが難しいかもですので不確定な時は福島Aコースが良いかもです。
Aコースからでもバス停には十分行けますので問題ないかと思います。
林道歩きです。ここから少し上の方が見えてだいぶん降りて来たな〜ってやはりなりますね。
緩い道かなと思っていましたが、意外にしっかり傾斜があり登りに使うとしんどくなりそうな林道でした。
バス停到着
6:37 大原上(おおばらうえ)バス停到着です。
コースタイム3:40のところほぼ3時間ジャストぐらいでした。大体想定通りの時間配分でした。
というわけで始発のコミュニティバスに乗車して木曽福島駅まで行きます。
運賃200円✨タダみたいな金額です✨
一応時刻表記載しておきます。
7:03 土日祝運休
7:33 土日祝運休
8:22 土日祝運休
9:44
11:00 土日祝運休
13:02
15:21 土日祝運休
16:26
17:25 土日祝運休
18:36
の10本ありますが赤文字は土日祝日は運行してませんのでお気をつけてください。
で、木曽福島駅まで来ましてゆっくりと普通電車を乗り継いで姫路まで帰宅する予定でしたが、7:36発の列車の数分前に落石があったみたいで運転見合わせでなんとこの木曽福島駅で2時間近く待ちぼうけです💦
いろいろありましたが、16:58姫路駅までようやく帰って来ました✨
まとめ
今回の山行は初の残雪期にかかる時期の登山でしたが、下調べ装備準備の見通しの甘さ、突発的なルート変更による予定外の出来事の多さで結構ヘトヘトになりました。
私の歩行速度でしたら十分1泊2日で行けましたが、ロープウェイ運休、残雪状況ですんなりとは下山できませんでした。
まぁ特に怪我なく人様に迷惑をかけずに降りてこれたのでよかったですが、次回からは注意したいと反省しました。
もちろん北アルプスに行くなら当然雪山装備を準備しますが、YAMAPの情報だけ見ていて中央アルプスなら大丈夫だと過信したのが反省点です。
皆さんも雪が残っている場合は少し注意してくださいね。まぁ普通はきちんとした装備持って行きますよね💦