笠ヶ岳、北アルプスに登っておりますと槍穂高連峰からははっきりとその美しい山容が目に魅きますが、主要稜線ルートからおよそ10kmも離れており、またほぼ単独峰になるため行ってみたいなとは思っておりましたが、なかなか踏ん切りが付きませんでした。
しかし、9月の中旬にシフトのタイミング的に1泊2日で登山に行けそうでしたので、せっかくならと北アルプスにさくっとテント泊登山に行きたいと思い計画することにしました。
どこにしようかなと思っていたところ最初は雲ノ平に行こうかなと思っていたのですが、行く直前に有峰林道が土砂流出で通行できなくなっているのを知って、遠回りではアクセスできますがかなり時間をロスして余計にかかりそうに思いましたので、急遽取りやめて笠ヶ岳に登ってみることにしました。
今回上ったルートは一般的な最短ルートの笠新道を登るコースを選択して、笠ヶ岳山荘まで行きテントを設営して1泊して下山してくるコースにしました。
笠ヶ岳には他にも西側から登るクリヤ谷コースがありますが、ここはマイナールートで調べてみたらものすごい藪漕ぎが必要で非常に苦労をするみたいです。
コロナ渦の影響で去年と今年と草刈りができてないらしいので相当時間がかかるみたいです。
けどこの一般的な最短ルートである笠新道コースですが、このコースは北アルプスの3大急登には入っていませんが、それと同等にきつい上りとして有名みたいです。
調べてみてもいまいち詳しく分からなかったので、まぁ大丈夫だろうと思いこのコースで行ってみることにしました。
帰ってきてからYAMAPのコースプロファイルを見てみると上記のような標高差になっていました。もう少し詳しく調べてみたらこの笠新道の登山口から杓子平まで区間はおよそ距離2.5キロで標高差1,083mの急登になります。
それでは今から今回の山行を紹介していきたいと思います。
YAMAPのデータも参考にしてみてください✨
笠ヶ岳 https://t.co/VjHKJpzHsB #YAMAP pic.twitter.com/MqWpvz8R7h
— なかちん (@naka350z) 2021年10月17日
テント泊装備について
最初にこのテント泊装備の内容を簡単に紹介しておきます。
今回は相当苦労するかなと思い、また営業小屋も積極的に利用しようと思ったため重量をかなり削ってガスストーブやアルコールストーブも持って行かずに固形燃料で装備を組んでみました。その結果今までのテント泊登山での過去最低重量の食料込み水抜きで3,470gのパックウェイトになりました✨
主要装備は以下な感じです。
ザック HMG メトロパック1800
テント ノルディスク ロフォーテン1ULW
マット 山と道ミニマリストパッドとフリーライトマイクログラビティとセリア両面アルミロールマット
クッカー エバニューチタンマグ500
ストーブ 100均固形燃料×2個
その他小物類
当日の天候
当日と翌日の天気はまぁまぁ良さげな予報だったのです。
が結局晴れは晴れでしたが案の定ガスがよく発生してしまい眺望はあまりよく見通せませんでした💦
登山口までのアクセス
9月16日(木)この日は夜中の2時まで仕事をしており、勤務終了後すぐに荷物を車に積めてAM2時半過ぎには姫路を出発しました。
結局、途中の大津サービスエリアで眠気の限界がきてしまい20分ほど仮眠しました。
そして東海北陸道の飛騨清見ICを下り、そこから新穂高温泉まで下道で走り結局登山者用の駐車場についたのはAM9:30ぐらいになりました。
まぁおおよそ計算通りです。ここからは抜戸岳方面が晴れていて綺麗に見えました✨
というわけで30分ぐらいかけて登山の準備です。
登山開始
10:09 新穂高登山指導センター通過です。
登山届けはもちろん事前にコンパスにて提出済みです。
10:53 笠新道登山口入口です。標高1,370m
ここに水が湧き出しておりますが、ここでもう最終水場です💦必要な分を山荘まで全て担ぎ上げなければいけませんので最盛夏は干上がってしまうでしょうね💦
ここから標高2,898mの笠ヶ岳の稜線上までほぼ直登です💦💦💦
中間地点までずっとこのような登りが延々と続きます💦
登っていて10分ほど経過して結構移動したかな?とYAMAPの地図を見てもほぼ動いていません。これは相当キツそうなコースな予感がしてきました💦
11:31 標高1,700地点
まだまだまだまだです💦もう淡々と登って行きましょう。
ようやく槍、奥穂方面が見えてきました。一瞬ですが槍の穂先が見えましたがすぐガスがかかってしまいました💦
11:58 登り始めて1時間ちょっとでようやく中間地点です💦
長い長すぎです💦徹夜の体には非常に辛い💦
まぁこの景色があるのでまだ頑張れますが✨
杓子平が近くなってくると岩が大きくなってくるのでわかりやすくなるでしょう。
早く着いて〜💦
13:15 ようやく杓子平に到着です✨
標高2,453mで標高差1,083mこれはさすがに中々ないしんどさでした💦
上りはかなり得意なのでまだ大丈夫ですが、時間が結構かかりますね。
でもそれもそのはずです。ここ笠新道の入り口から杓子平までコースタイム4:20です。なので2:20だとやや早いペースでしょう。
笠ヶ岳やっぱりガスって見えません💦
ここ杓子平少し平坦な移動がありまたそこから主要稜線上まで駆け上がります💦頑張りましょう。
13:46 再度上り区間にやってきました。難易度は優しいですが、この上り地味にこたえます。
振り返ると杓子平の綺麗な景色が見渡せました✨この綺麗さを私のスマホのカメラでは紹介しきれないのが残念です💦でもここの景色は機会があればぜひ訪れていただきたいですね✨
稜線の頂上までもう少しです。
14:06 ようやく稜線上までやってきました💦でも絶っっっっ景です✨
ここから小刻みなアップダウンを繰り返して笠ヶ岳まで向かいます。
途中には結構平らな箇所が多くてびっくりしました。聞いた話ではたまに野営をする人がいるらしいですが絶対に緊急時以外は止めましょう。
14:36 抜戸岩に到着です。
この抜戸岩思った以上に岩の裂け目を通っていくので驚きました。この岩は一体どうなってこの様になったのでしょうか?
14:52 ようやく笠ヶ岳のテント場に到着しました。山荘まではもう少しです💦
テント場の水場です。9月16日の段階でもう枯れて使えませんでした。飲み水は山荘で購入する必要がありました。
比較的平らなサイトが多くて眺望のある非常に良いロケーションです✨だいたい30張ぐらいは設営できるのでしょうか。
途中VIPサイトを発見です✨広くて真っ平で風防付き。今日の張る場所はここで確定です✨
15:01 笠ヶ岳山荘に到着です✨
新穂高温泉を出発してから5時間はちょっと切れました✨ほぼ想定通りの到着時間です。コースタイムで9時間オーバーのルートなのでやや早く着けた方でしょうか。
でも山荘で話をした60代後半のご夫婦は11時間かかったと言っていたのでやっぱり登りの苦手な方にはかなりきついコースですね💦
というわけで行動食しか食べていませんでしたのでテントの受付とカップラーメンを購入してお昼ご飯です✨
この時点で気温13℃です。結局朝方の最低気温は7℃ほどでそれほど冷え込みませんでした。
そしてテントサイト利用料2,000円+カップラーメン500円+ペットのコーラ500円で計3,000円です。地上では高すぎて払う気がおきませんが、登山にくると安く感じるので不思議です💦
山荘の中です✨綺麗✨泊まってみたいけど宿泊費を考えると私はテントでいいです💦
薪ストーブにあったまりながらご飯を食べれました✨最高✨✨✨
食べ終わってそとに出てみましたら笠ヶ岳が少しガスから顔をのぞかせてました。行きたいけどさすがにもうしんどいので明日にします💦
15:37 というわけでテント設営です✨
設営完了です✨ロフォーテンはやっぱり頭おかしいぐらいに軽いですがカッコよくて大好きです✨室内は首を伸ばせないですけど💦
この日は何とテント場は私一人の貸し切りでした✨でもそれはそれでかなり寂しいのですが💦
で結局テントサイトではなく、山荘の調理場で夕食を作って山小屋に泊まる方と少し会話をしてから19時ぐらいには就寝しました。
徹夜でしたので爆睡して寝てしまっていました。夜中に1度だけ一瞬目が覚めましたが2時間ほど雨が降っていたみたいでした。
2日目
5:21 この日は結局4時前ぐらいに起床し、行動食で簡単に朝食を済ませてさっさと着替えて片付けの準備をして5時ぐらいには全ての荷物をパッキング完了しました。
外に出てみると濃霧で全く視界が見えず眺望が絶望的でしたが、ここまできたので一応笠ヶ岳の頂上まで登ることにしました。
何にも見えなかったので山頂の写真だけ撮ってすぐに降りました💦残念ですがまた快晴の時に行きたいと思います💦
5:45 山頂から降りてきて、テント場にデポしていたザックを回収して下山開始です。
途中笠ヶ岳山荘に寄ってみるともう全員出発した後でした。めちゃくちゃ早すぎてびっくりです💦
笠ヶ岳山荘から抜戸岳までの稜線歩きは晴れていれば絶景の景色が見れたでしょうが、やっぱりガスで何も見えませんでした💦
6:29 抜戸岳分岐に到着です。
ここから笠新道方面に下山します。
ここ杓子平子は本当に素晴らしい絶景の場所なので、いずれまた高山植物が咲き誇る時期に訪れてみたいなと思いました✨
6:51 杓子平で下山途中になんと雷鳥さんが出迎えてくれました✨
もちろん学生時代の時には見たことがありましたが、登山を再開してからまだ遭遇していませんでしたのでテンションがかなり上がってしまいました✨
やっぱり丸くって可愛いですね😍
地図上ではこの辺で遭遇しました✨やはり曇りで霧が出ていて早朝だと遭遇しやすいみたいですね。
7:12 杓子平入り口に到着です。
ここから笠新道の急な下りを降りて行きます。
延々とこの様な下りです💦耐えて下っていきましょう。
晴れていたらなぁ〜〜〜と思う場面です💦
8:22 中間地点に到着です。
ただただ淡々と降りていくだけですね💦今回は急激な上りのコースだったので念のためにストックを持ってきて登りましたが、下山ではストックがあちこちに引っかかってかなり邪魔に感じてしまいました。
やっぱり私みたいな超軽量な装備内容にしているとストックを使うのはほとんど意味がない感じです💦
9:20 笠新道入口地点に到着です。
ここまで降りてくるのに本当に長く感じました💦やっぱり私は下りがやや遅くて上りと下りのスピードの差がほとんど変わらない感じで行動するみたいですね。
それから林道を歩いて行き結局10時位に新穂高温泉の駐車場に帰ってきました。
すぐ近くの温泉に入ろうかなと思ったのですが、少しだけ車を走らせてもう少し下のほうにあるひがくの湯と言うところで入浴して、お昼ご飯を食べて、そこから姫路まで帰っていきました。
まとめ
今回は当初の予定ではこの笠ヶ岳に登るのは計画していませんでしたが、それでも本当に想像以上に素晴らしい山で登ったかいがありました。
笠新道入口から杓子平までの上り区間は私が今まで経験したことがないほどの急登の上りで本当に長く感じました💦
登りがかなり得意な私でそう感じるぐらいですので、少し苦手な方は本当に十分な時間のスケジュールを組んで、適度に休憩を挟みつつ、こまめに行動食をとって、マイペースで淡々と登る必要があるコースに感じました。
でもその苦労を乗り越えて杓子平に着いたときの笠ヶ岳方面が見渡せる絶景の景色は本当に登ってきて良かったなと感じさせるところですので、辛いコースではありますが少しでも興味があると言う方は行ってみることを推奨したいです。
でも本当に過酷なコースですので体力には充分注意してください💦難易度的には危険箇所があまりないところなので、いかに体力がもつかが重要なポイントだと思います。
悔やまれるのが今回本当にガスが多くて見通しがあまりききませんでしたので、是非また快晴が期待できそうな時があったらまたここのコースはリベンジしたいなと思います✨✨✨