US製のハンドメイドアルコールストーブ BatchStovez01 Stoveの使用レビュー
先日紹介しましたバッチストーブのH-20ですが、同じメーカーの違う製品を購入しましたので今回はそれを紹介したいと思います。
製品の情報
公式ホームページなどの情報を見るのが一番かもしれませんが、いまいちよく分かりにくかったのでいつもお世話になっておりますムーライトギアさんの紹介情報を拝見させて頂きます。
Batchstovez / Gram Weenie Pro - MoonlightGear - ムーンライトギア
超軽量20g。小型ながら高い燃焼力、さらにゴトク要らずで直接鍋を載せられるサイドバーニング型設計。
このGramWeenieProはEvernewの小型カップである400FDや570FDなどの背が高くなく底面が広めのクッカーとの相性がバッチリ。
特に400FDとの相性は素晴らしくこの組み合わせを想定して作られたかのように思うほど。ジャストサイズな炎の広がりで底面からギリギリはみ出ることなく効率的に底面を熱し、短時間で一気に沸騰させます。
またProという名前の通り、グラスファイバー新たに巻いたことで本家のGramWeenieで悩みであった炎が外に飛び出す本燃焼までの無駄な待ち時間を省いているのが素晴らしく、サイドからの一気に温めることですぐに本燃焼を開始。
300ccの水を着火から4分30秒ほどで確実に沸騰させることができます。ストーブ自体もとても小さいので400FDカップの小さな中に風防と燃料を一緒に入れて収納できるのも嬉しいポイント。
これはもう400FD使いの人は1台持つことをお勧めします。是非一度この相性の良さを体感してみてください。
Spec
サイズ 口径:4.5cm 高さ:4.0cm
重量 20g
素材 アルミ
実測情報
重量は30gとやや持つと重みを感じるように仕上がっております。
直径は5.3cm
高さは5.2cmとなっております。
?????
って言いますかなんか公式と全然違います。もしかして購入したのは違う製品なのかな?と思いUSの本ホームページを見てみましたが、大きさは2インチほどなのでこれで問題ないようです。ちょっとマイナーチェンジして気持ち大きくなったのでしょうか?
試しに私が持っております使用頻度の比較的多くジャストサイズぐらいかなと思いますエバニューのチタンマグカップ500をのせてみたところちょうど良い大きさには感じました。
使用方法
①本体に沸かしたい量のアルコールを注ぎます。
②サイドに巻きつけたグラスファイバーの糸にアルコールを付着させます。
③ライターなどでサイドから着火
という流れになります。この時やや面倒だなと感じるのがサイドに巻きつけたグラスファイバーの糸にアルコールを染み込ませる作業ですが、これは私はスポイト(お弁当の醤油入れ)などでおよそ2mlほどを着けるときちんと着火します。
でもぶちゃけ面倒です。しかしそれをせずに普通に中のアルコール燃料に着火させると本燃焼まで思いの他時間がかかってしまいます。
それを素早く本燃焼まで移行させるように改良したのがこの製品になります。
ただ注意点はストーブ本体の下まで燃え広がるので熱に弱いものの上ではこれは絶対に使用はできませんので注意が必要です💦
私はテント泊時などは前室部分で使用することが多いのでその際にフットプリントを引いたまま使うことが多いので、これだと不可能ですので使用するテントとの相性はあるかと感じました。
サイドの燃焼が終わり本燃焼に入ったところです。
このように比較的短時間で本燃焼まで移行が完了します。アルコールストーブを使用したことがない人にはいまいちピンと来ないかもしれませんが、アルコール燃料はいきなりブワッと燃え広がるのではなく燃料が温まってくると火力が上がるみたいなのでいかにストーブ本体が熱くなり本燃焼まで行くかが結構重要だったりします。
着火直後のままの火力が続いてしまうとなかなかお湯は沸かせなくなってしまうと思います。
本燃焼に移って火力が上がるとストーブ本体にクッカーをのせても大丈夫になります。
これを本燃焼前にクッカーを載せてしまうと空気を十分吸えなくて途中で火が消えてしまうことがありますので、私の場合は着火すると少し浮かせた状態で待機して安定してきたらクッカーを載せるように利用しております。(燃料節約のためですね💦)
炎の大きさ的にはちょうどぐらいかな?とは感じますが若干横に漏れ出る熱を感じるのでこの大きさのクッカーだと燃焼効率は良くは感じませんね💦
比較として前回紹介しましたH-20と並べると圧倒的に火力が違います。これだけ違うと別の使用用途ででしか使えないですね。
個人的にはこの中間ぐらいの火力が欲しいなぁ〜って思ってしまいます。
実際に使用してみた感想
それではここからは実際にこのBatchStovez01を使用して私が感じたことを述べてみたいと思います。
実際に使用して良かった点
1、本燃焼まで早くて高火力である
やはり火力が弱いとお湯が沸くまで時間が無駄ですし、カップ麺やカレーメシなどなら沸騰したお湯でないと美味しく出来上がらないのできちんと最後まで沸騰するというのは重要だと思います。
過去に何度か温いお湯を利用して残念な気持ちになったことがありますので。
2、五徳が必要ないサイドバーニング構造
このBatchStovez01は15個の穴がサイドに開けられており、上が塞がっても横から燃焼可能なので五徳を使用しなくても良いので荷物が減って使う時も楽になるのが良いと思いました。
3、屈強な対荷重で破損のリスクが皆無
このストーブを使って鍋を載せて調理などってことはあまりないかもしれませんが2,3人用の大きな鍋を載せての加熱なども余裕でこなせる強度があるので普通に使っていて壊れるリスクが全くないのが良いところに感じました。
4、コンパクトで軽い
この形状だとクッカーの中にどこでも収納可能で扱いが楽でまた重さも軽いのでとても良いと思いました。
5、炎の広がり方が綺麗
このBatchStovez01はサイドから大きく炎が広がって燃焼するのですが、それが見ていて綺麗で良く感じました。
実際に使用していまいちな点
1、火力が大きく燃焼効率が悪く感じる
これはこの製品が悪いわけではありませんが、ソロ用のクッカーだと燃え広がりかたが大きすぎて燃料のアルコールを無駄に使ってしまい燃費があまり良いとは感じにくいです。
この製品を使う人はUL志向の人しかいないでしょうから、自ずと使うクッカーも500mlくらいまでの大きさでチタンクッカーの使用率が高いと思いますがぶっちゃけ相性はいまいちに感じております💦
2、サイドからの着火が面倒に思う
効率良く本燃焼に移行するためではあるのですが、できればこんな面倒なことはあまりやりたくないですね💦
まぁ面倒ならそのまま中央に直接着火すれば良いだけなので。
3、注入した燃料の量がわかりにくい
エバニューのチタンアルコールストーブは30mlと60mlのラインがあるので入れた量がわかるのですが、これはわかりにくいですね。
まとめ
サイドバーニング仕様のアルコールストーブは使ったことがありませんでしたので購入して試してみましたが、基本的に私の想定用途は湯沸かしが基本なのでこの燃え広がるストーブは使用用途にはあまりマッチせずこのBatchStovez01は出番がなさそうに思いました😥
こういった高火力、軽量でコンパクトな製品を探している人には良いでしょうが、個人的にはこのロス率の大きな火力が仇となり実際にテント泊登山などには持っていくことはないでしょう。
せっかく購入したのですが期待値が大きかっただけに残念です💦