なかちんのアウトドア活動記

一児の父ですが少ない休みの日に細々とアウトドアを楽しんでおります。つたない内容かもしれませんがご了承下さい。

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US製のハンドメイドアルコールストーブ BatchStovez H-20 Stoveの使用レビュー

f:id:naka350z:20211210213603j:image UL(ウルトラライト)な重量のアルコールストーブは色々ありますが、今回はアメリカ製のハンドメイド品のBatchStovez(バッチストーブ)H-20 Stoveを簡単に紹介してみたいと思います。

 

製品の情報

 公式ホームページなどの情報を見るのが一番かもしれませんが、いまいちよく分かりにくかったのでいつもお世話になっておりますムーライトギアさんの紹介情報を拝見させて頂きます。

Batchstovez / H-20 Stove - MoonlightGear - ムーンライトギア

 

BatchStovez H-20 Stove

 19gで優れた燃焼効率 安定感に定評ある小型ストーブ DIY精神にのっとり既製品にユニークな改造を施しながらも どこか芸術的な美しさを持ったBatchStovez。

 H-20はどこか懐かしさを感じるシンプルな形状の五徳付きのカーボンフェルトストーブ。 繊細な物作りが特徴です。

 五徳付きで19gという軽さが1番の魅了ですが 燃焼効率が素晴らしく良い点も見逃せません。 MAX15mlしかアルコールが入らない内容量ですが 湯沸かし性能は水300ccのお湯でおよそ6分で沸騰させます。 そして驚くべき点としては燃焼終了まで15分30秒。 15mlの燃料としてをここまで効率よく燃焼時間のあるストーブはなかなかありません。

 凸凹に強く3つのゴトクの高さを微妙に調整できるので同社の名品IS2.0と同様、安定感が高く、 80mm径のMagタイプから400FD、MINI Trangiaなど様々なクッカーと組み合わせる事ができます。 15分じっくりコトコト煮れるので一人鍋でも使えますし、 少ないアルコールでサクッとコーヒーのお湯を沸かせるため日帰り山行でも大活躍。

 バディとの山行でも500ml以上のお湯を無理なく一回の燃料で沸かす事ができ、 燃費が良いので60mlくらいのアルコールさえあれば1泊2日分の2人分の食事が取れるので ファストな山行やOMMレースなどに向けて大幅な軽量化を実現します。 コンパクトなので400FDや375mmのMagタイプなどにスタッキングして運行できるのも 素晴らしいポイントなのではないでしょうか?

 

Spec

サイズ    高さ:60mm 収納時幅:40mm 展開時幅:80mm

重量    19g

素材    アルミ

 

実測情報

f:id:naka350z:20211210213613j:image重量はほぼ同じぐらいの20gと比較的軽量に仕上がっております。


f:id:naka350z:20211210213606j:image 大きさは特に計測しなくても情報が書いてあるので良いかと思いますが、この製品の特徴としましてはストーブ本体に取り付けられたアルミ製の3本の五徳があります。

 簡単に捻って回してあげるとこの様に広がった脚をコンパクトにすることは可能となっております。


f:id:naka350z:20211210213616j:image 使用するときはこの様に広げてあげると簡単に利用可能になります。

 元々はブルーの短いチューブが付いていたのですが、短すぎて五徳がすぐにずれてしまうために余っていたシリコンチューブを付け替えてみました。

 脚の部分にも滑りにくくと追加でつけております。

 

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 セッティングが完了するとこうなります。

 非常にコンパクトで五徳の部分が狭くなっているので1人用の小さなクッカーでもどれでも安定して使用可能です。

 結構私は小さめのクッカーを利用することが多いのでこの五徳の形状は非常にありがたく助かります✨

 

収納についてf:id:naka350z:20211210213611j:image 次にこのストーブをどうパッキング可能かやってみました。

 このバッチストーブ H-20を使用するならやはり小型なクッカーが一番かと思いますので私が使用している中で一番直径の小さいエバニューのチタンマグ300に収納してみました。

 

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 これにだとストーブ本体とアルコール燃料30ccほどの容器と一緒に収納可能でジャストサイズって感じで隙間にフリント式ライターなどを入れても十分になります。

 最盛夏の山行で超軽量のテント泊登山などで行く場合でも2泊3日程度ぐらいまでならギリギリかな〜ってレベルでしょうか。

 

使用方法
f:id:naka350z:20211210213608j:image 次にこのストーブの使い方を見ていきたいと思います。

 このストーブの燃料は最大で15mlのアルコールを入れることが可能となっております。まぁ15ccの計測カップとほぼ同じぐらいに見えるのでこれ以上入れると溢れそうになるなとわかるでしょうが💦

 沸かす水の量や、水温、外気温、風速などによって前後ばらつきがありますが、今回は150mlの水道水に対して5mlのアルコール燃料を入れてみました。

 ちなみに入れる容器によっては五徳の部分が邪魔になってちょっと入れにくいかもしれませんね。


f:id:naka350z:20211210213600j:image で次に燃料を入れて後はフリントライターにて火花を焚いて点火します。

 

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 この着火器具でも十分可能です。

 ちなみに5mlのアルコールで燃焼時間はおよそ6分ぐらいになります。水温はおそらく15℃ぐらいで、それがギリギリ沸くかどうかな〜ってぐらいですのでおそらく90℃程度だと思います。

 

実際に使用してみた感想

f:id:naka350z:20211210213608j:image 最初に少し厳しめに申し上げたいと思います。

 残念ながらこれをフツーにガスストーブやフリーライトのブラストバーナーの様にバリバリに高火力で多量のお湯を沸かしてカップラーメンやカレーメシなどの利用に使用するのは到底無理だなと感じました💦

 

naka350z.hatenablog.com

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 私はよくテント泊登山などで行く際にはカレーメシなどを利用することが多いのですが、これ難点は沸騰したお湯出ないとカレールーが溶けず、またお米に芯が残った感じがして全然美味しく食べられないのです。

 過去に固形燃料や火力の弱いアルコールストーブなどを利用してみて食べきれずカレーメシをごめんなさいしたことがあるのでこのバッチストーブ H-20で沸かしたお湯ではちょっと💦と感じてしまいました。

 ではなぜなのか?それはカーボンフェルトがこのストーブの中に入っていることによって一気にアルコールが燃えないようになっているのです。これじっくりコトコトとする分には良いのですが、短時間でいっきに沸騰させるのは無理なので持っていく食材によっては合わないでしょう。

 結果的に残念ならがこのバッチストーブ H-20は私が想像していたのとかなり火力がかけ離れていて実用に耐えかねる感じでした💦

 もちろんコーヒーなどを飲んだりする際には適温にまで温もり暖かくなるのでその使用に限れば十分問題はないのですが、それでも温めるだけでも少なく見積もっても火力が弱いので5分以上が必要なのでは?と思います。

 

結論

 このバッチストーブ H-20が適応する条件の方は

1、極限まで重量を軽くコンパクトにしたい人

2、お湯が沸くまでのんびりと待てる人

3、ガッツリ調理はせず暖かい飲み物を飲みたい人

4、温暖な時期にしか使用しない人

5、このストーブで暖を撮りたい人

 にはこの五徳付きのストーブは便利で使いやすいでしょう。

逆にこのストーブが合わない人ですが、

1、カップ麺など沸騰したお湯が必要な人

2、お湯が沸くまでゆっくり待てない人

3、北アルプスや寒冷期の使用も考えている人

 には正直難しいと思います。

 個人的にはなんかこの製品のゆるさが良いなと思って購入したのですが、ほとんど使い物にならないなって感じで購入して失敗したなという気持ちではあります。

 もし私が使うなら自転車ツーリングキャンプなどで暖かい飲み物が飲みたいときや、火力が弱いのを利用して空焚きし暖を取るなどが用途として思い浮かぶぐらいです。

 

まとめ

f:id:naka350z:20211210213600j:image 購入するまではこの製品のコンセプトと造形美に対して期待値が大きかっただけにこの弱すぎる火力にかなり落胆してしまいました。

 もちろん使う人の好みや状況スタイルなどによってはかけがいの無いものになるかもしれませんが、かなり特殊な条件かもしれませんし、それならぶっちゃけ固形燃料などでも良いのでは?・・・ともならなくも無いでしょう。

 もし購入する方がいれば私の苦い経験を参考にしてみてはいかがでしょうか。製品は間違いなく良いものではありますのでそこは誤解しないでください✨