ウエストバッグで行く北アルプス最奥地の縦走テント泊登山 その2 裏銀座縦走路、黒部五郎小屋
前回の記事で登山口入口であります七倉山荘までのアクセスを紹介しましたが、今回はいよいよ裏銀座縦走路の行程を紹介したいと思います。
先日北アルプスに行った時の山行記録です。ヤマップにアップしてますのでどんな感じだったのか参考になれば幸いです😊
— なかちん (@naka350z) 2022年7月29日
ウエストバッグで行くテント泊登山 高瀬ダムから裏銀座縦走路、水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳からの高天原山荘への記録 https://t.co/ixfZgflfXz #YAMAP pic.twitter.com/ozrr9py1Zo
YAMAPに今回のルートの記録を載せております参考してみたい方はご覧になってみてください。
●登山開始
それでは今から紹介していきたいと思います。こちらが車両通行制限のある七倉のゲートです。
タクシーを利用して高瀬ダムまで行かれる方が一般的かとは思いますが、こちらのゲートはAM5:30にならないと通行できませんので最初の予定から早朝の3時にはスタートして歩いて高瀬ダムまで行く計画を立ておりました。
初日の歩いたルートです。北アルプスメインルートほぼ全域の地図なので歩いたことのない人にはそんなに長く感じないかもしれませんがなかなかハードな1日になりました😅
全期間を通した標高推移。初日は標高1,060mの七倉から最高2,986mの水晶岳、宿泊地は2,346mの黒部五郎小屋になります。
はじめに主な通過ポイントの時間と休憩時間などを入れ、山と高原地図とのコースタイム比の入れ込んだ表を作成しました。
計画段階でおおよそCT(コースタイム)比で0.7掛けぐらいかと想定し行動計画しておりましたがほぼその通りでした。
早朝?夜中?の1時ぐらいにはもう目が覚めてしまいました。
このまま寝むってしまい寝過ごしていけないので早かったですが、着替え撤収をして予定より早く出発することにしました。
AM2:20 七倉山荘スタートです。
いきなり最初のトンネルは真っ暗ですが、ヘッデン付けて10ルーメンぐらいの弱い光でもトンネル内なので足元が見えれば十分でした。
5本ぐらいはありましたが、この様にあかりのあるトンネルもありましたので思っていたより怖くはなかったです。
これがブナ立尾根登山口へ行く吊り橋ですね。
実はトンネルの道路を歩いていた為この吊り橋に繋がる狭い道を見逃してしまい10分ほど彷徨っておりました💦
日中でしたらまず見逃さないでしょうが、やはり暗闇の中ですとこんな些細なことでも分からなくてなってしまいますね😰
3:54 ブナ立尾根登山口に到着です。
近くに水場があるらしいのですが、真っ暗でわかりませんでした。枯れることもあるみたいですので近くの流れている沢で汲むか事前に準備していた方が良いでしょう。
一応私は1Lほど準備しました。これが下界が猛暑日で雲一つない晴天の日中だとこの急登を登るには最低でも2Lの水は必要に思いますが、今回はそれも見越して涼しい早朝に一気に登る計画で行きました。
しかしここから烏帽子小屋までCTで4:30。標高差1,180mもの上り一直線。この後まだまだまだ歩かないといけませんのでオーバーペースにならないようペース配分に気を付けていかないといけませんね😃
番号表ですね。0の烏帽子小屋まで直感的に割り振られているので目安になってやはり良いですね。
昨年登った笠新道は標高板しかなかったのでこの方がわかりやいでしょう。
4:33 登り始めて40分ほどして日の出になってきました。
できるだけ明るくなってブナ立尾根を登りたかったですが、まぁ最後までほぼ樹林帯なので関係ないですよね。
4:37 8番到着です。
4:44 7番到着です。
4:58 6番到着です。
餓鬼岳が見えましたね。晴れを期待していたのですが、残念です・・・
5:13 5番到着です。
5:32 三角点(4番)到着です。
5:40 コキ岩(3番?)到着です。
5:56 2番到着です。
6:04 1番到着です✨ラストですね✨✨
雲海綺麗✨✨✨
6:12 烏帽子小屋到着です。
2時間18分掛かって登ってきました。短縮率は0.53。最初の上りなのであまりオーバーペースにならないようにしたのですが、自然と速度が出ていたのでしょうか・・・
でも今まで登った中の北アルプスで登った急登のキツさでいうと、合戦尾根<ブナ立尾根<重太郎新道<笠新道って感じですね😂
でもいつか早月尾根登ってみたいです。多分それが一番しんどいでしょうね🤣
とりあえず休憩で水分補給です。シュワシュワを欲しております。
越冬サイダーを400円にて購入です✨しかし小屋周りの高山植物が咲き乱れており目を休ませてくれます✨
お花畑越しに見える裏銀座縦走路と三ツ岳
烏帽子小屋のテント場に到着です。
ここに来るまでは烏帽子小屋のテン場はあまり眺望がよくないと思っておりましたが、意外に眺めがよくて驚きました✨
これならいつか宿泊してみたいですね。しかし、この裏銀座縦走路だと高瀬ダムから槍ヶ岳までの間にある近隣のテントサイトは烏帽子小屋→雲ノ平(少し離れていますが)→三俣山荘→双六小屋→槍ヶ岳山荘となっているのでテント泊装備で行く人はこの烏帽子小屋のテン場は絶対に利用しないといけない場所になってしまいますよね。
事実今回の計画を思いつく前は2020年に表銀座の登山をしましたが、当時は感染症対策で烏帽子小屋のテントサイトが閉鎖されており利用することができなかったので裏銀座から表銀座に変更した経緯がありました。
6:34 それでは小屋でジュースを飲んでひと息できましたので再度出発です。
まずは野口五郎小屋を目指して行きます。この様な感じの道がずっと続き細かなアップダウンの繰り返しです。
残念ながら晴れ予報で期待していたのですが、視程が良くなく表銀座方面すら見えませんでした😭 でもずっとずっと歩いてみたかった裏銀座、高山植物も一杯咲いており非常に良かったです✨
あまりお花には興味が少ないのですが、それでもこうやって色々咲いていたら何の花か気になってしまいますね✨
8:01 野口五郎小屋に到着です。
すでに朝スタートしてから6時間近く経っております。さすがにお腹が空いてきたのでここで軽くカロリー補給することにしました。
カップラーメン700円+コカコーラ500ml600円+お手洗い200円
近年の物価高騰+ヘリ荷揚げコストの高騰の影響は甚大でカップ麺と飲み物で1,300円はちょっと痛手です😭
今回利用した中で一番物価が高かった小屋でした💦しかしこれは仕方ないでしょう。嫌なら自分で下から全て持ってきたら良いだけのことです。毎日毎日だとかなりきついでしょうが、年に数回利用する程度なので問題はないですが。
8:41 野口五郎岳に到着です。
小屋で30分ほど休憩し10分ほどで来れました。でもやっぱりガスガスです(><)
裏銀座晴れていたら絶対綺麗だったろうに残念😭 また来た時に期待しましょう。
9:00 真砂分岐箇所に到着。
ここから高瀬ダム上流の湯又まで降りれるコースになるのですね。一度湯又温泉に入りにも行ってみたいですが、まぁおそらく行く機会はほとんどないでしょうね💦
それでは水晶小屋に向かってまずは東沢乗越まで行きましょう。
この部分はやや難易度があるみたいな事が書いてある様な記憶があったのでどの様な感じか気になっておりました。
なので気になる箇所を所々撮影してみましたが、言うほど私は全く怖くはなかったですね。経験値がない方には高度感があって怖く思うかもしれませんが、ゆっくり慎重に通過すれば問題ないかとは思います。
9:54 東沢乗越に到着。
ここに来る直前に雷鳥さんに遭遇し、前を歩いていたのですがちょっと案内の脚が早かったです😂 でも可愛かったです✨
やっぱりガスガスです。何も見えないですね。
水晶小屋に登る直前にありました箇所ですが、ここは雪渓が少し下に残っておりましたが、これ残雪時だとかなり難易度がありそうな箇所に感じてしまいました💦
誤って滑ってしまうと猛烈な速度で谷底に落ちてしまい這い上がるのが困難に感じましたので、やはりここを通過するなら残雪状況ではアイゼンピッケルは必須装備来ないと私には無理なところだなと思いました。
10:24 水晶小屋に到着です。
ここまで七倉山荘からジャスト20kmでした。体感的には中間地点でここから水晶岳往復し、鷲羽、三俣山荘で目的地の黒部五郎小屋という感じですね。
それでは私もここ水晶小屋の北にあります分岐箇所でザックをデポして往復することにしました。コースタイムで往復70分、片道約1kmほどでしょうか。
下調べ全くしておりませんでしたが、山頂直下は少し険しくなっておりましてハシゴの箇所がありました。まぁゆっくり登れば怖くはない場所でしたが。
10:48 2,986m水晶岳到着です。
ガスで全く何も見えません💦晴天だとすごい絶景だったのでしょうが・・・
まぁ縦走路の途中にありますので晴れそうな時にまたいづれ訪れたいと思います。
11:12 水晶小屋分岐地点に戻ってきました。
往復で48分ほどでした。まぁ普通に行くと荷物をデポ行くので1時間もあれば十分いけるかとは思います。
これは先ほど通ってきました真砂分岐から東沢乗越の稜線です。
やはり2週間前の7月上旬〜中旬ぐらいだと残雪が少しありそうでちょっと通過するには大変そうですね。
11:49 ワリモ分岐到着です。
水晶岳往復の定番ポイントですのでやはり皆さん荷物をデポしていっておりますね。
それでは鷲羽岳に登って行きましょう。
3年前にも行き天気だったので十分綺麗な景色を見れていたのですが、もう一度登っておきましょう。
黒部源流の鞍部ですね。鷲羽岳に登るのがきつい場合や強風時には下を通るのが安全でしょうね。
山と高原地図にはこのワリモ岳と鷲羽岳の間に❗️マークがありますが、一番危険な箇所でこの程度なので何も前知識がなくても危ないところあったかな?と感じるかもしれませんね。
油断は禁物ですがゆっくりいけば普通に通過可能でしょう。
振り返ると水晶岳がちょっとガスが抜けておりました。1時間程度粘ったらガスが抜けそうな気はしておりましたが予想通りでした。
でも時間が推していたので待つことはしませんでしたが。
12:27 2,924m鷲羽岳到着です。
一応ガスが抜けてくれました😊
結構歩いてきました。9時間50分、24.5km
ここからあんな下にある三俣山荘にまで下るのが辛いです😭 本当に下りは膝に負担が掛かるし、転倒のリスクもあるので大っ嫌いです😫
早くあそこについて休憩したいです✨
13:15 三俣山荘に到着です。
かなり早く歩く計算でここには14時30分ぐらいには到着できれば良いかなと思っていただけにだいぶん時間を巻けました。
お腹ペコペコですので昼食です♪♪♪
というわけで写真の建物2階の左上にあります展望喫茶にて昼食の注文です♪
今回は豪勢にオムライス1,300円とケーキ単品(りんごのムース)600円とジュース400円を注文しました♪
いやぁ〜10時間ぐらい歩いていたので過去最高に美味しいオムライスに感じました✨あまりに美味しくて思わず”うんめ〜ぇ〜✨”って声が出ちゃいました😅
ケーキもほんと美味しかったです✨✨✨
30分ほど休憩してもっとゆっくりはしたかったのですが、明日の日の出の時間を黒部五郎のカールで迎えたいので少しでも近づきたくて、本日の目的地であります黒部五郎小屋に向かいます。
CTで2時間ほどゆっくりいっても16時には着きますよね。
三俣山荘のテン場鷲羽岳が雄大に見えて非常に良い場所ですが、まだ利用したことはありません。いつか利用してみたいですね♪♪♪
水がめちゃくちゃ豊富でテントサイトの脇を小川が流れておりますのでびっくりしちゃいます✨
三俣蓮華岳が上の方ですが、天気も良くないですしもうしんどく一刻も早く小屋に行きたいのでパスです✨
三俣山荘から20分ほどしたら1箇所だけ雪渓を200mほど正面に真っ直ぐ通過する場所がありました。
きちんと赤色のベンガラでマークを付けていてくれておりましたので分かりやすかったですね。
分岐の合流地点まで巻道を行きますが、ここのカールもとても綺麗でした✨
14:33 三俣蓮華岳への分岐地点到着です。
あともう少しで小屋です。頑張って行きましょう。
ちょっとガスがかかっておりますが、黒部五郎岳が見えました✨
明日晴れそうな予報ですので期待したいと思います✨
分岐地点から黒部五郎乗越まではずっと下りでした。でも比較的歩きやすい道でしたね。巻道部分がちょっとゴロゴロした感じで歩きにくかったですが。
黒部五郎小屋が見えてきました✨
急坂を下っていきます。膝にめっちゃ堪えます😰
15:18 黒部五郎小屋に到着です✨
2:20にスタートして12時間以上29.1kmかかってようやく到着しました😅
さすがに疲れました💦
というわけで受付してテントの設営です。2,000円+トイレ利用料200円です。水は豊富な場所だったのでいくらでも使用可能でした。
さすがに疲れていてテン場の写真とっておりませんでした😅この日は全部に10数張り程度でゆったりしておりましたので景色が良く、寝やすそうな場所に張らさせてもらいました。
ここのテントサイト良さそうだなと思っておりましたが、南は笠ヶ岳が見え、北側はお花畑に幻想的な小屋に薬師岳が拝めて本当に素晴らしいところでした✨✨✨
というわけで明日は2時半には起床予定なのでさっさと夕食の準備、食事をして早めに就寝することにしました。
明日は4時から4時半には出発予定なのでこの日は18時前には就寝してしまいました。
まとめ
初日の七倉山荘から黒部五郎小屋までと普通なら2〜3日かかってしまいそうな行程で1日で行けるのかやや不安はありましたが、早朝かなり早く出発したこともあり無事目的地に黒部五郎小屋に到着できました✨
こんな山行計画をする人はほぼいないでしょうが、一応頑張れば行ける人もいると参考になればです。まぁ相当早く歩かないと無理ですので総重量7kg以下に抑えて普段から何か運動をしている人であればの条件付きですが・・・