シュラフで足先が寒い時の対策について
シュラフにて就寝する時に寒さを感じる人はいませんか?夏場を除いて春秋冬はいかに寒さ対策をして暖かい就寝環境を作ることができるかが快眠の一番重要なポイントだと思います。
そこで今回は主に軽量なテント泊装備での寒さ対策について私の最近実践している方法を紹介していきたいと思います✨
なぜ寒さを感じるのか?
まずは就寝時の寒さの感じ方について私の体験を主に説明していきたいと思います。シュラフに入って就寝している場合に私が今までに感じた何箇所か挙げてみましょう。
1、首元や顔まわりからの冷気の侵入
まず初めにですが首元や顔のあたりからの寒さの感じ方についてです。これは夏用のシュラフなどではあまりないでしょうが、主に積雪時に使用するような寒さに強いシュラフですと必ずついている装備にドラフトチューブやショルダーウォーマーなどがあるかと思います。ドラフトチューブはジッパーの隙間からの冷気を遮断するもので、ショルダーウォーマーは首元に出来やすい空間を少しでもなくすためにドローコードで絞りより良いものは首元の部分に立体的にフィットするようにダウンが充填している製品もあったりします。
しっかりとした総重量のあるシュラフですと上記のような寒さ対策をした装備があるのですが、私がよく使用するナンガのミニマリズム180みたいな軽量性に特化した製品ですとドラフトチューブやショルダーウォーマーみたいなものはついていないのです。
ですのでミニマリズムのシュラフを使用していた最初の頃は幾度と顔まわりから侵入してくる冷気や中で暖められた空気が外に漏れたりしていましたが、今では上の写真のように顔が最小限だけ出るようにとスナップボタンを取り付けて少しでも冷気の侵入がしてこないようになど対策をしております。
2、背中側からの地面の冷気の伝達 続いてよく皆さんが主に感じるのは寝転がった時の背中側から感じる地面からの冷気かと思います。これはさすがにスリーピングパッドを購入する時にR値というものを選んでいるのでそれに対応した製品を使用すれば冷気の感じ方は少ないとは思います。
これは今更ながら私が説明するまでもなくいろいろな方が解説しているので今ここで私が紹介する事はありません。しかし、実際に厳冬期のテント泊に何度かしてみましたがセリアの両面アルミロールマットと山と道のUL Pad15+Lサイズ(R値2.0)の使用だけで私は十分-20℃の環境下でも冷気は感じず大丈夫でした。
でもさすがにR値1.4のUL Pad15 Lサイズだと-13℃の環境では底冷えを感じてしまいました💦少しでも軽くコンパクトにって欲張ると底冷えで辛くなりますが、ケチらずにしっかりとしたスリーピングパッドを持っていけば困らないでしょう。エアーマットのパンクなどは想定外のアクシデントになるかもしれませんが・・・
3、つま先からの冷気の伝達
そして3つ目にですが個人的に一番厄介に感じている足先からの寒さです。これは調べてみましたら就寝中には血流が少くなり、また体温も低下するので手足などの末端の部分に暖まった血液が届きにくくなることにより就寝してからしばらくするとつま先などから寒さを感じてくるようになるみたいです。
同じ理屈でいうと手もそうですが、熱源である内臓の近くにあるのでそこに寄せていたらそれほど寒さは感じないとは思います。でも足は違いますね。例えばシュラフの極限使用温度のエクストリーム温度での説明で成人女性が足を抱えた状態で6時間なんとか耐えれるとありますが、やはり熱源から遠くなってしまう足はどうしても寒さに弱くなってしまいます。かといってリラックスして就寝するには足は伸ばして寝たいですよね。
でもそうなると足先は寒くなりがちになってきます。特に寒さに敏感な女性用のシュラフには男性用より足先のダウンの充填量を増やしている製品もあったりするようですね。
足先の寒さ対策について
それでは本題に入る前に一般的に紹介されております足先の寒さ対策について長所と短所も合わせて紹介していきたいと思います。
1、カイロを貼る
まず初めに思い浮かぶのが日本の冬のド定番アイテムのカイロでしょう✨寒さに弱い人は日常生活からずっとお世話になりっぱなしでこれなしでは越冬は無理💦って人もいるかもしれません。
そんなあり溢れた製品ですが、テント泊の時もお手軽な加温アイテムとして使っていますって人も多いかもしれませんね。
実際に私もテント泊の寒い時に何度も使用したことがありますが、やはりデメリットもあります。実際に使用して感じたデメリットですが、
①低温火傷のリスクがある
貼らないカイロですと肌に接しないので火傷のリスクはないでしょうが寝ているとずれてきますしどっかにいってしまい結局足先が寒くなる。でも貼るカイロだと火傷のリスクがありますし、実際に私もなりかけそうで危なく感じたことがありました。
②朝方に冷めてしまう
低温火傷や軽量性を考えてミニサイズを使用したことがありますが、これはこれで少し寒く感じやすかったですし何より持続時間が8時間程度のものだと朝方にはだいぶん温度が低くなってしまいミニサイズは実用性が低いなと2、3回使って思いました。
③ゴミが増える
そして私がカイロを使いたくない最大の理由がこの使った後でもそのままゴミが残ることです💦特に貼るタイプだと粘着シートの剥がしたフィルム、開封した袋、そして使用後には持ってきた時より体積が増えているとなり、特にテント泊登山なんかですとそのまま持ち帰らないといけませんので1泊2日ぐらいでしたらまだいいですが、縦走登山などで何日も使うならどれほどのゴミになるか・・・それに1枚で45gそれを1泊で2枚として3日使うと計6枚で合わせて270gともう超軽量なシュラフに匹敵する重量になります😓
それが嫌で私はほとんど使わないですし、持って行ったとしても何かあったときの緊急用で1、2枚程度ぐらいです。
2、ナルゲン湯たんぽ
続いてあげられるのがナルゲンボトルなどを使用した湯たんぽの方法かと思います。これは水筒としてよく利用している人が多いナルゲンを使う方法ですが、ナルゲンのボトルは耐久温度が102℃もあるので沸騰したお湯を入れても大丈夫なのでできることですね。私も実際にやってみたことがありました。でも最近はほとんどやらなくなりました。その理由ですが、
①朝方には冷めてしまう
まず朝までもたないです。それは当然でしょう。シュラフの中が寒くなってくるような寒い環境でいくらシュラフ内が温もっていても足先対策している部分は冷気にかなり近いので。
私が何度か使って感じた限界は3時間ほどで、最初はものすごく暖かくて幸せなのですが、2時間もすればかなり温もりがなくなりまた暖め直すのにストーブを使ってやるのは・・・めんどくさいですし、そんなことすれば目が覚めてしまいそうですし、ただでさえ熟睡しにくいテント泊の就寝環境ですからあまりそんな事はしたくないのですよね💦
②ナルゲンボトルを使わない
そして決定的なのが私はナルゲンのボトルは持っていきません。重いです💦デカイです💦邪魔です😓 ソフトフラスクやいろはすペットボトル、エバニューのウォーターキャリーとかしか持っていかないので意味がないのですよね。
わざわざ湯たんぽとして使うかも?ということだけでなら予備としてのカイロでいいので結局湯たんぽによる暖め方法は何度かしてお蔵入りになってしまいました。
3、ダウンシューズを導入する
最後に今でもずっと活躍している方法がこのダウンシューズによる寒さ対策です。これはもう定番中の定番だと思いますが今まで使っていて感じるデメリットも紹介しましょう。
①ダウンシューズの重さがある
まずはダウンとはいえそこそこの重量があることだと思います。私は金額と暖かさのバランスでネイチャーハイクのダウンシューズを今でも使用しておりますが、軽いなと思ったこの製品でも68g。モンベルのダウンフットウォーマーで142g。イスカのテントシューズショートで200gとなかなかの重さがあります。
②少し高い
ネイチャーハイクのダウンシューズは購入した時は2,200円でしたが、モンベルの製品で7,140円、イスカで8,800円とまぁまぁいい値段はしてしまいます。それでもイスカの製品ですとダウン充填量が90gもあるのでかなり暖かいとは思いますね。嵩張るでしょうが・・・
③やや寒さを感じる
これは軽量性を重視してダウン充填量の少ない製品を選んでいるので当たり前なのですがネイチャーハイクのダウンシューズですと冷え込んだ時ですと私には足先からの寒さは感じてしまいます。シュラフはミニマリズムを使用して普通の靴下にこのダウンシューズだけですと5℃ぐらいで時間が経ってくると寒いなぁ〜となってきます。
寒さ対策の方法について
そこで今回は最近実践しているダウンシューズを使用した時でもまだ寒さを感じる場合の追加対策について紹介していきたいと思います。
その方法なのですが、これは断熱性の非常に高いXLPEフォーム材を使用している山と道のUL Pad15の端材を使用する方法です✨
前回の記事でも紹介しましたシュラフの中にUL Pad15を入れての方法ですが、その時にカットして余っていたものがありましたのでこれをダウンシューズの中に入れて使用する方法を思いついたのです。
まずこのUL Pad15の用意したのは28×8cmのものがあったのでこれを足裏から爪先まで少し覆うようにしてみました。
これをネイチャーハイクのダウンシューズの中に入れて使用してみます。
実際には先にUL Padを入れてから足を入れていきます。
今回の撮影に使用した靴下は先日ムーンライトギアさんで購入したOMMのCore Sleep Socksです。またこの製品はレビューしてみたい良い製品でした。
これが実際にUL Pad15を入れた状態です。私にはジャストサイズの製品でしたので結構パツパツに見えていますね。
実際に使用してみての感想
それでは実際に使用してみての感想なのですが、以前はミニマリズムにダウンシューズだけだと5℃で寒さをつま先から感じていましたが、このUL Padを使うことで0℃になっても足先から寒さを感じることがなくなりました。追加重量はわずか9g程度です✨それなのにこの感じ方の違いは相当大きいなと思いました。
もちろんダウン充填量が多いダウンシューズを購入してそれを使用すれば簡単な話ですが、わずか数gでこれほどの恩恵を得られるのは私にとっては非常に大きな発見でした✨
やはりXLPEフォームは直接触れるとほんのりと暖かさを感じる素材ですので本当に素晴らしいなと思います。
さらに軽量化したい時 上記の方法でも十分軽量で暖かいのですが、もう少し軽くしたい場合にはダウンシューズではなくENLIGHTENED EQUIPMENT Torrid Hoodを使用した方法で行っております。
本当はUL Pad15の端材を入れて使用したかったのですが適当なものがなかったので今回は山と道のミニマリストパッドで試してみました。
適当にカットしたものを足に覆ってトリッドフードに入れてみました。追加重量は12gです。十分軽いですね。
実際に家のベランダでこのミニマリストパッドを入れた状態とない時で寒さの感じ方を検証してみましたが、だいたい+3℃ほど確実につま先が暖かく感じました。ミニマリストパッドのR値が0.7なのでR値が1.4のUL Pad15を使うとおそらく+5℃は絶対に暖かくなるなと思いました。
これは個人的にカイロを持っていくより絶対に軽くてゴミもでないので良い方法なのではと思います。
まとめ
シュラフで寝ているときの寒さの感じ方は個人差が大きなものだとは思いますが、おそらく足先の冷えで悩んでいる方は割といるのではないでしょうか。
今回紹介しました方法はUL Pad15を購入しないと使えない方法ですが、200×50cmのXLサイズを購入すればいらない端材を出すことができますので結構安価な方法で確実に暖かさの温度が加算させれる方法だと思いますので興味のある方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか✨✨✨