世界最軽量ダウンジャケット モンベル プラズマ1000 ダウンジャケットのレビュー
ダウンジャケットは幾数多のそれこそ数えだすと全くもってキリがないほどありますが、今回はその中でも世界最軽量級の軽さを持つダウンジャケット、モンベルのプラズマ1000ダウンジャケットをレビューしてみたいと思います。
※このカラーリングは今現在モンベルのラインナップにはありませんでした。
●特徴
●世界最高品質のEXダウンの1000フィルパワー(以下FPとします)を使用
●シェルには7デニールの超極薄バリスティックエアライトナイロンリップストップを使用
●コールドスポットの出来にくい独自のキルティングパターンを採用
※モンベルのホームページより参照
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1101493
詳しくは上記のページを閲覧した方が詳細な技術情報がわかるかと思います。
実際に使用して良かったところ
●超軽量
やはり重量126g(Sサイズ)となかなか見ることのない異常な軽さに仕上がっております。
この重さだと着ていても全く重さを感じずにとても楽に着ていることが出来ます。
●ダウンの配合量
ダウン 95%とフェザー 5%と軽くても最大限に暖かくなる様に非常に高い割合でダウンが封入しており、フェザーはほんの少ししか使用しておりません。
しかし、フェザーが少なすぎると通常なら膨らみにくいという弱点がありますが次の工夫によりその欠点を補っていると思います。
●極薄のシェル
シェルの生地には僅か7デニールのバリスティックエアライトナイロンリップストップが使用されており、この極薄の生地を使うことによってフェザーが5%しか封入していなくてもダウンがきちんと膨らむ様にしているのだと思います。
またこの極薄の生地だと普通は簡単に切れたり破れたりするリスクがありますが、このバリスティックナイロンが他のモンベル製品でも使用して体験してますが、かなり丈夫に思っております。
そしてリップストップ加工で穴が広がりにくくしているので、この極薄のシェルにしてはとても頑丈だと実際に使用していて感じます。
さすがにまだ20kgほどのパッキングした荷物をザックを背負って山行はしたことがないのでそこまでの耐久性は分かりませんが、私のファストパッキングの重量で最大8kgほどの使用では全く問題はありませんでした。
●ズバ抜けた収納性
まず上の収納袋は標準でついているスタッフサックに入れて状態になります。
これでも十分コンパクトで非常に持ち運びが楽ですがさらにコンパクトにする事は可能です。
なんとモンベルのULスタッフバッグの0.3リットルに収納は可能です。
比較対象にULスタッフバッグの3リットルと並べておりますがこれだけ小さくなり、この大きさだとザックのサイドポケットとかに差し込んでいてすぐに取り出す事は可能にはなります。
ちなみにこの状態で、14cm×φ6cmの大きさで手のひらにスポっりおさまる大きさにはなります。
ただ私はこの大きさにはなりますが、通常この様な持ち運びはしておりません。
というのもこのジャケットは1000FPの超高品質のEXダウンを使用してさらにフェザーの配合が少ないので、言い換えれば圧縮しすぎると中綿ダウンに負荷がかかりすぎて元の膨らみに戻らなくなってしまうかもしれないからです。
そうなってしまうと1000FPのダウンを使用している意味がなくなってしまうので、個人的には使わないときはザックの隙間に適当に差し込むか、ザックの外側にくくりつけるかなどするのが良いのではないかと思います。
ただいざとなればここまで小さくなるという認識をしておいて欲しかっただけです。
個人的には行動中は必要なことがほぼありませんので、小屋泊やテント泊などでしようする時に上記の様に防水のスタッフサックに押し込んで収納しております。
これだとしまう時とか適当に押し込んでも簡単に入るのでとても重宝はしております。
実際に使用していまいちなところ
●少し寒い
まずこの重量なので封入してあるダウン量がだいぶん少ないので、この1000FPのダウンが膨らみきらなかったりするとあまり暖かさを感じにくい時があります。
そして、個人的に1番の問題点は、上記の画像を見ていただきたいのですが、裾の部分を絞る機能がなく、暖まった空気が下に逃げてしまうので、この対策を考える必要があります。裾を縫って使用体型に合わせるとかも良いかもしれません。
ちなみに私の場合はこの装備で今年涸沢に紅葉を見に行った時に使用しましたが、この上にモンベルのピークドライシェルを着て裾を絞って暖かい空気が逃げにくい様にして使用しておりました。
ちなみにこの使用方法(立ち止まっている状態)での個人的な体感温度は以下の様に思いました。
10℃ 快適
7℃ ほぼ快適
5℃ 少し寒い
3℃ 寒い
0℃ 結構寒い
もちろんこれで座ってじっとしていると底冷えしてきて寒くなってくるのでイメージとしましては街中で立ち止まったり、駅のホームで列車待ちをしている場合などとしてください。
●ポケットが使いにくい
ご覧の様にポケットの部分にはチャックがついていなくて入れた小物が落下するリスクがあります。
少し深めのポケットではありますが、軽量化に特化しすぎて省かれいるのが個人的には少し残念です。
ちょっと重くなってもここにはチャック付きのポケットが欲しかったかなとは思います。
●購入金額が高い
税込み27,940円と封入しているダウン量からするとかなり高額かと思います。
もちろんコスパの王者であるモンベル製品なので同等の製品を他のブランドで購入しようと思うと、おおよそ5万円ぐらいにはなるとは思いますので、それと比較すると十分入手しやすい金額ではありますが、普通の方は躊躇してしまう値段だとは思います。
●まとめ
ここまでメリット・デメリットを比べて見まして少し微妙な感じもするかもしれません。
ですが実際に購入し北アルプスなどのテント泊登山などで使用した感想は入手して非常に良かったと思っております。
といいますのもこのダウンジャケットを持っていって実際に使うのはテントを設営して寝床を用意して着替えて、ご飯を用意したりと落ち着いてからの場合がほとんどで、行動中に使用することがほとんどありません。
ですのでこの暖かさと、軽量性、コンパクトさ、販売価格を高次元で両立している製品はこのモンベルのプラズマ1000ダウンジャケット以外にはないと思っております。
本当にコンパクトになるのでどこにでも収納でき邪魔にならないのでお守りがわりに携行するには絶対にお勧めできますので、肌寒い時期に使用したいかもと思う場合には持っていて困る事は絶対にないと思います。
あとはダウン特有の悩みの濡れ、湿気対策が必要になりますが、現状まだ私の使用状況(2泊3日ぐらい)ではまだ困った事はありませんでした。
もちろんこの薄さなので厳冬期(1月〜2月)の寒い地域では当然スペックがたりませんが、関西の街中ぐらいでしたら私はこれでも十分問題はないと感じております。
購入金額が少し高めでモンベル製品なので他の人と被ってしまう事は多々あるかもしれませんが、夏の北アルプス登山とかに持って行くには絶対お勧めできる製品だと思いますので購入して後悔する事はまずないと思います。