なかちんのアウトドア活動記

一児の父ですが少ない休みの日に細々とアウトドアを楽しんでおります。つたない内容かもしれませんがご了承下さい。

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ノルディスク ロフォーテン 1ULWを紅葉の北アルプスで使用したレビュー

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 先日、上高地から入って涸沢ヒュッテまで紅葉を見にテント泊の装備にて行ってきました。今回は1泊2日の行って帰ってくるだけの予定だったので先月にいきました表銀座縦走路よりさらに軽量装備でコースも横尾から涸沢までしか思っていませんでしたので特に重くなる装備もいらないかなと思いテントはノルディスクのロフォーテン1ULWを持っていくことにしました。

 昨年にも双六小屋のテント場にてロフォーテンを使用しましたが、写真を全く撮っていませんでしたので、使用感を再度確認したく思いたちこれでいくことにしました。

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 ちなみに紅葉はほぼ終わっている様な状況でしたのでまた機会があれば最盛期にでもチャレンジしてみたいと思います。

 

naka350z.hatenablog.com

 

 

 

 

 それではここから実際に使ってみてのレビューをしたいと思います。

 

●テント場情報

利用料:1人1泊 1,000円 、 コンパネ1枚 500円

総張数:約500張

テント場標高:2,300m

利用した日の気温:10/15 15時 8℃

         10/16   5時 2.5℃

 

 

 

 

●良かった点

1、やはりすごく軽量で行動中は楽である

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 この大きさですし実測重量538gと非自立式とはいえダブルウォールでこの軽さはやっぱり持ち運びにはとても楽になります。

 

naka350z.hatenablog.com

  今回もハイパーライトマウンテンギアのスタッフパックでいきましたのでザックの横幅は約25cmぐらいまでの物がストレスなく入る限度なのでこの付属のスタッフサックに入れると24cmぐらいなのでスポッと放り込んで入るのは嬉しいです。

 

 

2、非自立式だが簡単に設営できる

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 自立しませんがインナー吊り下げ式ですので設営手順は少なく澄みます。

①グランドシートを引く

②頭側2箇所をペグダウン

③メインポールと脚元側のサブポールの入れる

④脚元側の3箇所をペグダウン

 以上の手順で立ちあとは張り具合の調整と風が強い時はガイラインをしてあげると大丈夫です。

 今回の涸沢のテン場はペグはほぼ使えないのはわかっていましたので最初から持っていきませんでした。

 

 

 

3、背が低いので風に強い

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 実際に見てもらわないとわかりにくいかもしれませんが、やっぱり圧倒的に背が低いのである意味印象的ですし、なかなか見かけない形ですのでまだ行ったことはありませんが混雑したテン場でも一発でわかるでしょう。

 一度強風時にどれぐらいまで行けるのか試してみたいですね。多分普通に耐えれるぐらいの性能はありそうではありますが。

 

 

 

4、中が思った以上に暖かく良かった

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 夜中に起きた時に撮りましてブレブレの写真ですみません。室内のイメージは一応この様な感じで、超スリムなナンガのミニマリズムの使用で両脇に少しだけスペースがありますが室内の有効空間はだいぶん狭いですし、ダブルウォールでフライシートの下の隙間もあまり空いていませんし、インナーテントのメッシュは写真の左側にちょっとだけ写っていますが、少ししかないので外の空気があまり入って来ないので温度差は大きい様に思います。

 ちなみテント内の温度計は夜中2時ぐらいで6.2℃で朝方4時半の起きた時で7.1℃ぐらいでした。その時に涸沢ヒュッテの売店にある温度計を見ると2.5℃ぐらいではありました。

 ですので、ちょっと窮屈ではありますがシュラフの性能は1ランク落とすことは可能ではないでしょうか。例えばですが今回のケースだとモンベルのダウンハガー800の#2を#3にできるのではと思います。

 難しい選択かもしれませんが、例えば重くなって行動スピードが遅くなる覚悟でステラリッジ1型ダウンハガー#2の組み合わせで行くか、もしくは居住性はかなり落ちますが行動スピードを上げるためにこのロフォーテン1ULWダウンハガー#3の組み合わせにするか。もうこれはその人の価値観なので私は好きな方でいいと思いますが、個人的には素早く歩けますし、早くテン場に到着して好きな場所を選べゆっくりして絶景を満喫できるというのはとても良いのではないかと思います。

 快適性を選ぶのも良いですが、荷物が重すぎてテン場になんとか到着してやっと苦労してテントを設営完了、ってなってバタンキューで寝てしまうとせっかくの絶景を堪能できないのはあまりにもったいないと思うので私には今現在ではその快適重視の行動スタイルで山行に行こうとは思っておりません。確かにテント泊で美味しい物を食べたいですが下界に比べると限度があるので、僕は割り切って下山してから近辺の美味しい物を食べに行き温泉に入って帰宅したいです。

 

 

 

5、撤収もかなり早くて楽だった

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 見苦しい写真ですみません。散らかっていますが、上記のザックの中にはもうマット(山と道ミニマリストパッドとエバニューのFPMat)と防水サック(シュラフ、ダウンジャケット、ダウンパンツ、ダウンシューズ、着替え用インナー)とテントをいれております。

 片付け開始して10分で一応この状態まではなっているので相当撤収スピードは早く楽だなと思っております。ちなみにロフォーテンはしまうときはほぼ設営の逆の手順で、

①ガイラインと脚元側のペグを外す

②メインポールとエンドポールを抜き折りたたんで一つにまとめる

③頭側のペグを抜く

④テント本体とテントポールをまとめてスタッフサックに収納する

となります。ここまででおよそ5分ぐらいで十分収納できるかなとは思います。

 

 あとは小物をザックの上部に適当にバランスをみながら入れると撤収完了かなと思います。

 

 

 

●良くなかった点

 次にこのロフォーテンを使ってめんどくさかったもしくはいまいちに感じた点を紹介します。

1、非自立式なのでちょっとめんどくさかった

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 やっぱり簡単な手順ですが涸沢みたいなテン場では石にガイラインを巻きつけて設営は面倒でした。ただこればっかりはどのテントでもそんなに違いはないかもしれませんが。

 

 

2、長さが少し長いので設営場所を探すのに困った

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 普通の平地のキャンプ場では何も思いませんが、やっぱりフライシートの長辺が250cmぐらいあると北アルプスの狭い場所のテン場では条件に会う場所を探すのに苦労しました。

 

 

3、室内高70cmは低すぎた

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 日没前のテントないで過ごしていたときの中の様子ですが、ご覧のようにかなり狭くなっています。175cm以上の人はやめた方が幸せだと思います。この中で着替えを行うのはストレスしかたまりません。

 私は早朝の人がほとんどいない時間帯にトイレにてさせていただきました。

 

 

 

4、大量に結露が発生してしまった

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 この写真は夜中の2時位に起きた時に撮ったものですが、結露でフライシートの生地が少し伸びたり、インナーテントの水分子が多量に含んで重くなって垂れ下がってきてしまっていた時のものです。これだと結構狭く感じますし、さらに黄色い部分の生地は通気性がすごく良いのですが、結露が生地を通り越して中にまで入ってきてしまうのでシュラフが少し濡れてしまうのがとても不満に思いました。

 いったん外に出て脚元側のペグを調整してフライシートがピンってなる様に再調整しました。面倒ですがこうした方が結露がシュラフにつきにくくなるのでオススメかなと思いました。

 写真は撮り忘れておりましたが、フライシートの中側には大量の結露でびっしょりとなっておりタオルで拭き取りましたが、素手したのでてがかじんでしまったので辛かったです。

 

 

5、設営の仕方が少し悪く前室がうまく使えなかった

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 コンパネがレンタルできましたので、寝心地が良くなりそうでしたし、撤収時に荷物おきにもなり使用してとても良かったのですが、ご覧の様にこの前室ではバランスが悪く調理はしにくかったです。

 

 

 

 

●まとめ

 結局持っていって良かったかを問われたら大雨が予測されておりませんでしたので1泊2日程度のスピードハイクまたはファストハイクにはとても良かったと思います。1泊2日程度なら結露でシュラフが濡れてもそこまで問題無いですが、2泊3日位になってくると寝袋を濡らさないようにする工夫が必要になってきます。

 今回は超軽量装備で持ち物も選んでいったので例えば大キレットなどの岩綾地帯のコースでも取り回ししやすく、従来のテント泊での装備などでは背中側大きな荷物があったり重かったりと安全に通過しにくかったりして躊躇してしまうでしょうが、この荷物の量ならどこのルートも気苦労なく登山ができると思います。

 なかなかおいそれと購入できるスペックではないですし、高額なテントなので買いにくいでしょうが一応こんな感じなのかなと参考になれば嬉しいです。