厳冬期用シュラフ イージスマックス ウルトラの実際の使用レビュー
冬キャンプシーズンが本格的に始まってきました。
焚き火や暖かい装備を着込んで寒さをしのぐでしょうが、やはり寝る時には代謝が低下して寒さを感じやすくなるので、あたたかいシュラフがある方が絶対にぬくぬくで快適な夜を過ごすことができますでしょう。
ですのでいかに保温力のあるシュラフを選択するか本当に悩むところでしょう。
しかしシュラフは使用する人の寒さの感じ方でかなり選択の幅が大きく変わりますし、就寝時の服装でも使用できるシュラフのランクは違ってくると思います。
ちなみに私の住んでおります兵庫県の積雪がない地域の真冬のキャンプ場では最低気温が、よく冷え込んでもおそらく-5℃〜-7℃ぐらいで済むと思います。さすがに-10℃まで行くことはほぼないとは思います。
そこでその気温帯に使用できるかなと私が思うのは以下のシュラフだと思います。
メーカー |
モデル |
販売金額 |
快適温度 |
下限温度 |
総重量 |
山渓 |
オーロラ600DX |
34,699 |
-6℃ |
-11℃ |
1,250g |
ナンガ |
オーロラライト600 |
55,000 |
-4℃ |
-11℃ |
1,050g |
ナンガ |
UDD BAG 630DX |
55,000 |
-5℃ |
-10℃ |
1,045g |
ダウンハガー800 #1 |
49,500 |
-3℃ |
-9℃ |
946g |
|
ダウンハガー800 #0 |
59,400 |
-7℃ |
-14℃ |
1,090g |
|
イスカ |
エア700SL |
41,800 |
— |
-15℃ |
1,100g |
国内メーカーの代表的な製品ですとこれぐらいのシュラフを選択すればだいたいは大丈夫だと思います。
また寒さを感じる場合は湯たんぽを入れたり、寒さを感じやすいつま先などにカイロを使用すると心地良く寝れと思います。
先日紹介しましたこのシュラフはやはり一般的なキャンパーさんには絶対におすすめだと思います。
●イージスマックス ウルトラの使い心地について
本日はその中で私が所有しておりますシュラフで最強クラスの保温力を誇るイージスマックスのウルトラの実際の使用感をレビューをしたいと思います。
以前から記事を書きたいとは思っておりましたが、かなり寒い時期にならないとこのシュラフの性能を全く発揮できないので今回ようやく紹介できるようになりました。
詳しい詳細はぜつえんさんに記事にしてもらいましたのでそちらを見てください。
https://www.zetuenlife.com/entry/aegismax-ultra
●使用した環境
この日は先日購入しましたヒルバーグのアクトの実践使用もかねて近場のキャンプ場である古法華キャンプ場まで行きまして使用してきました。
当日(2020/12/24)は最低気温が-3.8℃ほどでこの時期にしてはやや低めの気温になったかなと思いました。
使用したマットはニーモのローマーLWを使用してかなり快適な睡眠環境の作って熟睡したい状況にしました。
使用した枕もウレタン製の物でやはりとても良かったです。
ヒルバーグのアクトの中はソロテントにしてはそこまで狭くはありませんが、実際は極厚マットと厳冬期用のシュラフをセッティングしたらかなり窮屈になってしまいました。
さすがに室内高90cmではちょっと低かったです。
服装は普段室内着で使用しておりますユニクロのフリースの室内着を上下であとはモンベルのプラズマ1000ジャケットを羽織って就寝しました。
●寒さの感じ方について
結論から言います。
正直かなり暑かったです。就寝時にまだシュラフの中が温もっていなかったので少し首元のショルダーウォーマーのコードを引っ張って暖かい空気が抜けない様にしましたが、3時間ほどして暑さで目が覚めてしまいました。
その時にはそこそこ寝汗はかいており、相当シュラフの中が温もっていた様です。
そのあとはショルダーウォーマーのコードをほとんどゆるめて寝ましたがやや暖かめでとても快適に睡眠がとれ、かなり熟睡していたみたいでした。
以下良かったところといまいちだったところをみてみたいと思います。
●良かったところ
①非常に保温力があった
やはりこの圧倒的な保温力があるのでこのシュラフを持っているという安心感が尋常じゃないです。
日本国内での使用ならどんな大寒波が来ようが恐るゝに足らずです。
さらに足元にも相当ダウンが充填していて足先の寒さは感じにくくなっております。実際にそこまで寒さを感じることは少ないです。
②温度調節しやすかった
シュラフに入ってすぐはやはり中の羽毛が暖まっていないので早く自分の体温を行き渡らせるためにとショルダーウォーマーを閉めましたが、そのおかげで暖かい空気が逃げて行かずぬくぬくになりました。
そのあとは暑くなってきたのでコードをゆるめてちょうど良いぐらいにすることができました。
③シュラフの中に入りやすい
ジッパーがここまで大きく開くので狭いテントであるヒルバーグのアクトの中でも割と入りやすかったです。
●いまいちだったところ
①保温力がありすぎる
まだ最初のシュラフが温もっていない時に入ると寒くて締め切って中のダウンを早めに温めますが、十分温もってきて熟睡してきたら場合にはよっては暑くなりすぎて寝汗をかいてしまい逆に寝冷えをするかもしれませんので、そこは気を付ける必要があると思います。
②シュラフ表面の生地が濡れてしまう
おそらく睡眠時の吐息や、発汗などによってインナーテントの中に水分が充満して結露になってきますが、その余分な結露がシュラフ表面についたり、シュラフの中からの発汗した水分が出てきたりして結構水分が付着しておりました。そうなると湿気やすくなると思います。
これにさらにシュラフカバーなどを使用したらもっとひどくなり、内部結露が多量に発生してしまうので注意が必要でしょう。
③収納しづらい
やはり850フィルパワーもの高品質のダウンですのでもっふもふになるのでしまう時はかなりやりにくいですし、さらにシュラフの表面の生地が湿気ていたらさらに収納しにくくなってしまいます。
付属のコンプレッション機能付きのスタッフサックは20ℓでMaxまで絞ると12ℓぐらいの大きになります。
●細部の使い勝手
・インナーポケット
寒い時に携帯電話などの電子機器はテント内に無造作に置いていたら低温でバッテリーの消耗が激しくなってしまいますが、このシュラフは最近のスマホを入れても問題ない大きさのポケットがあるので使いやすく良かったです。
・ショルダーウォーマー
ショルダーウォーマーのコードは普通の紐ではなく、ゴム紐なので個人的には絞りにくくて少し使いにくいなと思いました。
・ドラフトチューブ
残念ながらこのシュラフにはドラフトチューブがついていないのでおそらく-10℃以下になってくると冷気は感じやすくなるかもしれません。
ただジッパーが真横ではなく少し上めについているので多少冷気は入ってきにくくはなっているとは思います。
※-20℃で就寝しましたが、ここから冷気が進入してきて寒い思いをすることはありませんでした。
※追記 2021年の2月の中旬に八ヶ岳の黒百合ヒュッテにてテント泊をしてきました。
この日の夕方で気温-16℃、翌朝は-20℃を少し割り込んでいたみたいです。
-20℃の中での就寝は未経験でしたので凍えたら嫌だなと思いましたが、就寝環境はセリアの両面アルミロールマットに山と道ULPad15+に山と道ミニマリストパッド、服装は夏用のタイツに夏用のインナー、ナンガのダウンパンツ、モンベルのアルパインダウンジャケット900FPにネイチャーハイクのダウンシューズで保険として足先にカイロを貼って、イージスマックスのウルトラに入って就寝しました。
結論を言うと底冷えは全く感じなくて、シュラフの中にいると暖かすぎて出れなくて困ったぐらいでした。おかげで翌朝は寝坊しかけるぐらいで朝日を見にいくのに遅れてしまったぐらいです。
冷気の侵入の全く感じず、中国製のシュラフなのでどうなのかなと思ってましたが、圧倒的な保温力にただただ驚きました。
これはメーカーの言うとおり-30℃も十分対応可能な製品だと個人的には感じました。
●まとめ
重量が1,500g以下のシュラフでこの温度帯の製品はほとんどないので個人的にはとても持ち運びしやすく、本当に購入して良かったと思っております。
購入したのは2019年12月13日でその時の価格はeBayで買っており、78,496円で手数料込みでの金額になっておりました。
日本国内でAmazonなどで購入しようとすると10万円以上で販売してるのをみたことがありましたが、届くまで少し心配はありますが、やはりeBayやアリエクスプレスなどでの購入が一番でしょう。
しかし国内メーカーでこの保温力クラスのシュラフは取り扱いがありませんし、海外メーカーの製品を購入しようとすると最低でも13万円以上の金額で相当高価ですのでさすがに私はためらってしまいます。
入手するまでいくつかのハードルがありますが、購入してしまったらこのシュラフさえ持っていれば絶対に大丈夫という安心感は本当に心強いと思います。
なかなか皆さんにどうぞおすすめですっていうわけにはいきませんが、素晴らしい製品なのは間違いありませんので、こういった選択肢もあるのだと参考になれば嬉しいです。