ヒルバーグのアクトを厳冬期の氷ノ山で使用したレビュー
本日は先日初めての雪山登山で兵庫県の最高峰の氷ノ山に行きましたが、その際にテント泊で使用しましたヒルバーグのアクトを雪山で使用した時の感想をレビューしてみたいと思います。
ヒルバーグのアクトの詳しいレビューはこちらをご覧ください。
登山に行った山
・氷ノ山 ひょうのせん(須賀ノ山)
・標高 1,509m(兵庫県最高峰)
関西に在住の方でウインタースポーツをする方には馴染みの山で説明は不要かもしれませんが、ここは冬になると近畿以西では有数の豪雪地帯でよく雪が積もります。
私も小さい頃から大学生の頃までスキーをよくしておりまして冬になると毎シーズン何度か来る事がありよく利用しておりました。
すぐ氷ノ山の周りだけでみましても、
1、わかさ氷ノ山スキー場
2、氷ノ山国際スキー場
3、ハチ高原スキー場
4、ハチ北スキー場
5、ハイパーボウル東鉢スキー場
6、スカイバレースキー場
と関西には数少ないスキー場がこのあたりでは近接して6つも運営しております。
ちなみに私はハチ北高原スキー場が8割、ハチ高原スキー場2割って感じでそのほかの場所は行ったことはないのですが💦
またこの山は雪山登山の利用も多いですが、本格的に登山客が多いのはゴールデンウィークから梅雨入り前や夏季シーズンや、紅葉の時期が特に多いと思います。
本来は日帰りで十分可能な山ですが、山頂には立派な避難小屋がありますので可能なら天気の良さそうな日はぜひ小屋で一泊する方がすごく絶景を堪能する事ができます。
無積雪時でも山域でテント泊は可能でしょうが、この氷ノ山の山域はツキノワグマの生息域で非常に多く出没情報があり野営はしない方が賢明かと個人的には思います。
昨年私も2度氷ノ山に無積雪時に行きましたが、姿は見えませんでしたが気配はして相当驚いた経験をしました。
ただ今回は厳冬期の氷ノ山だと大丈夫だろうということでテント泊装備にて行くことにしました。
登山に行った行程
2021年1月31日〜2月1日
わかさ氷ノ山スキー場よりリフトを乗り継ぎ標高約1,200mから登山開始
詳しくは後日活動記録を書きたいと思います。
テント設営開始
今シーズンに雪山のアルプスにテント泊登山にいづれ行ってみたいということでその練習のためにあえて条件が少しきつくなりそうな氷ノ山の山頂にて設営して練習してみたくここに設営することにしました。
もし気象状況がきつくなってもすぐ側に避難小屋がありますのでかなり安心して利用はする事ができました。
ではテントを設営していきます。
雪上の設営なので今回は軽量化のため純正のフットプリントは使用せずに、100円ショップのレジャーシートをフロアのサイズにカットしてひいてみました。
最初に整地をしていきますが、今回の設営する場所は日曜日で天気が良かったのもありまして、かなり多くの登山客が山頂まで登頂していたおかげで圧雪はしてくれてましたので、あとは水平にならすだけですみました。
今回のためにきちんとスコップも準備をして持ってきましたので(山頂の避難小屋にスコップがあったので持って来なくても良かったですが・・・)、それを使用して平らに削っていきました。
やはり最初にフットプリントを置くとどれぐらいの大きさに整地すれば良いかわかりますので良かったです。
テント設営完了
いきなり設営途中の写真はなく完成です。
本当は設営過程を撮りたかったのですが、風速7〜8m/sぐらいで-5℃ぐらいで寒くてスマホでは撮る事ができませんでした💦
360°周囲から撮ってみました。
少し離れた場所からも撮ってみました✨
山頂からの周りの写真です✨
※写っております小さい小屋は夏季シーズンに利用可能なバイオトイレになります。
実際にアクトを使用した感想
前回にヒルバーグのソウロにて蒜山での雪中キャンプに行き練習しましたので、氷ノ山の山頂でも十分使用可能な強度は検証しなくてもわかりきっているので、今回はあえて軽量なアクトでの使用感を体感したくこのテントを持って行きました。
今回体感したかったのが以下のところでした。
①非自立式のアクトできちんと張れるのか?
②耐風性能がどんな感じか?(中での快適性)
③寒さの感じ方
結論からいいますとやはり私が登って行くことのできる山岳では余裕で大丈夫でした。
もちろん風速30m/s以上の台風並みの暴風でしたらどのテントでも危険ですが、ソウロほどではないにしろ、問題なく使えるのだなと経験できました。
①今回はペグは75cmほどの長さの植木用のポールを8本ほど100均のセリアで購入して持って行きましたが、設営前にペグダウンする箇所を十分圧雪してから差し込むとしっかり効いてくれて、アクトでもかなり簡単に設営する事ができました。
②撮影してみました動画になります。
厳冬期の氷ノ山にてヒルバーグのアクトでのテント泊。天気予報で風速15m/sぐらいの時の中での体感がこんな感じでした\(//∇//)\揺れている様に見えますが、耳栓をしてたのもあり熟睡してました😄 pic.twitter.com/qU6UAe1Lz3
— なかちん (@naka350z) 2021年2月5日
これで見ますとちょっとバサバサなっておりますが、インナーテント内にいる感じではとても快適に過ごす事ができました。
ちなみに日没直後は風速5m/sぐらいで、夜中は7〜8m/sほど、撮影した夜明け前が一番強くなり15m/sぐらいにはなっていたかとは思います。
しかし、ヒルバーグのテントの中で一番背が低い部類の全高なので思った以上に風に強いのだなと経験できました。
③この日は日没後すぐ寒くなって最低気温がこの時点で-7℃ぐらいにはなっておりました。朝方は風が出てきたのもあり冷え込まずに-2.5℃ぐらいと全然寒くはありませんでした。
ちなみに就寝時の装備は以下の感じでした。
マット⇨山と道 ULPad15+ Lサイズ
シュラフ⇨イージスマックス ウルトラ
服装⇨ダウンジャケット、ダウンパンツ、ダウンシューズ
以上の装備で就寝しました。
結論から言いますとつま先だけは冷えを感じ、貼るカイロミニを使用しましたが、それ以外はめちゃくちゃ快適に寝れて熟睡しておりました。
もちろんニーモのローマーを使用する方がもっと快適に寝れますが、今回は山と道のマットを使用した時の感じを確かめたいのもありこのセッティングにしました。
まとめ
今回、絶対安心なソウロではなく軽量性重視のアクトを使った場合にどれぐらいの快適性なのかな?と疑問に思っておりまして実際に使用でき十分経験できましたが、このテントで極地でも使用する人がいると公式サイトの説明でも見てそんな変わった人もいるのだな💦と見てました。
しかし想像以上に快適で、耐候性があり(積雪時はやはりソウロが上手でしょう)、設営撤収が簡単で正直この軽量さなら十二分に冬季登山用のテントとして軽量さが欲しい時にはエースとして使用できそうだなと思えました。
もちろん爆風の時は木陰に張る。または風除けのブロックを設置するなどの対処は必要ですがそれを差し引いてもこのアクトを持ってまた厳冬期のアルプスにテント泊登山に行ってみたいって思わせてくれました。
当然、ソウロのカッコよさ安定性は非常に魅力的ですが、やはりもう少し軽くしたいなって思う場合はこのアクトを選択しても十分快適な雪中テント泊は過ごすことはできると思います。