軽量なテント泊用ザック HYPERLITE MOUNTAIN GEAR 2400 WINDRIDERの使用レビュー
DCF(ダイニーマコンポジックファブリック)を使用したテント泊用ザックの王道ブランドであります、ハイパーライトマウンテンギアの2400ウインドライダーですが以前から欲しいなと思っておりましたが、冬山テント泊などに使用したく購入することにしました。
商品の詳細
容量 40L
重量 799g
背面長サイズ
SMALL : 38.1cm - 43.18cm
MIDIUM : 43.18cm - 48.26cm
素材
ボディ : 50D Dyneema®/Poly Hybrid
ボトム : Double reinforced 150D Dyneema®/Poly Hybrid
ポケット : Mesh
カラー : White
備考 フレーム付き
製品の実測値と細部の作り
まずは重量ですが、私の購入したSサイズで833gほどになります。
ザックの中はかなりシンプルでアルミステーを差し込む細長いポケットとメッシュのポケットが一つあり、その上部にハイドレーションなどを吊り下げられますループがあります。
アルミステーは取り外しが可能ですが、かなり丈夫なのに103gとかなり軽量に感じます。
個人的には軽量化のために取り外しができますが恩恵はあまり感じませんでした。
上の重量を測った時みたいに丸めることが可能ですので、ソロ用のテント内でもザックの置き場所がコンパクトになるのでとても良いと思います。
●ロールクロージャー式
UL系のザックでは一般的なクルクルと閉じるタイプになります。
少しわかりにくいかもしれませんが最大限荷物を入れてみるとこれぐらいの位置まで詰め込みして、ロールアップしていく様になります。
そしてザックの上部にバンドがついてますが、これがひと工夫しておりこの様に3点で固定する様になっております。
●ロールトップバックル
山と道のULPad15+を付けた場合ですが、正面から見るとこの様に普通ですが、
背面側から見るとこの様になっており、通常の2点固定式に比べてマットが落ちにくくはできます。
●チェストベルト
チェストベルトはこの様に至って普通な感じです。
ここはもう少し体に密着しやすくできる様に改良してくれれば良いのですが。
●ウエストベルト
ウエストベルトはグレゴリーのバルトロなどに比べれば弱いですが、それでも私が背負う重量の範囲でしたら全く問題なく非常に快適に身体に背負うことができます。
●サイドポケット
ウエストベルトについてますサイドポケットは最近のやや大きめのスマホでも収納可能な大きさになっておりとても取り出しやすくなっております。
私の使い方はスマホともう片方には財布だったり、ウインドシェルや行動食を入れたりして使っております。
ただあまりここに物を入れすぎると膨れてしまって歩く際にひじが当たったりしてちょっとイラッとしたりしてしまいます。
ですので可能な限りは入れない様には心がけております。
●メッシュポケット
ウインドライダーの最大の特徴でありますのがこのザックの大部分にありますメッシュポケットになります。
以前使用しておりました山と道 miniがメッシュではなく普通の生地でしたが、やっぱりメッシュがいいなって憧れてましたので、このウインドライダーにした一番の理由です。
やっぱり中身が見えるってカッコよく見えてしまうのですごく好きです。
大きさ的にはサイドのポケットには1ℓのナルゲンボトルが収納できる大きさにはなりますが、私は持っておりませんのでそれと近い大きさのMSRのウインドバーナーを入れてみました。
正面ポケットはかなり大きくマチも広がる様になっておりますので、この部分だけでも5ℓほどの容量はあるかと思います。
参考までに同じハイパーライトマウンテンギアのディリゴ2を入れてみましたが、綺麗に折りたたんだ状態ならすっぽり入りましたし、雨天時に素早く撤収したい時でも雑に丸めてもこの大きさならなんとか収納可能ではあります。
やっぱりここがメッシュポケットだと個人的にはとても便利だと感じました。
またこのメッシュはより頑丈な物が使用されており、岩綾地帯などをひっかきながら行っても破れにくい物を使用しておりますのでとても心強いと思います。
●サイドループ
次にこのメッシュの間にありますループなのですが、これはサイドのストラップを通すことによって色々な物が外付けすることができます。
これは2月に八ヶ岳にテント泊登山に行った際にはここにスコップを取り付けることができます。
そしてその横にループを使用してピッケルを付ける事ができます。
●下部ループ
下についておりますループはこの様にピッケルを固定できる様にすることが可能になります。
ただ実際にこれですると大型のメッシュポケットがあまり生かせないのが少し残念になります。
実際に使用した感想
これは実際に2月の八ヶ岳の黒百合ヒュッテにテント泊をして東天狗岳まで行った時の帰宅時に撮った写真になります。
やはり厳冬期のテント泊で初めて行くのでしたのでちょっとパッキングに苦心はしましたが、一応この2400ウインドライダーで行くことはできました。
まず一番外側にピッケルとスコップを取り付けしてすぐにピッケルを取り出せる位置にこの様にすることができました。
次に外側の正面メッシュポケットに、右側から水筒、テント泊用の小物、テント泊用の食料をそれぞれスタッフサックに入れて突っ込んでおります。
だいたい1ℓぐらいのスタッフサック3つで合計およそ3ℓほどの量になります。
無理なく入れられるのはやはり5ℓぐらいまでが良いかと思います。
次に中に詰め込んだ荷物の紹介をしたいと思います。
シュラフは厳冬期に余裕で対応可能なイージスマックスのウルトラをイスカのコンプレッションバッグMサイズに入れて一番下に置きます。
次にテントをヒルバーグのアクトを入れて、ストーブはMSRのウインドバーナーを入れます。
次にダウンパンツやダウンジャケットなど入れたオルトリーブの防水スタッフサックを置きます。
そしてロールアップして蓋を閉じてその上にスリーピングマットを置いて出来上がりです。
水は?と思うかもですが、雪がたっぷりありますから水筒にありますお湯で雪を溶かしながらお湯は作って行きました。
でもあんまり作ることはなかったですね。もう少し作るかとは思いましたがそこまで必要にはなりませんでした。
ちなみにこれでパッキングして重量を計測したら約9.5kgほどになりました。
これで背負ってみると軽量ザックなのにアルミステーがしっかりきいて個人的にはかなり背負いやすく5時間近くの登りの行程では問題なくとても良かったです。
以前にグレゴリーのディバを総重量10kgでパッキングして1時間家の中でウロウロして重さに慣れようとしたのですが、たったそれだけで背中と腰が1週間痛くなってしまいましたので、ウインドライダーの背負心地にはびっくりしてしまいました。
重量は1/3ほどなのにびっくりです。
これは黒百合ヒュッテでテント泊をして翌日下山する時に撮った装備の写真です。
結構外付け満載な感じですがあまり振られることもなくとても良かったです。
まとめ
UL系のカッコいいザックを探そうとすると色々なメーカーの物が出てくるかと思いますが、このウインドライダーはそんなザックの中でパイオニア的存在で結構多くの方が使用しているかと思います。
本来はこのザックで北アルプスなどの夏山登山にテント泊で行くにはちょっと容量が小さく思う人もいるかもしれませんが、今回私はあえてこのザックで厳冬期の八ヶ岳に登って使用したく工夫をして行ってみました。
でもアクセスの良い2泊3日ぐらいまでの場所でならこれでも十分行けるかなと使ってみて思うことができました。
本当に細かい部分が色々と使いやすくデザインされており、重い荷重でもしっかり背負えて身体が痛くなりにくく、強靭な生地のキューベンファイバーで破れにくく、レインカバー不要なほどの防水性があり、本当に隙のない製品だと何度か使用して本当に感動しました。
このザックが長年支持され売れ続けている理由が理解できました。
UL系のまだ軽量なものはありますが、やはりカッコよくて、背負いやすく、使いやすいってモデルは本当に希少なものだと思います。
もし入手することができるなら購入して使いにくいからいらないってなる可能性は極端に低いとは思います。
もちろん容量が思った以上に大きいのでそこまで必要ではないとなって使わなくなる可能性はあるかもしれませんが、45Lクラスの容量が必要で探している人であれば絶対に良いものだと思います。
入手しづらく高価ではありますがぜひ購入して使ってみてください。