テント泊登山!?が可能なウエストバッグ オスプレー サヴ5の徹底レビュー
みなさんは登山の時や自転車にウエストバッグ(ウエストポーチ)などは使用したりしますでしょうか?特にスポーツタイプの自転車などに乗る際はバックパックを背負ったりすることで簡単に荷物を持ち運ぶことは可能になるかとは思います。
しかし、前傾姿勢の深くなるタイプ、特にロードバイクなどになりますといくら快適に工夫しているバックパックを使用しても長時間のライドになってきますと背中が蒸れたり、肩が凝ってきたりととても不快になってしまいます。なのでたまにロングライドをしたりする際は私は極力バックパックを背負わずに済む方法で走るようにはしております。
今回紹介しますウエストバッグはそんなスポーツタイプの自転車に乗る時に非常に便利なオスプレーのサヴ5を徹底的にレビューしていきたいと思います。
公式サイトの情報
サヴ5 ¥7,260 (税込)
マウンテンバイク用に開発されたランバースタイルのバイクパックがモデルチェンジ。通気性に優れたエアスケープバックパネルは、背骨に沿うようにカーブすることでライディング時の腰への負担を防ぎます。スナップ式のボトルポケット、サングラス/携帯ポケット、キークリップを搭載。内部のストレージには、自転車ツール専用の整理機能も付いています。生地は、ブルーサイン認証を受けた高品質のリサイクル・ハイテナシティ・ナイロンに、PFCフリーのDWRコーティングを採用。
商品説明
・エアスケープバックパネル ・スナップ式のボトルポケット×2 ・サングラス/携ポケット ・インターナルツールオーガナイゼーション ・ツールポケット ・キークリップ ・反射テープ付きブリンカーライトアタッチメント ・サイドジッパーポケット×2
容量 5リットル 外寸 縦18×横23×奥10cm
素材 メイン=ブルーサイン認証リサイクルド600DPETポリエステル、PFC-free DWR アクセント=ブルーサイン認証リサイクルド400Dハイテナシティナイロン、PFC-free DWR ボトム=ブルーサイン認証リサイクルド400Dハイテナシティナイロン、PFC-free DWR 重量 0.38kg
サヴ5(1サイズ クラレットレッド): オスプレー | ロストアローオンラインストア
商品の実測情報
まずはこのウエストバッグの重さですが公式とほぼ一緒で385gとなりました。ショックコードを付けたままなので少しだけ増えております。
重量だけでみると軽量なウルトラライト系のザックより重いぐらいになってしまいます。
製品の構造について
まずはこのオスプレーのサヴ5がどの様な機能があるのか色々みていきたいと思います。
このウエストバッグは大きく分けて3つのポケットと2つボトルケージから成り立っております。正面から見ますとダブルジッパーでアクセスが可能なメインコンパートメントである容量5Lがあり、その両側上下にバックルがついており装着した時にここを絞って身体に密着させて揺れにくくできる様にできます。
次に背面側にはエアスケープバックパネルと両側にはメッシュのパネルになっており非常に空気が循環できる様に工夫させております。
まだ気温30度以上の様な暑い時期での使用はしておりませんが、25℃ぐらいで少しだけ汗ばむしょうな時に使っても十分快適に装着ができる様なっているなと感じました。
次にこのウエストバッグの最大の特徴であると思いますサイドポケットについてです。
容量の大きなウエストバッグはあるかと思いますが、この製品で私が一番気に入ったポイントがこの非常に大きく使いやすそうなサイドポケットになります。
この部分だけをみるともうテント泊用の大型ザックのサイドポケットをそのまま取り外してきたのではないのか?と思うほど使いやすそうに思い一気に惚れ込んでしまいました。
自転車で乗っていたりするとここに財布や小物、スマホなどを入れたり、補給食を入れたりと大活躍できるかと思います。
またこのサイドポケットとメイン気室の間にはボトルを差し込めるようにスナップ式のボトルポケットが両側に配置されております。
もちろん使用中にボトルが落下しないように底にはバンドがついております。
だた実際に両側に自転車用のボトル2本差しで使ってみたのですが、痩せ型の体型もあってかこのウエストバッグを腰に密着できず何度も試行錯誤してみましたがどうもしっくりきませんでした。
実際に使うにはまずは試してみる方が良いかとは思います。
次にメイン気室の上部にありますジッパーを開けるとちょうどスマホなどを収納するのに良さそうな大きさのポケットがあります。
次にジッパーを開けて内部にアクセスしてみました。
このようにウエストバッグにしてはとても大きく(5L)て、2つに別れたメッシュポケットもあります。おそらくここには鍵や工具などを収納するのに付けられているのでしょう。
続いて背面側に戻りましてこのサヴ5の下側には反射材付きのループがありここにリアライトなどを取り付けたりできるようになっております。
次にこのバッグの本来の使い方にはありませんがこのバックルの付け根の部分にループの隙間があり、ここに1mほどのショックコードを8の字状の通してみました。
こうすることでライド中に使用していたレインウェアやウインドシェル、またはダウンジャケットなどをすぐに挟むことができ非常に便利になります✨
ウエストバッグのみでのテント泊登山について
ではここから本題に入っていきます。このウエストバッグのオスプレーのサヴ5を購入した本来の目的はこのバッグだけを使用してテント泊登山に行けないかな?🤔 と思い立ったのがきっかけでもありました。
以前紹介しました製品でオルトリーブのアクセサリーパックがあるのですが、それを使用してロングライドなどでテント泊には出かけたりしたことはあったのです。
以前からも度々このバッグを使い去年は乗鞍高原や蒜山高原などに輪行してテントとシュラフ、マットぐらいを持っていき宿泊をしたりして楽しんでおりました。しかし、輪行でのロングライド程度だと近くにコンビニがあったり、入浴施設や食堂などがあるので着替えと寝床だけ用意すれば良いのでかなりハードルが低いなと私は思っております。
バイクパッキングが流行っておりますが、全てを用意していき楽しむというスタイルもあるかと思いますが、どちらかというと私の場合は乗鞍高原や蒜山高原などに輪行などを活用していきある程度走って、そこで美味しいものを食べて、温泉に入ってみたいなと思っているのです。
ただこの方法だと街が近くにあったり、売店やコンビニがすぐ近くにある場所ですと問題なくても全てを持っていかないといけないテント泊登山ってなると一気にハードルが上がってしまいます。色々考えていたのですがいまいち良い方法がなくて、ウエストバッグだけを使用したテント泊登山は頓挫しておりました。
しかし、ふと近くの登山用品ショップにてこのオスプレーのサヴ5を見た瞬間にこれはマウンテンバイク用の製品だけど工夫次第でテント泊に使えるのではないのか✨✨✨ と一気に思う様になりこのウエストバッグを購入することにしてみました。
なんかウエストバッグだけをスマートに纏めたものを付けた人が実はテント泊で来ました✨って凄くないですか?😊 そんなロマンに憧れて今回この壮大な計画をめちゃくちゃ色々試行錯誤して自分なりに最適解が見つかってきましたのでこれから詳しく紹介していきたいと思います。
パッキング内容について
それでは今から今回のパッキングした装備の内容について詳しく紹介していきたいと思います。
ちなみに今回の想定装備は無積雪時で最低気温がおおよそ2、3℃程度で0℃を下回らないほどの場合で見ております。紹介順はそれぞれの収納場所毎にみていきたいと思います。
●メインコンパートメント まずは一番大きな気室でありますこのメインコンパートメントに収納したモノを左上から紹介します。
1、アルミホイルとアルミ保温シート
2、エバニュー チタンマグポッド500
3、ミュニーク X-MESH Lサイズ
4、ノルディスク ロフォーテン1ULW
5、ナンガ ミニマリズム180
以上をまずチタンポッド500にミュニークの五徳とアルミホイルを巻きつけてそれにアルミ保温シートをかぶせ、それを一番底に入れます。ギリギリジャストサイズで入ってくれます。
そしてその上にスタッフサックに詰め込んだシュラフを置いてジッパーを閉めていきます。ただ本当に容量ギリギリですので手のひらで可能な限りチャックを近づけて閉めていきます。適当にやるとこのジッパーが破損してしまいそうなので都度慎重にやらないといけないかなと感じます。
収納が完了しました。その上にあるジッパーの部分には打刀ペグ16cmを入れてみました。テントと一緒に収納可能でしょうが今回はここに入れてみました。
●左サイドポケット 次に左側のサイドポケットから収納したものです。
1、イナーシャ Xピロー
3、レザーマン スクオートPS4
これをまずはピローを底に入れてその上にかなりコンパクトにまとめたミニマリストパッドを入れていきます。もうこれだけでほぼ容量が一杯になってしまいますが、辛うじてマルチツール程度は収納ができます。
ここに入れるのに一番苦労するのがこのバルブをどこに持ってくるのか?🤔 という感じですね。フラットな形状のものだとまだやりやすかったでしょうがね。
●右サイドポケット
次に反対側の右ポケットに収納するモノです。
1、RSRアルコールストーブ
2、モンベル EXライトウインドパーカ
3、エバニュー ウォーターキャリー1.5L
4、シートゥーサミット ウルトラシルデイパック
5、MSR ガイライン×1本
以上になります。
左の奥側からアルコールストーブの中にウインドパーカを入れて、真ん中にウォーターキャリーを、右にアタックザックと細引きを収納してます。
後述しますが、水は無印良品のプラスチックボトル330lmを2本体制で行くつもりなのですが、水場が少ないルートではこのエバニューのウォーターキャリーをMSRの細引きを利用し、カラビナを使ってサコッシュみたいにして持ち運ぶ計画です。
●左右ボトルケージポケット 続いてこのサヴ5のボトルケージに収納するものです。
まずは左側ですが、こちらには無印良品の自分で詰める水のボトルを使用しております。本当は最初にロードバイクなどでライドするときに使用したりするキャメルバッグのポディウム チルがありましたので、それを差し込んでみて使用したのですが、残念ながらボトルの形状が当然丸い為思った以上にウエストバッグの横幅が広がってしまったため体に密着することが出来ませんでした。
最初にパッキングしてみたときの写真が残っておりました。上の写真とよく見比べて頂くと左右に対して広がっているのがわかるかと思います。
その為、細身の私の場合には通常のボトルの場合だと身体に密着は無理でして、試しにこの装備で街中を1時間歩いてみましたがやはりしっくり来なかったためこのキャメルバッグのボトルは諦めることにしました。
そこで色々何かないかなぁ〜🤔 と必死になって探しておりましたが、無印良品に立ち寄った際にふとこのプラスチックのボトルが目に留まりました。これは少し容量は少ないですが、わりと薄くて角が丸くなっているので持ちやすく、無印良品の製品クオリティで、そして大量に販売されているので汚れたり、紛失してもすぐに買い替えが可能となるとこれだ✨✨✨となり導入してみることにしました。
ちなみにこのウエストバッグには片側しか利用しておりませんが、もう一本はパンツのポケットに入れて持ち運びを考えております。実際に1時間ぐらいの登山の時に使ってみましたが、大きさも350mlで大きすぎずにこの形状が本当に素晴らしく、またポケットにスルンと入ってくれるため、上りの際でも気になる事はありませんでした。
やはりポケットにあるとアクセスが非常に良い為すぐに立ち止まって補水可能なのが良かったです😊
続いて右側のボトルケージ部分の収容したものを左上から紹介します。
1、モンベルのULポーチSサイズ
2、ジップロックSサイズ
3、ファーストエイドキッド
4、キャンドゥのオイルマッチ
5、ペーパーフィルターとデオドラントシート
6、無印良品の折りたたみ歯ブラシ
7、USBケーブル(iPhone用とtype-c用)
8、キャンドゥのモバイルバッテリー(4,000mAh)
9、アルコール燃料100ml
以上をなるべく薄くなる様にしてジップロックに入れてULポーチに入れてケージに差し込みます。ポイントとしまして薄くできればできるほど身体に密着可能になります。
ちなみにジップロックのままでも大丈夫したが、見栄えがよくなかったためこのモンベルのULポーチに収納することにしました。
●外付けの収納について 次に外付けで持ち運んでいるものについて紹介します。ここには本当にすぐに使用するものを用意しておきたいのでレインウェア関係のものがメインになります。
1、OMM HALO SMOCK
2、OMM HALO PANTS
3、OMM CORE HOODIE
以上を丸めていきフード部分に詰め込んでコード部分に挟み込んでの持ち運びをします。また寒い場合の保険としましてミニマリストパッドを四つ折りにしていた部分を一つだけカット(50cm×25cm)して持っていくことにしました。
やはりショックコードをつけておりましたら簡単に外付けが可能になるのですごく楽ですね✨
●ウエストポーチについて さてこれまではウエストバッグ本体の収納でしたが、ここで食料などの持ち運びの問題があります。それを考えた末に至った結論が下記の方法になりました。
まずバッグについてですが、SamayaのDCFのスタッフサック1Lに食料関係を収納して持っていくことにしてみました。ちなみに今回の紹介する内容は1泊2日想定ぐらいの食事量です。左から収納していったものです。
1、モンベル マイクロタオル スポーツ
2、カロリーメイト2本×4個と羊羹
3、エバニュー デミダスチタン220
4、カレーメシ(チタンカップの中に入れております)
5、ユニフレーム シリコンスプーン
6、ENLIGHTENED EQUIPMENT Torrid Hood
以上をとりあえずこのDCFスタッフサックにフルに入れるために収納してみました。私は比較的低燃費な体質な様でそこまで過剰に補給食を用意しなくても大丈夫みたいなので、小屋の売店などを上手に活用すると2泊3日は十分可能でしょうし、場合によってはなんとか3泊4日の北アルプスのテント泊もギリギリできるかとは思います。
以上を詰め込んだスタッフサックをお腹側に持ってくる様にしました。
取り付け箇所は本来はボトルの落下防止のために設置しているコードの部分にカラビナを使ってつけることにしました。
なぜ背中側ではなく前に持ってくるの?と思いでしょうが、荷物の重量バランスを取るためです。背中側におくと後ろ側にばかりに集中してしまうため歩きにくかったのです。
ですが上記の様に前に持ってくると一気に重さの感じ方が変わり歩きやすくなりました。また足を比較的上げる様な場所に差し掛かってもそれほど気になるほどではありませんでした。
パッキング完了
以上の装備の重量を計測してみたところ3.63kgとなりました。
水が350mlと1泊2日程度の少量の水と食料しか含んでおりませんが思ったほどは軽くはなりませんでした。それでも一般的な軽量と言われているものよりは大幅に軽いかもしれませんが😅
今回はとにかくコンパクトさが第一条件で、次いで快適さと軽量さを考慮して装備を選んで行きました。
実際に使用した感想について
というわけで先日に記事にて紹介しました電車にてアクセス可能な段ヶ峰・フトウガ峰に行った際の使用感について述べてみたいと思います。詳しい場所については下記の記事を参照してください。
この日(2022/3/22)は住まいの姫路市内は午前中家を出発する前までに雨が降っていたのですが、登った山は標高1,082mで10cm以上積もったみたいで積雪は20cmぐらい残っておりました。
この時使用したテントはこれも先日紹介しましたモンベルのULボックスツェルトです。こちらもかなり詳しくレビューしましたのでぜひ見てください✨
では実際にこのオスプレーのサヴ5をテント泊に使用してみた感想ですが、腰に荷重がかかってお腹が食い込んで苦しくなったりするのかな?とも思いましたがそんなことも特に感じず、また肩に背負わないってかなり楽だなと実感しました。
ただ走ったりすると上下にウエストバッグが激しく揺れるのでトレランには向かないでしょう。でも自転車に乗車するのでしたらダンシングしてもそこまでは気になりませんでした。
なのでスピードハイクや自転車に乗る時は背中が蒸れませんし、肩に負担が来ないのでロングライドなどでは本当に重宝はするかと思います。バイクパッキングも楽で良いのですが、個人的には自転車を輪行したり、またはコンビニなどに補給で立ち寄る際には盗難などを気にしてしまうのでそのままウエストバッグとして身体につけて置けるのは安心感が高くなると思います。それに輪行だと出発前にいちいち自転車にバッグをつけたりするのは面倒でもあるのでその楽さも嬉しいポイントです。
あと本当にウエストバッグだけで登山をして本当に腰が痛くなったりしないのか?となりますが、場合によっては肩からボディバッグの様に斜めがけすることで負担を分散させることができると思います。その時も荷物は軽量なので肩にそこまで食い込むこともありませんでしたので結構楽には感じました。
あと余談ですが上記の写真は当日泊まったツェルトの内部の様子ですが、このウエストバッグに着ていた服を詰め込んで就寝時に脚を乗せるように使用しました。それだと脚が地面から距離ができていつもなら冷気を感じるところですが、この時は足先の冷えはあまり感じませんでした。ただ翌日の朝起きた時は-4度ぐらいにまで下がってしまい背中の底冷えがキツくて熟睡ができませんでした😅
まとめ
ウエストバッグだけでテント泊登山なんて普通の人は絶対に考える事はないかとは思うでしょうが、以前からバックパックを使用しないで山行に行く事はできないものかな?🤔 と考えてはおりました。ですが本当に偶然このすごくパッキングしていっても荷物の重量バランスが取れて外付けにも対応可能そうなウエストバッグに出会い一気にぜひこのバッグを使用してテント泊登山に出かけてみたい✨ と一気に考える様になりました。
本当に四苦八苦しながら色々パッキングの方法を考えてあれやこれやと考え抜いた末現段階での最善の方法にたどり着きました。ですが少し装備品が変わるだけで大きく変わったりしますし、対応温度域や行く山域、補給拠点、水場などによって今回の装備では不十分でしょうから考え直すことも必要になってくるでしょうが、今年の夏は今回のパッキング内容をベースにして1泊2日もしくは2泊3日程度の北アルプスにテント泊登山に出かけてみたいと思います✨✨✨