山と道 UL Pad 15+を厳冬期の雪山登山で使用したレビュー
山と道のクローズドセルマットで一番厚みのありますUL Pad 15+ですが、みなさんこのマットがはたして寒冷期にどの程度の気温まで対応可能なのか気になる人はおられるのではないでしょうか?
そこで今回は先日実際に厳冬期の八ヶ岳にあります黒百合ヒュッテでテント泊をして寒い気温になりましたのでその時のレビューをしてみたいと思います。
詳しいレビューはこちらをご覧になってください。
実際に使用した状況
この日のテントは快適性、軽量性、設営撤収のしやすさを考えてヒルバーグのアクトを持っていき使用しました。
●当日の最低気温
この日は夕方の17:30の段階ですでに-16℃以下にまで冷え込んでおりちょっと寒かったです💦
テント泊した翌日の朝の最低気温が八ヶ岳のすぐ東にあります近隣の野辺山の観測所で-14.8℃です。
調べてみましたらここの観測所はおよそ標高1,350mぐらいみたいでした。
黒百合ヒュッテのテント場の標高はほぼ2,400mです。標高差は1,050mです。
単純に計算してもおよそ6.3℃ありますので計算上はここのテント場では-21.1℃ほどの気温になります。
この日の朝はおそらく5時台に一番冷え込んでいたと思いますが、私はちょうど起床して着替えとテント内の片付けをしており温度計はみれておりませんでした。
上の写真は準備が完了して6時すぎにようやく外に出た時の写真です。
テントに設置していた温度計はこの時で-19.5℃ぐらいでした。すみませんこの時は寒すぎて温度計の写真を撮り忘れておりました💦
ちなみに山小屋の近くを散策しておりました小屋泊の方と会話しましたが、その方の話では黒百合ヒュッテの玄関に設置しております温度計は-20℃を割り込んでいたそうです💦
やはり結構冷え込んでいたそうです。その方に大丈夫でしたか?💦とすごく心配されました。
就寝時のマットの設置
この日のマットはまずテントの下に100均のレジャーシートを引いてアクトを設営しました。
なくても大丈夫でしょうが、以前ヒルバーグのソウロで雪中キャンプした時に若干下が濡れていたのでお守りとして使用しました。
そしてテント内にセリアで購入しました両面アルミロールシートをベースにまずひきます。
個人的にこれは大変重宝しておりまして、これを一枚引いておくだけで雪の冷たさがあまり感じずに済みますのでテント内で片付けなどをする際はやはりベースになる物を使用するのは非常に有用だと思いました。
重量も78gで丸めても大きくならないですし、折りたたんでザックの中にも収納可能です。
仮に最悪インナーテント内で煮炊きをする時でもストーブやコッヘルなどがこけて、テントのフロアが濡れたり溶けたりせずに済みますのでその予防の為にも絶対使った方が良いと思いました✨
そしてそのアルミマットの上にUL Pad15+を引いていきます。
今回は寒くて寝れなかったら嫌だなということでお守りとして山と道のミニマリストパッドを持ってきましたのでこれも敷いてみました。
実測58gですのであるなら絶対持って行った方が良いかとは思います。
実際に就寝した時の感想
この日の就寝時の服装ですが、夏用の速乾性のインナーを上下着て、そのままモンベルのアルパインジャケット900FPとナンガのダウンパンツの着ました。
中には何も着込んではおりませんでした。そして普通のカイロを両足のつま先に貼りつけてネイチャーハイクのダウンシューズを履いてシュラフに潜り込みました。
今回も使用したシュラフは厳冬期用のイージスマックスのウルトラです。
快適使用温度-30℃のモンスターシュラフです💦
その結果疲れもありましたが、かなりぬくぬくで熟睡しておりました。
就寝してから4時間ほどして一度トイレに行きましたが、それ以外はシュラフの顔周りの内部結露が気になり2度ほど目が覚めましたが熟睡しておりました。
あと重要な下からの冷気の感じ方ですが、今回の条件では私は全く冷たさを感じませんでした。
もちろんミニマリストパッドをもう一枚追加してましたが、100cmの長さしかないのでそれで補えない部分であります、膝からしたの部分も冷たいな〜って感じることはありませんでした。
私は痩せ型で運動時には発汗量が多く寒さには強いですが、就寝時にはおそらく代謝がだいぶん落ち、心拍数も50以下にまで下がりますので普通の一般男性よりは寒さには少し弱いとは思っております。
もちろんテント泊に慣れてきたというのもあるかもしれませんが、それを差し引いてもこのアルミマット+UL Pad15+の組み合わせで-20℃の環境で熟睡できたのは非常に大きな収穫でした。
まとめ
今回、想定以上に冷え込みこのUL Pad15+の実力を体感できましたが、個人的にはもうほとんどこれ以外のマットの選択肢は検討する必要なないのではと思わせてくれました。
最初に欠点を書きましたら、耐久性が通常のクローズドセルに比べ低く岩や木にひっかけて傷が付きやすく、販売価格も税込み8,250円と高く、ガレージメーカーですので商品の供給体制も盤石ではありませんのでいつでも購入できる製品ではありません。
またクローズドセルマットの最大の欠点である収納運搬時の大きさは致命的ではあります。
しかし、私は今回経験して改めて確信しました。
個人的にはもうこれに変わる最高のマットはありません。
①超軽量
フルサイズのマットで実測値215gと他社メーカー(例:リッジレストソーライトetc)に比べると半分ぐらいの重量で外付けしても振り回されることがない。
やっぱりこれだけ軽量だと持ち運びがかなり軽くなりますので私は非常に重宝しております。
②すごく暖かい
-20℃の環境でも使用可能な断熱性
このマットに寝転がると自分の体温が移ってそれが反射してくる感じがしてほんのりと暖かく感じとても気持ち良く思います。
③寝心地が良い
1.3cmの厚みがあり普通のエアーマットより寝心地が良い
個人的にはエアーマットの空気がボインボインとなる感触が全くダメで熟睡できませんので、このマットの厚みは個人的には軽量さと快適性のバランスが一番取れているかと思います。
④パンクのリスクがない
パンクのリスクが一切ないので乱雑に使用しても大丈夫
厳冬期のテント泊でエアーマットがパンクすればその日はもう終了です。ゲームーオーバーです💦
就寝時は普通真っ暗ですのでそんな中寒いテント内でシュラフから出てヘッデン付けてパンク箇所を探し、パッチを貼りつけ、再度空気を入れ直すってそんなことできません💦
無理です。それなら若干寝心地が低下してもクローズドセルマットを持って行く方が絶対に良いと私は思います。
それに高いと言ってもエアーマット比べれば遥かに安価ですので。
⑤展開撤収がらく
広げたり丸めて収納するだけで終了
ニーモのテンサーのショートタイプも持っておりますが、短いタイプのマットでも膨らませるとひいひいなるのにフルサイズのマットだとそれだけで重労働に私はなってしまいます💦
またエアーマットは収納時も空気を抜くのが面倒なので、丸めて終わるこのUL Pad15+は楽チンで良いです。
マットの好みは個人差が非常に大きいとは思いますが、私としては最初にキャンプするのに何かマットが欲しいって人がいましたら絶対にこれを進めたいと思います。
もっと安価なクローズドセルマットはありますが、もう少し金額を出すだけでオールシーズン使用可能で長期間使用でき壊れるリスクもない。
まだキャンプに不慣れな人にはもってこいの製品だと思います。ぜひこのマットを使用して寒い時にもテント泊行ってみましょう✨
素晴らしい星空や景色を堪能できると思います。