関西から電車で行ける雪山登山が可能な山 段ヶ峰・フトウガ峰の紹介
雪山登山に行くためにはほとんどの場合冬用タイヤを装着した自家用車などが必要となる事が多いかと思いますが、今回紹介しますのはそんなマイカーを持っていない人でもアクセス可能で雪山登山に行けてなんならテント泊もできそうな場所もある段ヶ峰・フトウガ峰を紹介したいと思います。
山の概要
●段ヶ峰(だんがみね)
標高1,103m
関西百名山・ふるさと兵庫50山
●フトウガ峰
標高1,082m
・段ヶ峰(だるがみね・だんがみね)は、兵庫県朝来市生野町栃原と宍粟市一宮町千町の境に位置する標高1103.41mの山である。播但国境に位置する生野高原にある草原状のなだらかな山容を持つ山として知られており、関西百名山、ふるさと兵庫50山にも指定されている。また、希少種でもあるイヌワシの西日本では数少ない生息地でもある。また、山頂には二等三角点が設置されている。(Wikipediaより引用)
アクセス方法
電車でのアクセス方法ですが、特急電車の停車駅にもなっております生野駅が最寄りの駅となっております。ちなみに私の場合は住まいからほど近い姫路駅より普通電車を乗り継いで1時間ほどぐらいになります。途中寺前駅(てらまえ)という場所にて一度乗り換えになります。
大阪駅からですと新快速を使用して乗り継いで2時間ちょっとぐらいになりますね。
●登山口までのアクセス方法
電車でアクセス可能ではあるのですが、やはり残念ながら駅の目の前には登山口がなく降車駅である生野駅からは徒歩になります。
その場合は矢印で示した箇所が登山口になりますが、GoogleMapによると距離3.4km、標高差250m、歩行時間54分となっております。ですが、複数名だと生野駅からタクシーが停車しており、料金も1,200〜1,300円程度ですので上りは利用するのはありだとは思います。
登山開始
というわけで2/18(金)〜2/19(土)にかけて天候が良さそうな日がありましたのでテント泊の準備をして実際に行ってきました。
この日の持って行きました装備の総重量が9.39kgとなっておりました。
内訳はザックがハイパーライトマウンテンギアのウインドライダー2400、テントがヒルバーグのエナン、シュラフがナンガのミニマリズム180、マットが山と道のULPad15+がメイン装備で他そのた諸々でこの重量になりました。天気が良さそうでしたので想定最低気温-5〜-6℃程度かなぁ〜ってちょっと甘くみてしまっておりました。
途中電車の中からは晴天の良い天気でウキウキでした✨
11時すぎに生野駅に到着です。駅前ロータリーですが数日前に寒波の影響で降雪がありましたがしっかりと残っておりました。
目の前にはローソンもあり登山前の補給に非常に重宝します✨
バスの発着もありますが、生野高原方面は直通はなく西行きに向かうバスもありますが本数も少なくまたひと区間しか乗れないので歩くか、タクシーが良いでしょう。
11:58
というわけで早歩きで登山口まで登ってきました。
ここから登山口ですが、一気に達磨ヶ峰まで標高を上げていく急登区間になります。
結構冬でも人気の山域でそこそこ入山者がいるので降雪後でもトレースが付いている事が多いかとは思います。
少し景色が見えてきました。この山は危険な箇所がほとんどなくピッケルも12本アイゼンも必要なく、代わりに簡易的なスノーシューやストックがあれば十分です。
トレースもありアイゼンも使わなくて良さそうでしたが、せっかく先日購入したモンベルのスノースパイク10を持ってきていたので軽アイゼンを装着です✨
いずれレビューを書きたいですが、この日履いてきましたフットウェアはヴィヴォベアフットウェアの靴だったのですが、ソールが柔らかくて思った以上に疲れましたね💦雪山にも対応可能な靴でしたが、もう少しソールの硬いフットウェアの方が良かったかもです。
このあたりから一気に積雪が増えてきました。
晴れ予報でしたが薄曇りですね。まぁ関西の低山の雪山なので快晴だと暑すぎて困るのですが・・・
このあたりになってくると積雪は1mを超えてきた感じです。雪庇も少しできておりました。
12:51 達磨ヶ峰に到着です。
登山口が554mなので標高差350mほどを一気に登ってきた感じです。ここからは多少アップダウンはありますが比較的なだらかな上り区間になります。
真ん中やや右に白く見えている場所がフトウガ峰で目的地が見えてきました✨
このあたりは一旦樹林帯に戻り上り下りになります。気温は2℃かぐらいです。
13:58
最低コル到着です。
若干ですが遠目に氷ノ山が見えてきました。
いやぁ〜冬でも温暖な兵庫県南部ですがこんな雪景色が堪能できて嬉しいです✨
視界が開けてきました。フトウガ峰までの最後の上り区間です。無積雪期だとここは草原や笹藪になり、本来のルートは左側から登って行きますがこのまま直登して行きます。
14:57 フトウガ峰に到着です✨
やはりここは何度来ても開放的な感じになりとても好きですね✨山頂は雪がありませんが、ちょっとずれただけで積雪は1mはあります。
おそらく風が通り抜けるのでここには雪が積もりにくいのでしょうね。ちなみにこの写真の真っ直ぐの方向に右手ぐらいに下を見ていくとかの有名な竹田城後が見えます。まぁ残念ながら私は見つけた事がないのですが・・・
あとこの南方面の山には映画の撮影地(ノルウェイの森etc)にも何度かなっております砥峰高原や数年前に新設でオープンした峰山高原スキー場があります。この時のスキー場のホームページを見たら積雪は140cmとしっかりと雪はあったみたいです。2年前は本当に雪がなくて全くダメだったようですがね。
段ヶ峰まではここからYAMAPのコースタイムで40分なのですが、これ以降ちょっとラッセルが必要になりそうでしたし、往復で1時間30分かかりそうで戻ってくると暗くなりそうでしたのでこのままテントを設営する事にしました。
というわけで今回はピッケルが必要ない山でしたのでスノーペグだけでちょっと雪のありそうな場所に設営していきました。
テントは先月も厳冬期の八ヶ岳にも持って行きましたヒルバーグのエナンです✨
やっぱり雪景色にはこのヒルバーグの赤いテントがめちゃ映えますね😆
というわけでちょっと設営した写真を載せておきます✨カッコいい✨
●食事の準備写真をいろいろ撮っておりましたが結構寒くこの夕方17:30時点で-7℃ぐらいになっておりました😅 まさかこの時間でこんなに冷え込むとは・・・ちょっとナメていました💦
寒さに強そうなバーナーであるプリムスのエクスプレススパイダーを持ってきてお湯作りです✨ 液出し対応可能なバーナーでしたのであえてノルマルブタンのみの入っているガス缶です。
あまり高火力にはなりませんでしたがクッカーはジェットボイルのスタッシュにしていたので効率良く燃焼できて雪からお湯を作る事ができました✨
食事をとり、そろそろ就寝しようかと最後に気温を見たのですが、ビックリ❗️19時過ぎなのに-10℃ぐらいに外はなっておりました😰
テント内の温度計はシュラフの側に置いていたのでやや暖かめになっていたかもですがそれでも-4.3℃と寒かったです。
GoogleMapでは-6℃となっていましたが想定していたより冷え込みちょっとびっくりです😅
この日確認した限りでは最適気温はこの就寝前でして夜間は-7℃とかぐらいでしたが、持ってきたシュラフがナンガのミニマリズム180とOMMのシュラフシステムだけでカイロがミニカイロ2個だけでしたので結構苦労してしまいました💦
先月は八ヶ岳で-20℃の中でもマットからの底冷えは感じなかったのですが、やはり単純にシュラフの対応温度をミスしたみたいでした。
●起床
おはようございます。寒さに凍えながらで日付が変わってからあまり寝ていなかったのですが、5時前ぐらいに起きて軽く朝食を取り撤収の準備です。
6:53 撤収が完了して日の出の時間です。
やはり山頂にてテント泊をするとこんな雪景色の中、幻想的な朝焼けが見れるのが良いですよね✨
というわけで日の出を見終わったのでさっさと帰宅します😅
8:57 登山口に降りてきました。
この日は土曜日でしたがすれ違った人は1名だけでした。お昼から雨予報でしたのでくる人はほぼいなかったみたいです。
そしてまた生野駅まで歩いて行きます。早歩きで行ったため10:06発の電車に乗車できました。
追記
余談ですが、この一ヶ月後にまた同じくフトウガ峰に行ってきました。この日は新たに入手したテントのモンベルのULボックスツェルトを使用したく行ってきました。
3月22日でしたがほとんども雪もなくなっていると思っていたのですがこの日の午前中にどうやら10cmは雪が積もったみたいでまさかの再度雪中テント泊になってしまいました😅
この時の詳しいレビューはこちらを見てください✨
まとめ
関西からほど近くに行く事が可能な雪山はいろいろとありますが、そのほとんどが冬用タイヤを装着した自家用車所有者でないとアクセスが難しい場所が多いかと思います。
代表的なのは氷ノ山ですが、こちらはウインターシーズンは年によっては非常に多くの雪が見込めて良いのですが、残念ながら日本海側気候のため冬型の気圧配置になると登山できないですし、マイカーを持っていない人が行くにはいけなくはないですが、かなり時間が掛かってしまうため日帰りは難しい場所になります。
その点この段ヶ峰・フトウガ峰はお手軽に公共交通機関を利用して雪山を堪能できる関西では貴重な場所だと私は思い今回紹介させて頂きました。本格的な雪山登山の練習にはなりませんが雪山の魅力を味わうにはとても良いと思いますので関西近郊の方にはちょっとおすすめ出来るかと思います✨
快適な超軽量シェルター モンベルのULボックスツェルトの徹底レビュー
テント泊での登山などに行く際に一番重く大きな荷物になってしまう物の主犯がテントであると思います。その最も嵩張るテントですが、一昔前ですとツェルトという選択肢ぐらいしかありましたが、如何せん設営には慣れが必要で、居住空間が狭く、結露しやすく、強い雨が降ると浸水もしてくると中々に使いづらい製品でした。
近年は本当に多種多様な製品が発売されており初心者が最初に軽量なテントを購入しようとするとかなり迷ってしまうかとは思いますが、それだけ選択肢が多くなってきているのは嬉しいことだと思います。
しかし、いくら最近のテントは軽くなったとはいえさらに軽さにこだわりたいとなるといまだにツェルトは有力候補として最後まで残ってくるでしょう。やはり行く山域によっては一日の行動時間がかなり長くなる、もしくは急勾配な登攀ルートである、危険な岩稜帯を通るルートであるなど、時には快適性のあるテントより収納時の大きさと軽量さを重視した方が良い時もあります。
そんな超軽量なタイプであるツェルトの中でも快適性を追求した製品で、昨年モンベルより発売されましたU.L.ボックスツェルトを購入して何度か使用してみましたので、私なりにこのツェルトを徹底的にレビューしていきたいと思います。
ULボックスツェルトの特徴
1、居住性を追求したボックス構造を採用
本来ツェルトとは緊急ビバーク用の製品で非常に居住性が悪いが、この製品は居住性を追求した独自の構造により中にいても快適に過ごせる様になっている。
2、330gと小型で超軽量
1Lほどのサイズのスタッフサックに収納可能な大きさで公式情報で330gと非常に軽量になっている。
3、フルシーム処理により雨天にも対応可能
生地の繋ぎ目にはシームテープ処理がされており雨天時でもそこから雨漏りがしにくくなっている。
4、入手しやすい価格帯
23,980円とツェルトにすればやや金額はしますが、テントを購入するよりは初期投資金額はまだ低い。
公式サイトの情報
座った際に頭まわりの高さに余裕を持たせ、足元を低くした独自の形状により、居住性と軽量性を両立。充分な奥行きを持ち、緊急時には2人まで就寝ができるツェルトです。生地には防水加工を施した超軽量素材、入口にはファスナーフラップを使用。全ての縫い目にシームテープ処理を施すことで、優れた防水性を実現しています。酸欠を防ぐため、ベンチレーションは完全には閉まらないように設計しています。別売の「ツェルト ポールセット」やお持ちの「トレッキングポール」を使用して設営します。スタッフバッグ付き。
※ 本製品は非常時の備えとして使用するため、通常のテントと異なり完全な防水性はありません。
仕様
【素材】10デニール・バリスティック エアライト®ナイロン・リップストップ[耐水圧1,000mmウレタン・コーティング、難燃加工]
【重量】320g(330g) ※【重量】の( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
【カラー】イエロー(CYL)
【収納サイズ】∅10.5×16cm
【収容人数】2人
【構成】本体1、サブポール1、スタッフバッグ1、サブポール用張り綱1
モンベル | オンラインショップ | U.L.ボックスツェルト
製品の実測情報
まずは私が購入しましたこのULボックスツェルトを紹介したいと思います。
購入した時のセット内容(本体1、サブポール1、スタッフバッグ1、サブポール用張り綱1)の重量がおよそ357gとなり非常に軽量であります。
以下が詳細な重量とセットで組み合わせた場合の情報で、比較対象としまして以前レビューしましたステラリッジテント1の重量の比較も併せてご覧下さい。
|
ボックスツェルト |
|
ステラリッジ1 |
本体 |
329g |
フライシート |
328g |
サブポール |
20g |
インナーテント |
448g |
スタッフサック |
8g |
ポール |
360g |
ペグ×9本 |
146g |
ペグ×12本 |
128g |
フットプリント |
100g |
ガイライン 4本 |
36g |
ガイライン 2本 |
30g |
補修スリーブ |
11g |
ストック 2本 |
303g |
収納袋×3個 |
34g |
合計 |
935g |
合計 |
1,345g |
比較としましてステラリッジ1型を載せましたが、ツェルトは登山に行かれる人の多くがトレッキングポール(以下ストックと呼んでいきます)を持っていく場合がありますので、それを有効活用するためにどうせならそのストックをテントの設営などに利用していこうというのが目的でもあります。
一応最初に参考までにこのツェルトの設営に必要な装備を揃えて上の写真にあるものの重量になります。
購入したツェルト本体の他に必要なもので私が持っているモノや買い足したモノです。
ペグがチタンペグと打刀ペグ16cm×8本、フットプリントがダイソーで購入したブルーシートを不必要な部分をカットし、ガイライン2mmの太さのものを4mにカットし2セット分、ストックが以前から持っておりましたモンベルのULフォールディングポール120cmを2本になります。
ペグも人により使うものは違いますし、フットプリントは使わないという方もおられますのでさらに軽量化は可能になるでしょう。またストックは行動中には使用する方だと重さに含まないので参考程度に記載しております。
さてここでまず見ておきたいのが軽量登山用テントの超王道のステラリッジテント1との重量差です。この比較では410g、純正のフットプリントが160gでそれも含めての重量差は570gほどになります。
この差を大きいと見るかそうでもないと見るか人によって思うところは様々ですが、これから詳しくこのULボックスツェルトを解説していきますのでそれを参考にこの製品を使うに値するかみてもらいたいと思います。
設営方法
それではこのULボックスツェルトの設営方法を見ていきましょう。左からツェルト本体(セット内容は下記に記載)、他にフットプリント、ペグ×9本、ガイライン(400cm)×2本、ストック×2本を別途準備します。
製品のセット内容は左から、スタッフサック、エンドポール、ツェルト本体となっております。エンドポール設置に使用します、エンドポール用のガイラインと自在は最初から取り付けされております。
1、フットプリントを敷く まず汚れ防止のため私はどのテントでもフットプリントを必ず使用しますので、このボックスツェルトももちろん使用していきます。
純正品はありませんでしたのでダイソーで購入してきました正方形1.8m角のブルーシートを対角線に使い余分な部分は切り落としました。安価で軽量なのでかなり重宝しております✨
2、ツェルト本体を広げます 次にフットプリントの上にツェルトを広げていきます。
3、底面の4方をペグダウン ボックスツェルトの底面の4角にあるループをペグダウンしていきます。
このループ短くてしっかりと本体を地面に固定できて良いのですが、形状がペグをサッと差し込みにくく雨風が強いと煩わしくなるでしょう。
4角を固定した状態です。安定した状態に見えてこの後立ち上げて行ってもしっかりしてくれそうに感じさせてくれますね✨
地面の状況によりますが、足元側を風上にして設営した方が良いなとは感じました。
4、エンドポールの取り付け エンドポールを上側から差し込みます。
次に下側に差し込みガイラインをペグダウンしていきます。
適当に伸ばしたところで地面に差し込み固定します。
ここでは仮で本締めの工程はあとで。
5、サイドの立ち上げ 登山中に使用していたストックを準備します。このULフォールディングポールは120cmのタイプで、ボックスツェルトの取り扱い説明で見た推奨していたポールより長かったですが室内で試し張りした際には可能でしたのでそのまま使うことにしました。
このULボックスツェルトでは推奨のストック長は105cm〜115cmとなっているみたいです。
次にガイラインの準備です。白色で判別しにくいですが、前方と真横に直角で両サイドに用意します。
ストックを逆さ向きにして本体上部にありますループにセットします。
ちなみにこの真ん中にある金属製の輪っかはオプションで販売されておりますツェルトポールセット用に使用するためのものです。ストックの石突き部分の先端をギリギリ入れることも可能かもしれませんが、小さすぎてすぐに取れてしまうでしょう。
次にガイライン(長さ4m)の真ん中あたりに輪っかを作りそこにストックの先端に掛けます。
そのガイラインを前方とサイドにバランスを維持しながら張っていきます。
この時何度かストックがバランスを崩して倒れることがありましたので、事前に設営の練習をしてテント泊登山の際には素早く設営できる様に慣れていた方が賢明でしょう。
夏のアルプスでテント泊するとかなりの高確率で雷雨や強風に遭遇するでしょうから素早さは必須かと思います😅
ちなみにこのボックスツェルトを設営時に説明書にはありませんでしたが、私は写真の様にここの部分をストックに括り付けてなるべく本体と隙間ができない様にひと工夫してみました。
こうすることで風が強く吹いても若干ではありますが、耐風性が向上するのではと思いました。
参考までに括り付けていないとこの様に本体が揺れやすくなってしまうでしょう。
どちらが良いかは使用者の判断でお願いします🤲
両側ともガイラインを張り、バランスを慎重に見ながら自在を締めて調整していきます。
設営完了
ULボックスツェルトの設営が完了です✨
というわけでいつもの如く周囲360°から撮影してみました✨
個人的に気に入ったのがこの斜め後ろから見た張り姿です✨
ペグダウンがしっかりできれば足元側から強風が吹いても相当風は受け流してくれそうに感じました。最大で20m/sぐらいなら対応可能そうには感じます。
まぁ所詮ツェルトなので稜線のテン場ではあまり使用したくはありませんが・・・
細部の構造について
では次にこのボックスツェルトの作りを色々と見ていきたいと思います。
まず入り口はセンタージップで雨の降り込みにくいようにフラップとマジックテープも付いております。また細かい事ですが、下側もツェルトの底の部分までフラップが降りており締め切れば雨が吹き込みにくく処理されております✨
ステラリッジテントほどではありませんが、YKKの大きめなジッパーが採用されていて開け閉めは非常に快適です。
ただ初期のままだとジッパーに何もついておりませんでしたので上記みたいに使いやすいようにコードを取り付けました。
やはりこれがあるだけで開け閉めは格段に楽になりますのでコードの取り付けはおすすめです✨
次に入り口の両側にはきちんとトグルがありフラップをまとめることが可能です。
たまに軽量化でここもない製品もあったりしますのでありがたい装備です。
次に室内の広さを見てみましょう。
外から覗くと意外に広く見えてとても快適そうに感じますね✨
足元側もエンドポールのおかげで十分なクリアランスが確保されております。
実測の室内の長さをそれぞれ見ていきましょう。
まず足元側の幅は80cmです。
エンドポールのある場所の一番高い部分で30cmでした。
次に入り口側の高さですがこれは98cmほどでした。
横幅は105cmです。
これだけ見ると結構広くてツェルトも快適に使えそうじゃないかと錯覚しそうですが・・・
全体を撮影したときにこのボックスツェルトの形を見てお分かりでしょが、奥に行くほどこの幕は狭くなっていきます。
で実際に有効な範囲はどの程度かが重要ですが、入り口からおよそ60cmほど入った部分の高さを計測してみました。その結果がおよそ82cmでした。
なんだわりと高さはあるなと思いますでしょうが、使用していると必ず結露はできてきますのでそれに触れないようにって思うと相当狭くなってくるでしょう。
入り口側に向かって座り室内で調理をしたりするとおそらく相当狭い💦って感じることになるとは思います。
次に室内長ですがこれは195cmと結構短めな数値でした。
私は身長165cmですが就寝時には足元がエンドポールに着くかつかないかギリギリに位置にしても頭上には5cmほどの余白が辛うじてできるぐらいなので、175cm以上の人には相当狭い思いをするでしょう。
また細かいことなのですがこのボックスツェルトは入り口側が10cmほどこの様に立ち上げておりバスタブ構造にしており雨水が流れて来ても多少は内部に入り込みにくくはしております。本当多少ですが・・・
また入り口側のフラップが長めにしてあるのも合わさっておそらく風速10m/sぐらいで多少の雨なら吹き込まないのではと思います。想像ですがね💦
それとツェルトやシェルターの類いにはメッシュの入り口は設定していないことが多いですが、これはピタッと隙間がなくなるので虫さんが『こんにちは🤗』ってあまりお宅訪問しにくくはなっているのかなと思います。
しかしこの黄色い色合いは目立ちますが、白や黄色はほんと虫が寄って来やすいカラーリングなのでそこは困りますね😰 真夏の平地の藪の近くでは絶対に私は使いたくないです💦
頑張って奥の方に入って入り口側の写真を撮って見ました。
基本狭いですが、入り口のパネルの形状はほぼ正方形で高さもあるので入り口に面して過ごしていると一応は十分余裕のある居住空間は確保できるかとは思います。
このセンタージップですがここはコストカットせずにきちんとダブルジッパーになっておりますので、外の様子を見るにはとても重宝します。
後、ランタンを吊り下げるような物がないのですが、軽量なものだとかろうじてここに取り付ける事は可能かもしれません。
●換気口について このボックスツェルトには窒息しないように常時換気用の窓が左右に設置してあります。中から見ると申し訳程度しか見えませんね。
外から見ると普通の大きさには見えます。ここにはコードもあり荒天時には絞って雨が吹き込まないようにできます。
ただそのままだとすぐに緩んでしまうので私はコードロックを付けて緩まないようにひと工夫しました。
また本当のビバーク時にはここの穴を利用して中を紐を通し、木に吊るしての設営もできるようになっております。まぁどうせストックを持っているのでそれを利用して設営した方が良いとは思いますが。
最後にですが、このボックスツェルトはこの様に足元側に向かって切れ落ちておりますので、風にも強く、雨が降ってもすぐに流れ落ちてくれそうな形状に感じます。
なのでそこそこの雨が降っても染み込みにくいのではと感じさせてくれます。
実際に使用した感想
それでは色々紹介してきましたが、設営しただけではそのテント、シェルターの使い心地はわかりませんので実際にテント泊に行って見ました。
この日試しに行ってみましたのは先月も行きました段ヶ峰のすぐ近くのフトウガ峰(標高1,082m)の稜線上の幕営できそうな場所でビバークして来ました。
この日は(3/22)は朝から雨が降っており午前10時すぎには止んだのでそれを見てから電車にて出かけました。ですが生野駅を降りて山肌を見るとちょっと白くなっておりびっくりしました😅
折りたたみ自転車を持っていき押して歩いて登ったのですが、上の山肌がさらに白くなっており想定外でした。
途中林道脇に雪解け水が流れておりましたのでここで追加の水を補給していきました。
というわけでここからさっさと上まで登山開始です。
正式なルートではなく破線ルートで初めてのルートなので何度か迷いながら登っていきます。
途中杉林を抜けると一気に雪景色に変わってしまいました😅
どうやら午前中に10cm以上積もった感じです。
青い空が広がり残雪の綺麗な景色を拝めて最高です😊
でも残雪の想定をしてなくて明らかに持参したシュラフとマットのスペックが足りなさそうで参ってしまいました😅 まぁ凍える夜になるかもですが頑張ってみましょう✨
●設営完了 というわけでまさかの雪中でのテント設営です。ここ地面が緩くて持って来ました打刀ペグ16cmではすぐに抜けてしまうため大きな石を使いたかったのですが、この雪で石がどこにあるかわからず、また気温も-1℃で風速8m/s以上はあった感じで30分ほどかかってしまったかと思います。
テムレスウインター02を持ってくるか悩んだ末持って来ましたが、これ手袋がなかったら撤退でしたね💦 持って来てほんと正解でした✨
ツェルトを設営し中の様子を撮影したものですが、この日は最大で10m/s以上は風が出ていたかとは思います。一見するとそれでも室内は広そうに見えますが実際は両サイドのパネルが風で押されて室内スペースはかなり小さくなってしまいました💦
以上のことを踏まえて次にこのボックスツェルトを使用してみて感じたメリットデメリットを紹介したいと思います。
実際に使用して良かった点
1、軽量でコンパクトである まずはツェルトを使用する最大のメリットはこの小型で軽量な点でしょう。正直それだけで完結してしまうぐらいこの一言に集約されてしまうかもしれません。
どんなに軽量なテントでもストックを持っていくなら軽量な1枚幕のツェルトには敵わないです。世界最軽量級のテントであるノルディスクのロフォーテンでもさすがに及ばないですね。
2、設営しやすい 通常の左右両側にストックを利用するタイプのツェルトに比べればまだ設営が容易になる様に工夫されていると思います。
もっともこの日は完了までに30分は時間がかかってしまいましたが、それでもまだそんなに時間は掛からなかったかとは思います。
3、室内が暖かい
換気性能があまり良くはないためその分室内で暖まった空気を維持しやすいと思いました。この使用した時は朝方に最低気温-4.8℃ぐらいまでなりましたが、外と中の気温差はおおよそ3℃以上はあったかと思います。
4、居住空間は確保されている 比較対象はあくまで従来のツェルトですが、それに比べると十分な空間があるのでまだ快適なのではと思います。
1泊使って感じたのは小柄な体型なのもありますが、無風な状況ではツェルト内では快適でずっと引き篭もっておりました。
5、少量の雨なら防げそうである これは実際に雨天時に遭遇したわけではありませんので想像ででしかありませんが、ゲリラ豪雨や一晩中強い雨が降る様な天候でなければおそらく耐水圧的には染み込んできにくそうかなとは思います。
普段よく使用するメーカーのノルディスクやヒルバーグのテントなどはフライシートの素材がシリコンコーティングされたナイロンを使用しておりまして、ナイロンの弱点は水分を含みやすいのですが、このボックスツェルトに使用しておりますのはウレタンコーティングされたポリエステル素材なのでまだ水分は含みにくい様にはやはり感じます。
なので1,000mmの耐水圧ですがほどほどの降水量だと生地越しには染み込みにくいでしょうし、生地の縫い目にはきちんとシームテープも目張りしているのでそこからの浸水はないでしょうし、フロアの形状もバスタブになっているので降った雨が川の様に流れてもある程度は床からも凌げるのではと思います。
実際に使用していまいちな点
1、風の影響で狭くなった その辺の普通のキャンプ場で使用するだけでは快適なのは容易に想像できるのであえてきつい状況になりやすい日に稜線上で設営したので当然ですが、おそらくこの日は常時7〜8m/sぐらいの風が出ていて強い時で12〜13m/s程度だったとは思いますが、上の写真の様にサイドパネルが押されてしまい通常より室内空間がだいぶん狭くなっておりました。
まぁ就寝するだけなら十分な室内空間は確保できておりましたが。
2、結露で不快だった 少しこのツェルト内でアルコールストーブの火器を使用したためその後一気に幕の内側に結露が発生して来ました。
もうこれはツェルトやシングルウォールテントでは当然のことなので普通ですが、やはり結露は何度経験しても不快ですね💦
先ほど説明しました強風の影響で室内空間が狭くなり、結露がいっぱい付いて来たのもありツェルト内で過ごしている時間はレインウェアを着用し、OMMのカムレイカキャップもかぶったままで結露対策をしておりました。
また就寝の時もシュラフの脚先に結露が付きそうでしたのでレインウェアをこの様に被せて対策をしておきました。
ですが、やはりツェルト内部の上部には結露がいっぱいできて来て気温も低めだったので次第に凍っていき、それが強風で揺れるたびに粉雪の様に降り注いできてシュラフから出していた顔に付着してかなり不快な思いになってしまいました😰
まぁこれは想定していたことでしたがやはりもう少し対策を考えた方が良かったでしょうね。アイマスクとマスクを着用して就寝した方が賢明だったかもしれません。
3、設営に手間取ってしまった この日の幕営池は草原状になっていて良いのですが、ふかふか過ぎて全然ペグが効きにくくてこの日持って行った16cmペグでは短くて、しっかり利かすには28cmが必要には感じてしまいました。
まぁそんな馬鹿でかいペグは絶対持っていきたくないので現地で集めた石ころをペグの上に載せて重石にして補強する作戦だったのですが、この雪景色のため石を探し出すのも苦労してしまいました。
また持って行ったフットプリントも紐をつけていなく何度も風でめくれてしまいその度にイラッとし設営に時間がかかってしまう原因になってしまいました。やはり普段非自立式でも設営が簡単なテントの使用が多いので比較的簡単に工夫されているこのボックスツェルトでも私にはちょっと時間が必要でした。
これ暴風雨だとほんと困ってしまうでしょうね。もっと慣れないといけないですよね。例えばアルプスで使用して気温5℃ぐらいで雨と風が強いと手が悴んでもういやぁ〜ってなってしまうでしょうね。
実際に使用した感想
このモンベルのULボックスツェルトを実際に購入して比較的劣悪な環境で使用して感じた総評ですが、このツェルトだけにこだわらなければマイナーなガレージメーカーの製品など他にも色々選択肢があるかと思います。
しかし、日本最大手のアウトドアブランドのモンベルの製品ですので入手性がよく、安価で、補修も可能なためこのボックスツェルトを選ぶメリットはありそうに感じます。結構特殊な製品って販売数が非常に少なくて購入したいときにはSOLDOUTで手に入らないってことが非常に多いのでこのモンベルの販売網は非常に大きいと私は思います。
実際には今まで普通に販売されております通常のツェルトは使用したことがないので安易な事は言えませんが、設営が非常に難しく、底割れ式で浸水してきやすく、室内空間が狭く、結露で不快になる。という点から比べればまだこのボックスツェルトはシングルウォール式のテントに近い使い方ができるのではと思いました。
既存製品と比べての感想
それでは実際にこのモンベルのULボックスツェルトは今までに発売されております他社製品と似たモノと比べてどう違うのか、実際に使用した時の感想と比較してみてみたいと思います。
ちなみに下記製品は結局私の理想とするものから使い勝手が合わずにいずれも売り払ってしまっていてもう手元には残っておりません。それでは3つの製品を紹介したいと思います。
①ヘリテイジ クロスオーバードーム2 まず最初にエントリーしましたのは超軽量自立式シェルター最強の製品であるヘリテイジのクロスオーバードーム2です。
この製品は使用者がとても多く、設営面積が小さくすみ、自立式ドーム型のためアルプスのテント泊に行った時も度々見かけることが多くて非常に人気の製品だと思います。実際の使用したレビューは下記からご覧になってください。でも個人的には軽くてどこでも設営が可能な製品だったのですが、全室がなく室内居住性が不快だったため実際に活用できそうな場面が自転車での輪行旅でアスファルトなどのペグが全く利用できない時しか出番がなくて、今後も使用することがなさそうだったため売却してしまいました。
②ヘリテイジ トレイルシェルター 次にエントリーした製品は同じくヘリテイジのトレイルシェルターです。この製品はトランスジャパンアルプスレースなどのウルトラマラソン系の極限に荷物を軽量化したい方には絶大な支持を集めております、非常に人気の高い製品かと思います。
実際に私が使用したのは2019年に北アルプス縦走で台風が接近して来ている時の薬師峠キャンプ場にて使用しただけですが、超軽量で、異次元の速さの設営速度と、なんとか就寝可能な空間ができる唯一無二な製品かと思います。
ただ実際には雨に非常に弱く、結露が不快で、居住性が最悪だったため、そんな超ストイックな使用をする事がまずなく、またストックを登山に持っていくこともかなり少ないのでこの製品を使用する状況が今後全くないので売却してしまいました。
詳しいレビューは以前これをたかにぃさんに貸し出しした事がありましたのでそちらの記事を見て頂いた方がわかりやすいかと思います。
【ギアレビュー】ヘリテイジ「トレイルシェルター」でキャンプしてみた! | minimalize gears |軽量ソロキャンプのブログ
③モンベル ULボックスツェルト 最後のエントリーが今回紹介しておりますモンベルのボックスツェルトになります。
この比較写真をみただけでこのボックスツェルトを使用した時の過酷さが伝わって来ますね😂
以上の3製品をそれぞれの項目別に比較してみたいと思います。なおヘリテイジの製品は現行モデルは生地のスペックがアップデートされ高性能になっておりますがその分金額も値上がりしております。それも多少加味してみてください。
1、購入金額
ヘリテイジ トレイルシェルター 23,100円 < モンベル ボックスツェルト 23,980円 < ヘリテイジ クロスオーバードーム2 59,400円
まず、トレイルシェルターとボックスツェルトはほぼ似た様な金額で非常に入手しやすい金額になります。そしてクロスオーバードームは倍以上の金額で相当高額で一般的な軽量テントを購入するより高額になるかと思います。
個人的な意見ではクロスオーバードームはこの様な高額な金額を出してまで使用する価値は全くないと思います。使用用途が明確になっていてデメリットも十分体験しており更なる軽量化をしたい上級者向けの製品であって最初に初心者がいきなり重量だけで購入するにはかなりハードルが高いかと思います。
いきなりこれを使用してテントってこんなに不快なのかと幻滅するのはあまりに不便に思います。重量は重くなってしまいますが、ヒルバーグのテントを使用するとその居住快適性の違いにびっくりすることにはなるかとは思います😅
そしてトレイルシェルターとボックスツェルトは一緒ぐらいの金額ですが、トレイルシェルターは日本製だがシームテープ処理はなし、対してボックスツェルトは海外製だがエンドポールが付属していてシームテープ処理がしてあるとの違いはあります。
使用用途が若干違いますが、コスパが良いかなと感じるのはやはりモンベル製品の方かと思います。
2、設営速度
ヘリテイジ トレイルシェルター < ヘリテイジ クロスオーバードーム2 < モンベル ボックスツェルト
次に設営の簡単さとスピードですが、ヘリテイジの製品はどちらも非常に迅速に設営可能な製品ですがペグダウン2箇所と中にストックを差し込んで終わりなだけのトレイルシェルターは圧倒的な速度で数ある製品の中でも1、2を争うほどの簡単さかと思います。クロスオーバードームもスリーブ式ですが設営はめちゃくちゃ速い製品だと思います。
対してボックスツェルトは上記で紹介してきたようにちょっと慣れが必要で私が実戦で使用した時はちょっと気温も低く雪があり、風も少し強かったため30分ぐらいは時間が掛かってしまいました。
そしてフロア面積はそこまで大きくないのですが、ガイラインをしっかり張る必要があるために混雑したアルプスのテント場ではときには苦心してしまうかもしれません。
これはもう好みの問題といいますか自分がどんな環境にて使用したいかでそれぞれのシェルターの選択肢が変わってくるかとは私は思います。
3、居住快適性
ヘリテイジ クロスオーバードーム2 < モンベル ボックスツェルト < ヘリテイジ トレイルシェルター
次にシェルター内での居住空間と過ごしやすさですが、これはやはり専用のポールを使用してのクロスポール式ドーム型には室内空間の広さは勝てないと思います。
もちろんボックスツェルトもツェルトにしては十二分に広いのですがやはりここは2歩も及ばないかとは思います。
そして最後にトレイルシェルターですがもうこれは野宿じゃないから快適でしょ✨ って思う方が賢明かと思います。もう明るいうちに動けるだけ動いて設営してばたんきゅーという感じでただ寝るだけネットカフェみたいに考えていたら良いかとは私は思います。
ちなみにこの写真は試しに大雨の時に設置してみて放置してみた時のものですが、通気口から雨が吹き込みまくって室内が悲惨な状況になっておりました。また居住空間もお分かりのとおりシュラフを何も対策しないと結露や浸水でもうべちゃべちゃになってしまうのは分かっていただけるでしょう。
4、耐候性
モンベル ボックスツェルト < ヘリテイジ クロスオーバードーム2 < ヘリテイジ トレイルシェルター
最後に雨天の時や風が強い時などの荒天時の耐久性を見てみたいと思います。 実際にはボックスツェルトでは暴風雨の時には遭遇しておりませんが、きちんと防水対策がされておりフロアもバスタブ状になっているので居住スペースは狭くなりますが、一番雨風には耐えてくれそうには思います。まぁでもクロスオーバードームもほぼ似たような感じでしょうかね。
どっちにしろ所詮ツェルトなので暴風雨に遭遇すると悲惨な事になりそうですが・・・
そしてトレイルシェルターですが、これはもう天気が悪そうなら下山するか、避難小屋もしくは小屋泊に変更した方が賢明だと思います。
風に対する性能は非常に高く感じますが、如何せん雨に弱すぎるといいますかほぼ無防備なので少しでも強い雨に遭遇すると何かしら室内は濡れると思った方が良いと思います。
それぞれの得意分野について
以上の事をみてみて3製品の得意なシチュエーションを見てみたいと思います。
1、クロスオーバードーム
軽量自立式を生かして、厳冬期のテント泊や街中での野宿、激混みのテントサイトでの設営など絶対に建てれるというのはやはりテント泊に慣れていない人にはメリットが大きいと思います。
2型は広さがあって設営スペースを探すのに困るかもしれませんが、Fのタイプだと最後まで残っている場所でも設営可能なのでそんな場合には重宝するかとは思います。
2、トレイルシェルター
トランスジャパンアルプスレースみたいな究極極限的な使用を考えている方にはまさしくこの製品以外には選択肢はほぼないかとは思います。
しかし、いくら軽かろうがあまりに居住性が低すぎて、私が持っているノルディスクのロフォーテンと比べてもトータル重量で見てもそれほど差がなくなってくるのでそれなら快適性の高いロフォーテンがやはり良いなとなり全く使用する事はなくなってしまいました。
ほんとこのシェルターをいつも使っていますって人は私は尊敬します😅
3、ボックスツェルト
設営にはやはりコツと時間が必要になってきますが、上記の中では一番購入金額と居住性、耐候性のバランスが取れた製品だなと今回使用してみて感じました。
と言ってもやはりダブルウォール式のテントってめちゃ快適性が良いのですよね😇 いくらこのボックスツェルトが居住性があると言ってもそこは超えられない壁だと思いますので十分留意してもらいたいと思います。
まとめ
今回のモンベルのULボックスツェルトの紹介は非常に長くなってしまいましたが、やはり実際に購入して使用してみようかと思いますと居住快適性を向上させた製品だとしてもやはりそれなりに覚悟を持って使用しないと辛い事になりますので、通常のテント泊を何度も経験して更に軽量化に挑戦してみたくなった方にトライしてみてもらっても良いツェルトにはなるかなと今回使用してみて感じました。
通常のツェルトに比べましたらこのボックスツェルトは間違いなく居住快適性と耐候性は高いので少しだけ購入金額は上がってしまいますが選択肢の一つとしてこのレビューを参考にしてもらって考えてみてはいかがでしょうか✨✨✨
最高な寝心地の夏用軽量化繊シュラフ OMMのMountain Core 125の使用レビュー
以前紹介しました夏用の世界最軽量級の化繊シュラフのOMMのMountain Raid100と同1.6ですが、今回紹介しますのは同ブランドの化繊シュラフの新製品であるMountain Core 125になります。
製品の特徴
1、水濡れや結露に非常に強いPrimaloft ACTIVE125g/m2を使用した夏季用シュラフ
2、化繊ダウンがそのまま出ていてさわり心地が非常に快適
3、Mountain Raid 100よりは少しだけ安い
公式サイトの情報
ムーンライトギア様の紹介情報がわかりやすいのでまずはそちらをご覧下さい。OMM Mountain Core 125
3拍子揃って使いやすい 次世代の化繊寝袋、決定版
雨と霧の濡れたコンディションに対して圧倒的に強いものづくりをする OMMから驚くほど小さく、柔らかい寝心地のシェラフが登場。
化繊寝袋の概念を覆す魅力的な使い心地は雨予報の山行はもちろん 超軽量装備で挑むFASTPACKINGスタイルの用途で特に魅力的に活用できます。
■確かな暖かさ、濡れの強さ
Mountain Core 125に使われている素材は同社で根強いファンを生んだCOREシリーズと同じ Primaloft® ACTIVEを使用。ライナーとして人気のCORELINERより一層厚い125/m厚を使用しています。
体温の伝達が得意で寝袋に入ってすぐ暖かさを実感することができ、メーカー説明で同社のMountain Raid 100同等の暖かさを実現。
一般的な8〜10℃前後のレーティングのハイシーズン用シェラフです。 また濡れに強く、悪天候でも全く心配のない保温性能はシェラフカバー抜きの床なしシェルターやタープ泊で重宝します。 天候が大きく変わりやすい真夏の長期アルプス縦走などにうってつけの性格を持っています。
■最高にリラックスできる肌触りとストレッチ性能
細かな毛足がバスタオルのようにふんわりと包み込み リラックスして就寝可能な点も見逃せません。
網目状の生地はストレッチがよく効きいて動きやすく毛足が水分を吸い上げて いつでも内側は常にドライな状態が続きます。 素っ裸でそのまま入っていたい程の心地よさは、いつでも快眠を約束してくれるでしょう。
■ダウンシェラフに負けないコンパクトさ
化繊寝袋の概念を覆す収納サイズ – 21 x 13cmは同じ温度帯のダウン寝袋と引けをとらない省サイズ設計。 20L前後のコンパクトパッキング時にも持っていける素晴らしいバランスに仕上げているのも特徴です。
あと大事なポイントである価格もかなり抑えられている点も見逃せません。 これからさらに軽量化を進めたり、夏場はもっとアクティブに山を楽しみたい ハードユーザーに向けてぜひお勧めしたい魅力的な寝袋の誕生です。
サイズ 全長:195cm 肩幅:65cm スタッフサック収納時:21 x 13cm 重量 380g 素材 表地 : PointZero® – 100% 22gsm 中綿 : Primaloft® ACTIVE – 125g カラー ■Green 備考 スタッフサック付属
びしょびしょな状況で体をしっかり拭くことができずに寝袋に入ったことありませんか? 濡れた腕が裏地に引っかかってしまい不快なだけでなく、 体が芯まで温めるまで時間がかかる経験を したことがある人もアルプスの稜線やOMMレースで多いと思うのですが 入った瞬間にふわふわのバスタオルに包まれているような感じで使えるので、そんな状況下でも本当に最高の気持ちで使い続けられる。 本当に素晴らしいなと思っています。 ハイシーズンの寝袋は2021年以降こいつ抜きには語れなくなると思いますね。
Writing / Chiyo
OMM Mountain Core 125 / OMM マウンテン コア 125 - MoonlightGear - ムーンライトギア
製品の実測情報
まずはこのOMMのMountain Core 125の実測情報を見ていきましょう。
今回購入したのは国内ではほぼ完売しておりましたので度々利用しております海外通販のwiggleにて入手しました。
OMM - Mountain Core 125 シュラフ | 寝袋/シュラフ | Wiggle 日本
販売価格は23,700円ですが、この時はプラチナ会員価格のため20,856円で購入できました。また到着時には関税がかかりこちらは1,600円でしたので結果として22,456円で購入した計算になります。
国内で購入価格の29,700円よりは7,244円はお得に購入できたことにはなりますが、そもそも今在庫があまりないみたいですので購入したくてもすぐに入手できるかは定かではないですね。
次に実測重量を計測してみました。これはスタッフサックも込みで405g、シュラフのみだとおよそ396gと公式の重量よりは重くなっておりました。
スタッフサックに入れた実測の大きさはおよそ24cm×φ14cmぐらいでモンベルのULスタッフサックの3Lとほぼ同じぐらいの大きさになります。
シュラフの実測サイズですが、これは同ブランドのMountain Raid 100と同じだったので写真は省きますが、幅は72cm×全長が200cmと一緒でした。
まぁわざわざサイズを変更したりしませんよね。ですが私の細身の体型(165cm50kg)ではシュラフに入るとコールドスポットが増えてしまうので個人的にはナンガのミニマリズムみたいに窮屈な方が好みではあります。
おそらく身長185cmぐらいまでがギリギリ使用可能な身長なのかなとは思います。
次に顔まわりの作りもMountain Raid 100と一緒でやや左側にオフセットしたジッパーにフードを絞るショックコードがあります。
シュラフの中に入る際もこの最小限な長さのジッパー(44cm)ではありますが、体格の良い人でも少しだけ苦労するかもですが問題なく入れるでしょう。
ただこの中に入る際は、このPrimaloft ACTIVEが剥き出しなので着用している衣類によっては引っかかりストレスを感じてしまうかもしれません。
私は就寝時にはOMMのCoreシリーズのジャケットなどを使用しておりますのでやはり相性は良くなくて少し動くだけで生地同士がこすれて気にはなってしまいます。
ですが、この顔まわりまでPrimaloft ACTIVEの生地が来ておりますのですごく柔かな感じでとても心地良いです。
シュラフの脚元はきちんとボックス型になっており足先が窮屈には感じない様にはなっております。ですがここの足先は空間が大きく余る感じがして結構冷気を感じやすく思うので、ここまで大きいのは好きではないですね。
実際に使用してみた感想
詳しくは後述しますが、このMountain Core 125は実戦にて使用はできなく、自宅のベランダにて使用しただけの感想になります。
●Mountain Raid 100と比較してどうなのか?
まず最初に個人的に一番気になったのがこの同ブランドのMountain Raid 100とMountain Core 125はどう違うのか寒さの感じ方に違いがあるのか?というのが非常に気になっておりました。
そこで2月の下旬ぐらいにベランダに置いた無印良品のデジタル温度計で3度を少し切るぐらいの日に1時間づつそれぞれのシュラフに入って感じ方の違いを検証してみました。写真はありませんのでご了承ください(m_m)
その時の装備は以下の感じになります。
●マット セリアの両面アルミロールマット+山と道のUL Pad15+
●マクラ ニーモ フィッロエリート
●トップス モンベル ジオラインクールメッシュ長袖+OMM Core Jacket
●ボトムス OMM Core タイツ+ネイチャーハイク ダウンシューズ
以上の感じで寝てみました。ちなみに入浴後1時間以上は経過してましたが、普通にテント泊するときに比べると体温は高めになっているので条件はだいぶん良いとは思います。
●Mountain Raid 100の場合
膝から上の部分に関しては寒さはほとんど感じられなかった。しかし、やはり足先にいくほど冷気を感じてしまいそこから徐々に体温が下がっていった様に感じました。
感想としてはこのMountain Raid 100の表生地のPointZero® 100% 22g/m²は結構防風性があり、またプリマロフトゴールドwith Cross Coreは極薄の中綿量にも関わらず冷気の遮断性がほんとすごいなと感じれました。でもやはり足先はかなり冷気を感じてしまうためカイロや、厚手のフットボックスを別途用意したいなと思いました。
●Mountain Core 125の場合
これは入ってすぐにプリマロフトアクティブの繊維が剥き出しなので非常に気持ち良くて体温も行き渡りやすかったのです。表生地もMountain Raidと同じくPointZeroを使用しており防風性はあったのですが、Mountain Raid 100に比べると冷気を感じやすく思いました。
具体的に言うとRaid100の場合は冷気を遮断しているなぁ〜って感じるのに大してCore125は中綿のすぐ外には冷気が来てますと感じ、それがじわじわとシュラフの中に入ってくる様に思いました。
つま先に関してはもちろんRaid100よりさらに冷気を感じて寒かったです💦
●それぞれの対応温度について
以上の使用した感じを想定すると個人的には以下の温度が快適使用温度になるのではと感じました。
Mountain Raid 100 → 7〜8℃
Mountain Core 125 → 10℃
体感的には3℃ほどMountain Raid 100の方がより低い温度域に対応してそうかなとは感じました。
結論からすると343gで10℃以下の対応温度のMountain Raid 100の方がメリットが大きくCore 125はフリース繊維の心地良さは魅力的ですが、重くて低い対応温度が苦手ならこのシュラフを選択する価値がない様には感じてしまいます。
Mountain Core 125の長所
さてこのMountain Raid 100に比べて重くて暖かくないMountain Core 125ですが一見すると購入するメリットがあまりなさそうには感じてしまうかもしれません。
ですが今回私が購入したかった最大の動機がこのMountain Core 125の中綿のPrimaloft ACTIVEだけをどうしても入手したかったのです。
このPrimaloft ACTIVEは本当にお気に入りの中綿でして、個人的に感じているメリットは以下の様なものだと思っております。
1、軽量である
2、結露や濡れに非常に強い
3、乾いてくれる
4、圧倒的な通気性
これらのメリットを簡潔にまとめますと、まずこのPrimaloft ACTIVE単体だけですととても軽くて良いのですが、その分通気性がありすぎて本当に困ってしまうぐらいにはなってしまうのです。
5℃以下だと行動中はドライレイヤーとこのPrimaloft ACTIVEだけでも風がないと私にはちょっとオーバーヒートしてしまうほどになってしまいます。
ですが稜線に出たり、風が吹いてくれるだけで本当に中の熱気が一気に抜けてくれますのでちょうど心地良いぐらいにはなってくれます。
ただその分休憩すると一気に寒くなってくるのでサッと一枚ウインドシェルやレインウェアを羽織ってあげるだけでかなり暖かくなってくれます。個人的には長袖のドライレイヤー(モンベルのジオラインクールメッシュ)にOMMのCore HoodieにOMMのHALO Smockを着用しているだけで一応0℃ぐらいは対応可能な装備で思っております。
またこのPrimaloft ACTIVEは多少の濡れや水分には強くて汗まみれになって背中側が結構濡れたとしても早めに乾いてくれるなと感じております。しかし、以前Core Jacketのレビューをした時に水に浸して濡らしてみたのですが、さすがにそれだと乾いてはくれませんでした。
ですが、これ一応寒いですが着用し続けていれば自身の体温で次第に乾いてはくれそうに思いましたので、羽毛ダウンだと絶対に乾燥しないのに比べればメリットは非常に大きいとは思います。
そしてこのPrimaloft ACTIVEなのですが、通気性が良いのは就寝時にシュラフに入って使用すると自分の体温がシュラフの中綿に行き渡りやすくて暖かくなりやすいと言うメリットがあるのです。
以上ちょっと長くなってしまいましたが、こんな素晴らしいPrimaloft ACTIVEを是非にシュラフの対応温度をあげるためのブースターとして使いたい使用したいとなったのですが、もちろん同ブランドからCore Linerという製品が出ているのですが、これ大人気商品でして国内在庫は一瞬で完売してしまい、フリマなどでも探してみてもほとんどなく困っておりました。
で考えた作戦がこのMountain Core 125を購入して外のカバーだけ剥いでしまえば軽量なインナーシュラフが作れるのでは?🤔 となり実際に試してみたのが上記の写真のものになります。
Mountain Core 125を分解してみました。
というわけで商品が届いて24時間もしないうちにこのMountain Core 125の緑色のシェルを全部剥いでいきました。途中で一枚しか写真は取りませんでしたが、最初の取っ掛かりはハサミで切りそのあとは糸切りリッパーでちょっとづつチマチマと取っていきました。
時間にしてだいたい3時間ほどはかかったかとは思います。
バラバラにして取ったシェルの部分が上記の物です。もう少し上手にすればこれも再利用できたのでは・・・と思いましたが仕方ありません💦
ちなみにシェルだけの重量を計測してみましたところこれで88gほどにはなりました。こんなものだけ計測する人なんか私以外絶対いないでしょうね😂
ということは中綿の部分だけは差し引きで308gという計算になりますね。
実際にバラした状態のMountain Core 125です🤣
でもこれナンガのミニマリズム180の中にインナーシュラフとして使用して試してみましたが、めちゃめちゃ暖かくなって本当に驚きました✨
実際にベランダで就寝してみたときは少し冷え込んで0℃ぐらいだったのですが、マットは最初に紹介したのと同じで、服装はかなり薄着にしてモンベルの長袖ドライレイヤーと100均タイツだけでしたがちょっと汗ばむほど暖かくなってしまうほどでした。
もう少し着込んだ服装でだとおそらく対応温度は-7〜-8℃は十分行けそうに感じました。これ325g+308gの計633gで冬季用のシュラフとしていけることが十分可能になるなと思いました。
Mountain Core 125のインナーシュラフとしての活用方法 さてこれだけでも十分良いのですが、色々考えた結果このインナーシュラフを最大限行かせそうな条件が思い浮かびました✨
個人的には以前にもレビューしましたSOLのエルケーププロヴィヴィの中に山と道のUL Pad15+を入れ、そしてこのMountain Core 125のインナーシュラフを使用するという方法です✨
これを試してみて思い浮かんだ状況です。
1、長期縦走用のシュラフとして
2、タープやフロアレステントでの利用にて
以上になると思います。これの何が良いかと言いますと、まず体感した対応温度としましては全然0℃ぐらいは可能でしたので夏季シーズンの縦走用としては全然問題ないでしょう。
そしてこのエスケーププロヴィヴィだと完全防水で中がかなり暖かくなってくれて良いのですが、最大のデメリットが内部結露なのです。
本当にひどいですよ😰 もう一晩使用すると羽毛ダウンですともうびしょびしょになってしまいおそらく翌日以降はまず使えないと思ってもらって間違い無いです。
しかし、このMountain Core 125のインナーシュラフですと試してみて分かったのですが、内部結露が盛大に発生していたにも関わらずインナーシュラフ内まで結露は浸透してくることがなかったのです。もちろんもっと激しく発生してしまうとアウトかもしれませんがかなり濡れには強く感じました。
そしてこれめちゃくちゃ乾きやすいので長期縦走中でも干せばあっという間に乾いてくれるでしょうから、テン場に到着してからインナーシュラフをテントのガイラインなどに少し干すだけですぐに乾いてくれるでしょう✨
そしてフロアレスで運用しても防水ですし、万一浸水してきても化繊ですから多少暖かさは保持してくれますから凄いメリットがあるかとは思います✨
かなりマニアックな使い方かもしれませんが試してみたいって方は絶対おられるかと思いますのでこの方法が少しでも参考になれば嬉しいです😊
まとめ
一見するとMountain Raid 100に比べて寒くて重いだけの製品で使い道が少ない方も多いかもしれませんが、シュラフの中に薄着で入った際の気持ちよさは素晴らしく、また濡れにも滅法強いので夏用シュラフとしては素晴らしいでしょう。
しかし、ひと工夫していくとさらに活用方法が一気に広がり、通気性と速乾性がズバ抜けているためインナーシュラフとして使用すると、ヴィヴィでの使用が圧倒的に快適になり、寒冷期にはシュラフの保温性能を大幅に上げてくると一年中使用できるので結果としてコスパが非常に良いものにはなってくるのではないでしょうか✨
ぜひこれを見て気になった方はこれを使ってみて自分自身にあった使い方を編み出してみてはいかがでしょうか✨✨✨
テント泊登山用の王道バッグパック グレゴリーのバルトロ/ディバのレビュー
初めてテント泊登山をする際に非常に色々と装備を購入するかと思いますが、装備を揃えて行く上で非常に多くの物を持っていくことになり驚く方もおられるのではないでしょうか。
まず体積の大きな物ですとテント、マット、シュラフなどは絶対に必要でまた重くて場所を必要としますし、クッカー、ストーブ、食糧、飲料水そしてその他細々とした雑貨類を準備してみると本当に荷物が多くなり、また最初ですと必要でない物でも何かあってはいけないと詰め込んでしまうものです。
さてそれら多くの荷物を詰め込む(以下パッキングと呼んでいきます)ことの可能なバッグパックを準備することになりますが、今回紹介しますバッグパックはそんなテント泊登山用の超王道の製品でありますグレゴリーのバルトロ/ディバシリーズをレビューしていきたいと思います。
公式サイトの情報
ディバ70(DEVA70)は70リットルという容量と常にフィットする力強いレスポンスA3ウィメンズ・サスペンションを搭載した、ハイパフォーマンス・ハイカー理想のパックです。冬場の1週間の旅から大陸横断のトレッキングまで、この女性仕様の大容量のパックなら物足りないという思いをしないですみます。
●カスタムフィット対応モデル
GREGORY ONLINE STOREではカスタムフィット対応バックパックのカスタムフィット(ショルダーハーネス、ウェストベルトのサイズ交換)での販売、また購入後のショルダー、ウェストのサイズ交換の対応を致しておりません。正確なフィッティングを希望される場合は、取扱店を探すより「テクニカルフィッティングディーラー」対象店舗にてスタッフにご相談の上、店頭にてお買い求めください。 *ディバはバルトロのレディースモデルとなります
ディバ70 |バックパッキング|グレゴリー(GREGORY)公式通販
※バルトロ/ディバシリーズは2022年にモデルチェンジになります。
製品の実測情報
まずは私が持っておりますこのグレゴリーのディバ70WSの実測情報を見ていきたいと思います。重さの方ですが、これは非常に大きいので大まかな重量でしか計測できませんでしたが2,620gとなりました。これは付属品のハイドレーション収納用のザックや、レインカバーを込みでの重さですが、それでもこの重量は・・・普段の私のテント泊登山の時の重さから考えるとすごい重さになってしまいます。
この時のテント泊登山の時はかなりキツイ登りのルートだったのもありだいぶん装備を軽くしましたがそれでも水だけは含まずに3,470gでパッキングしたことを思うともう別次元の重量ですね・・・
着用の仕方について
続いてはこのザックの背負い方の紹介をしたいと思います。街中で使用するようなバッグパックと違い、この様なテント泊登山向けの製品は非常に大きく、また普段背負うことのない重さになるので製品のサイズ選びから専門的な知識と経験が必要となって来ますので今から紹介するのはあくまで参考程度にして頂き、必ずフィッティング出来る環境の店舗に実際に行き必ず知識と経験の豊富な方と相談しながらにしましょう。
インターネット販売でだと実店舗より確実に安く購入は可能ですが、最初に購入するザックだとネットやYouTubeなどでは補きれない貴重な説明を聞くことができますのでできれば対応して下さったお店で購入するのがマナーだと私は思います。授業料だと思えば安い物です。
靴とザックは実店舗で❗️❗️これは私の思う個人的な思いです。
1、ウエストベルトを装着する まず初めにですが、ザックを背負うとウエスト部分から装着していきます。
なのですが、この初めの前に重要な部分があり、そもそもテント泊装備をパッキングしたザックを背負うことが初心者には難しいかもしれません。というのも色々な荷物を入れてさらに水と食料まで入れると夏の北アルプスなどのテント泊装備で12〜13kg、重い方だと14〜15kgぐらいにはなり普通に持つだけでも重くて持ち上げにくく、それを街中で使う様な感じでひょいっと背負うなんてまず無理でしょう・・・
本来は写真を撮って説明すれば良いでしょうが、解説しているサイトもあったりしますので画像は省きますが、まずザックの上のループを持ちザックを持ち上げて太ももの上に乗せます。
そしてショルダーベルトに腕を通してザックを背負う様にしていきます。あまりに重量が重すぎると力任せにいくと腰を痛めてしまう可能性もありますので注意しましょう。
そして背負ったザックですが、このグレゴリーのバルトロ/ディバシリーズはウエストベルトの中心部分がこの様に滑り止めの加工がされており背負っている時に動きにくい様に工夫がなされております。
この真ん中の部分は厚みのあるパッドになっておりますがこれを両腰のちょうど出っ張っているところの高さに合わせてそこにパッドを乗せる様になります。
腰骨のほんの少し上に乗せて安定すると次にウエストベルトを装着してベルトを締めていきます。この時に両側の腰骨の突起のある部分に合わせてグイっとキツめに締めていきます。
2、ショルダーベルトを締める 次にウエストベルトがしっかり決まると次はショルダーベルトを締めていきます。
この時はあまり両脇の下の部分に隙間ができにくい程度に締めていきます。ガチガチにすると息苦しくなってしまうので程々で良いでしょう。
3、チェストベルトを装着 次に胸の前にありますチェストベルトを装着し、少し締めます。
これもキツくしすぎると苦しくなるでしょうから程々に。また息苦しくなるからと付けないってなるかもしれませんが、やはりチェストベルトを装着した方がザックとの一体感が増しますのでその方が良いでしょう。
ただ登りの時だとだいぶん暑くなってくるのでチェストベルトを付けない方がウェアの換気がよくできて涼しくなってくれるのですがね。
4、ショルダーストラップを締める
最後にこのショルダーベルトの上部にありますストラップを増し締めして完了になります。
やはりここを引っ張ることによってザックが体に密着することでより一体感が際立つと思います。さらにいうと肩甲骨近辺に重量のあるものがある方が一番重さを感じにくくなるので、そこに近づけるという意味は非常に大きいと思います。
各部詳細な構造について
このグレゴリーのバルトロ/ディバシリーズは従来からレスポンスA3サスペンションシステムを採用しているのが大きな特徴となっております。詳しくはメーカーの説明を拝見した方が確実ですが、このシリーズはショルダーベルトとヒップベルトの本体付け根の部分が大きく可動する様になっておるのです。
少しわかりにくいかもしれませんが、ヒップベルトの根元がかなり上下に動く様になっております。
同じくショルダーベルトの付け根も大きく可動する様になっております。
今でこそ他メーカーも採用しておりますが、いち早くこのシステムを採用してザックの装着感の向上を大きく飛躍させたパイオニア的な存在だったと思います。
このレスポンスA3サスペンションシステムによって大きく重い荷物を背負った際でもザックを安定させることでバランスが崩れにくくなる様になっております。
やはり登山などで岩場などを通過する際には色々な体勢になりますのでこの恩恵は大きいでしょう。
ちなみにこのチェストベルトは可動範囲大きく好みの位置に自由に調整できる様になっております。
●収納場所について
次にこのバルトロ/ディバシリーズの大きな特徴でもある収納の多さも紹介します。
まずはウエストベルトに右側に防水ポケットと左側にメッシュのポケットがついております。ただ残念ながらこのポケットは可動範囲重視のため非常に小さなポケットで私の使用しておりますiPhoneXだと全く入りません。何を入れたら良いのでしょうか?昔のガラケーぐらいしか入らないでしょうね・・・
対して左側はメッシュになっておりますので行動食もしくはその食べた後のゴミを入れるのに最適だとは思います。
本当ならここはもっと大きなポケットが良いでしょが、あまりに容量が大きくなると今度はここに腕が当たり邪魔になってしまいますので考えものでもあります。
ハイパーライトマウンテンギアのウインドライダー2400はこの倍ぐらいの容量はあるのですが、さすがにパンパンに詰め込むと邪魔に感じてしまうので極力私はウエストベルトのポケットには詰め込まない様にはしております。
次にサイドポケットですがまずは左側は大きなストレッチ生地のポケットがあります。ここかなり大きくMSRのウインドバーナーも入ってしまうほどです。
ただ私の場合だとここにはテントのポールとストックをここに差し込んでの使用で利用してました。
ストックを固定するにはきちんとザックにストラップが左右についております。
そして反対の右側には給水用のボトルを収納するのに最適なメッシュのポケットがついております。
このバルトロ/ディバのポケットなのですが非常に使いやすい様に前側に45度ほど角度が付けられておりザックを背負ったままでもボトルを取ることができる様に工夫されております。
大きさもなるげんの1Lほどまで対応してます。ただ残念なことに斜めになっており取り出しやすということは少し前にしゃがんだけでボトルがぽろっと簡単に落ちてしまいます。また水がここにたくさんあると重くなり邪魔に感じてしまう方もおられるでしょうから例えばここにはナッツや柿ピーなどの行動食の入れたナルゲンボトルを入れ、落ちない様にストラップで固定もして、給水はリザーバーももちろん使える様に対応しているザックですのでそれを使用しての水分補給という手段もあるかと思います。
まぁ私はリザーバーはどう考えてもパッキングする時や給水してまた詰め直すなどの手間が嫌で未だ導入したことはありませんが・・・
次にトップリッドのポケットについてです。このザックには一番上の雨蓋の部分に非常に大きなポケットが両側についております。
これ真ん中に簡易的な仕切りがあり荷物に応じて使える部屋が動く様になっております。もしここが貫通してたら非常に使いにくいでしょがこの簡単な工夫でとても使いやすい様になっております。
またかなりいろいろものが詰め込めてしまうため容量的には3L以上は入ってしまうのではないでしょうか。かなり取り出しやすいので使用頻度の高い小物はここに入れておくと非常に利便性はあります。
ただあまりにも便利なので色々詰め込みすぎてバランスが悪くなってしまうでしょうが・・・
後ここのトップリッドはストラップがついており長さが調整できる様になっており、例えばここにロールマットを挟み込んだり、防寒着やレインウェアなどを挟んだりすることができる様になっております。
またこの裏側にもポケットがあり、ここに財布や鍵、マップなどを入れておくのに最適になっております。
次に雨蓋の下にあります本体へのアクセス方法ですがここはこの様に巾着みたいに絞るタイプになっております。
この輪っかになっている部分を持ちギュッとするだけで簡単に閉じれて、開ける時も反対についておりますストラップを持って引っ張るだけで本当にあっという間にできます。
ただ本当に全くもって防水性はないのでザックの中には簡単に浸水してくるでしょう。個別に防水対策をしたスタッフサックに入れるなどは必須だと思います。
この時のバルトロ/ディバシリーズにはフロントポケットがついており、ここをジッパーで開けるとレインカバーの収納ポケットがあります。
雨が降ってきたらすぐに取り出したいでしょうからここはレインウェア上下セット、行動食程度が良いかもです。
次にボトム側からのアクセス方法についてです。
大型のザックになると一番底の部分に荷物を入れると非常にアクセスしにくくなってしまいますので下側からも内部に繋がっております。
ダブルジッパー仕様でさらにストラップもあり、ここにクローズドセルマットを挟み込むことも可能です。ただそれだと地面にザックを置くとバランスが悪くなってしまいますがね・・・
下側から開けた状態です。この様にフラップがついておりこれによって嵩張る物(シュラフなど)を入れた時も上部に荷物が移動しない様になっております。
トグルでついているだけなのですぐに外せて大きく1気室としてももちろん可能です。まあでもシュラフはやはり一番そこの部分に入れている方が都合が良いですがね・・・
軽く嵩張るものでバランス的に軽いものは一番下で、またクッションの役目にもなりザックを置いた時も衝撃を緩和してくれますからね✨
アタックザックについて
次にこのシリーズには小型の簡易的なザックが付属しております。
これも上部の方にトグルがあるのでそこに取り付ける様になっております。
ハイドレーションパックを取り付けるためのフックもあります。
サブザックを取り付けた状態です。このザックにも小さなポケットがありますのでここに貴重品を入れるのも良いでしょう。
そしてこのサブザックにハイドレーションパックを収納する様にして位置を固定することができます。でもザックの中に大量に荷物があるとハイドレーションを取り出す時は良いですが戻す時はやりにくそうには感じますね。
ちなみにザブザックを取り付けていない状態だとフレームなどがむき出しに見えてしまいますので、例えばクッカーなどが当たってしまうのでちょっと気になってしまうかなと思います。
フレームもしっかり見えておりますが、これによって身体にしっかりと合う様にしております。背面長の長さが違うのもここのフレームの大きさが違ってくるためですね。
パッキングする際も上面を大きくガバッと開けれるので内部へのアクセスが非常に簡単にできる様になっております。しかし、アクセスするには荷物を安定させるためのバックルなどが近くにあるためにその都度外す必要がありますが。
他にもサイドに縦型ポケットが両側にあります。大きさ的にはスマホや山と高原地図がそのまま詰め込むことができます。大きさは十分ですがここに厚みのあるものを入れるとその外側のポケットにはみ出してくるので程々が良いでしょう。
しかし本当にたくさんの収納のポケットがありますが、正直なところ私にはあまり必要ないですね。これだけ色々とものが分かれてしまうと絶対にあの荷物どこに収納したのかな?と迷子になってしまい無駄な時間を使うことになってしまう様には感じます。
もう個人的に必要なポケットは5Lクラスのメッシュ背面ポケットと、1Lほどのサイドポケットが両側に、やや大きめなウエストポケット、トップリッドなどに少し大きめなポケットぐらいで十分だと思います。
実際にパッキングしてみました
というわけで試しに大きめな荷物を集めてみて1泊2日想定で行ってみました。
それぞれの荷物ですが左下からですが、シュラフがマウンテンハードウェアのファントムアルパイン-9℃、テントがヒルバーグのウナとテントポール、ストーブがMSRのウインドバーナー、ランタンがソーラーパフ、雑貨を入れたスタッフサック、一つ上に上がってオルトリーブのUL防水サックに入れた着替え、ダウンパンツとジャケット、行動食(カロリーメイト)や夕食朝食を入れたスタッフサック、左上に行ってタイベック製のフットプリント、エバニューのウォーターキャリー1.5L、ニーモのコズモ3Dのマット、ストックのローカスギアのCP3、マクラのイナーシャXピローとなっております。
これを実際にパッキングしていきます。
まずはザックの底にコンプレッションで小さくしたシュラフを入れていきます。
ここはかなりパツパツに時間をかけて入れたイージスマックスのウルトラを入れたイスカのコンプレッションバッグMサイズがギリギリ入ります。このもう一つ大きいLサイズだと収納している寝袋によっては困難になるかもです。推測するに化繊シュラフで重量1,500gクラスの製品だと難しいかもしれません。
次に上面側からフルオープンにして大きな荷物を入れていきます。
まずはポールを抜いたヒルバーグのウナを入れて、その上部にエアーマットのニーモのコズモ3Dを、その隣にMSRのウインドバーナーを置いていきます。
次に上部からアクセスしていき、マットの隣ぐらいに着替えやダウンなどを入れたオルトリーブの防水サックを置いて、反対側には食糧やテント内で使用する小物などを入れた黒色のスタッフサックとタイベックのフットプリントを置いていきます。
最後に一番重い水1,5Lを入れたウォーターキャリーを乗せて閉めていきます。
あとはすぐに使用するレインウェアなどは上面側のレインカバーを入れているポケットに収納し、サイドポケットにはテントポールとストックを差し込み、ソーラーランタンを付けて完了になります。
これで重量を計測したところ11.82kgと食料は1泊2日分の簡素なものしか入れませんでしたし、まだまだもう少し小物を入れてとなると最終的には13〜14kgの間といったところでしょうか。
正直普段の装備重量から考えると8kgほど重くなってしまいザックを持ち上げるだけでうわぁ〜💦ってなるほどでこれを持ってテント泊って無理だなと思ってしまいました💦
みなさん本当にこんなに重くなってしまうものをテント泊で担いで行っておるのでしょうか?頭が下がる思いです。
レインカバーの使い方
せっかくなので雨が降ってきた際に使用するレインカバーを使い方を紹介しておきます。
まずは広げたカバーを上からかぶせて底まで掛けていきます。
次に下の方にフックとリングがついているのでそこをウエストベルトから回して付けていきます。
もし風が強い場合だと簡単にここの下の部分がめくれてしまいレインカバーの意味をなさなくなるので手間でしょうが付けた方が良いかと思います。
次に上側も背面につけれそうなフックがあるのでここを回し込んで付けます。おそらくここはカラビナなどを使い付けた方が絶対にラクチンだと私は思います。
レインカバーを付けた状態です。これだと落ち着いた色合いでとても私好みな感じでとても良く思います✨
ちなみにザックの底の部分には小さな穴が開いており水が抜け落ちてくれる様には加工がなされております。
でも正直付けてみた感想は暴風雨に遭遇すると気休め程度にしかならなさそうで中の荷物は個別に大きな防水サックに入れるか、ジップロックなどを利用して濡れ対策をした方が良さそうに感じました。
このレインカバーを使う利点はザックがびしょびしょになって水分を含んで重くならない様にしかメリットがないかなと思います。
あと余談ですが、このバルトロ/ディバシリーズのウエストベルトは非常に屈強なものなので良いのですがこれは言い換えるとベルトが邪魔になってしまいテント内で使用しない時には取り扱いに困ってしまうかもしれません。
でも一応ウエストベルトの部分をMAXまで伸ばすと上記の様にぐるりと一周させてベルトを巻きつける事は可能となり一人用のテント内でも多少は置く場所には困らなくはなるかと思います。
実際に使用してみた感想
あまり安直な事は申せませんが、まずこのザックはモデルチェンジ前に値引きになっていた製品を実店舗で実際に着用して経験豊富そうなスタッフさんにもみてもらい身体にあっていそうですねという事で購入はしました。
ただグレゴリーの直営店のカスタムフィットサービスは受けてではないのでひょっとするともう少し身体にあった調整が必要だったのかもしれません。
しかしそれを差し置いたとしてもこのザックの使い心地としての感想を私なりに述べてみたいと思います。
正直これを購入してテント泊登山って私には絶対に無理なレベルに思いました。まず試しに総重量12kgになる様にして室内で装着して1時間ほどうろうろしてみたのですが、それだけで体を痛めてしまいその後3日ほど腰の部分の痛みが引かなくて困ってしまいました。
後、一度だけこのザックを使用して子供と自転車で走って1時間以内にいける場所にキャンプをしにいったことがあったのですが、やはりその時も後日体が痛くなってしまい翌日以降仕事するのに少し影響が出てしまいました。
重さがダメなのかな?とも思いましたが、似た様な重さになった厳冬期の八ヶ岳にテント泊にいった際のザックはハイパーライトマウンテンギアのウインドライダー2400の使用でしたがその時は行動時間が3〜4時間程度でしたが別に身体を痛めることもありませんでした。
ぶっちゃけパッキングできる容量もウインドライダー2400もディバ70もそんなに変わらないし、ウインドライダーはレインカバーも必要ないのでディバの出番は全くなくお蔵入りしてしまいました。
個人的にはこんなクソ重いザックを購入して重たい重量を運搬可能ですってするよりも中身の装備の軽量化に注力してもっと軽量なザックを使用する方がよっぽど幸せになれるかと思いました。
このグレゴリーのバルトロ/ディバシリーズのデザインが超好みでいかにもテント泊してます✨っていう以外はこんな高い製品は買う必要は全くないとは感じました。
まとめ
普段このザックを愛用している方には何言っているのだ。と思われても仕方のない意見かもしれませんが、本当に何度か実際に使用してみてこのバルトロ/ディバシリーズのザックを使用する利点を全く見出すことができなかったのです。
それが証拠にグレゴリー自身も最近の装備の軽量化に合わせた製品シリーズであるパラゴン/メイブンを出しており、バルトロ/ディバの様な製品は必要ない人たちがいると理解しているのだと思います。
本当に最近のテント、マット、シュラフは極端なウルトラライトな製品でなくても普通に販売しているものを用意して食事も乾麺、フリーズドライ製品など少し軽量化を意識するだけで余裕で10kg以下に収まりますので、こんな激重なザックを使用しなくても十分だと私は思います。
その上でどうしても登山やバックパックキャンプなどで拘って持って行きたい物、例えばカメラやお酒、嗜好品などを追加で持っていくのが良いとは思います。何を持っていっても自由ですからそこは本当に好きなものを持っていくのが良いでしょう。
でも一言。軽い装備ってほんと楽ですよ✨行動中は心に圧倒的な余裕が生まれるので景色を本当に堪能できる様になるので一度でも良いのでまずは安全に直結するものは外してはいけませんが限界まで軽くしてテント泊登山をしてみてください。
そうするとこんなに登山を楽しむ余裕ができるのかと感動するかもしれません。その上でやはり自分にはどうしてもこれは登山の時に持っていきたいのだと必要なものが出てくるでしょうからそれを次回から持っていけば良いかと思います。
ザックの難しいところは季節や山域、持っていく持ち物によって大きく選択肢が変わってしまいますので、これさえ持っていれば良いのだということができないのが困りものですよね。今回紹介しましたテント泊登山時に使用する超王道ザックではありますが、これはあくまでも極端な個人的な見解の一つとしてみてください。
超個性派なシュラフ マウンテンレイドシュラフシステムの使用レビュー
超軽量なシュラフって興味はありませんでしょうか?テント泊においてやはり暖かいシュラフは快適であり疲れた身体を回復するためには適切な温度に対応したモノが必要になってきます。
しかし、実際問題低い気温にも使用可能なシュラフはとても大きなサイズになってしまい車が使用できる場合には影響はありませんが、徒歩や自転車などで行動をする場合にはその大きな収納サイズが非常にネックになってきます。
そこで今回紹介しますのは低い気温にも対応可能で場合によってはコンパクトにできる非常に珍しいシュラフ?であるマウンテンレイドジャケット、パンツ、フットポッドを組み合わせたキワモノな製品の使用レビューをしていきたいと思います。
このシュラフの特徴
1、行動中に使用していたジャケット、パンツを使い僅か68gの追加アイテムでシュラフに変更可能
2、シュラフという大きな荷物を持つ必要がなくなり劇的な軽量化になる
3、かなり変わりモノなため注目度No.1✨
シュラフとしての使い方
それではこのマウンテンレイドの製品を使用してシュラフに変更の仕方を紹介していきます。
まずはジャケット(31,900円)、パンツ(28,050円)、フットポッド(7,700円)の3点を用意します。
1、マウンテンレイドパンツを就寝モードに変更 行動中使用しておりましたマウンテンレイドパンツですが、これは両脚の内側にフルレングスのジッパーが付いておりますのでそれを全開にしていきます。
これだけ長いジッパーが付いているダウンパンツって見たことがないですよね。
前後それぞれをこの様に噛み合わせていきます。
ジッパーを下まで下ろすとこの様になります。これを前と後ろ行います。
するとこの様に筒状の状態になります。ちなみにこれ普通に行動中のモードであるパンツの状態だと残念ながらフットポッドを全く接続できませんので面倒ですが都度その様にしないといけません。
でもやはりこう筒状にした方が暖かい空気が中に行き渡りやすくなるので暖かさを思うと筒状にした方が良いでしょう。
2、フットポッドとパンツを接続する 次にフットポッドを用意してパンツとドッキングさせていきます。
両方にスナップボタンが前後左右に付いておりますのでそれを合わせていきます。
接続するとこうなります。パンツが外側にきてフットポッドを包み込む様になります。
しかしもうすでにこの時点でキワモノ感が漂ってきておりますね😅
3、ジャケットとパンツを接続 次にジャケットと接続していきます。パンツにスナップがあるのでそれを出します。
ジャケット側に4段のスナップボタンがあります。好みの位置を選択できます。
接続した状態です。ちなみに後ろ側になく、スナップは前側にしか付いておりません。
就寝モードの完成です✨しかしこれがシュラフとは普通の人がみたらまず思わないですよね💦
シュラフモードの詳細
足元側です。若干ですが暖かめになっております。本当に気持ち程度ですよ💦
残念ながら全くもってあぐらをかけません。最大に広げてもこの程度です💦そういうモノだと思い諦めてください。
ジャケットを合わせる前はこうなります。これ本当に残念なのですがシュラフから出るというのが相当しにくいのでトイレなどに行く際にはちょっと困ってしまいます。
ちなみに私の場合はフットポッドの前側を1箇所外して、パンツの前側のジッパーを半分ほど開けると楽に歩行は可能になります。あとはフットポッドを持つか背中側に入れておけば素早く外をウロウロ出来るようにはなるでしょう。
実際に使用してみた感想
次にこのシュラフシステムを試してみたくて近隣の山にテント泊をしに行ってみて実際の使用感を試してみました。
テスト環境
宿泊地:フトウガ峰 標高1,088m
最低気温:-11℃(日没後19時すぎ)
JR播但線の生野駅より徒歩で登頂可能で、主峰の段ヶ峰までは4〜5時間程度の場所でありこのフトウガ峰はその途中にあります。今回はそこで野営をしてきました。
この日は15時前にテントを設営して夕食をとり、ダラダラとテント内で過ごしておりました。17時ごろですが風はほとんど出ていなくて気温はこの時点で−7℃ぐらいになっておりました。
その時のテント内の服装は、夏用の長袖インナーに、OMMのマウンテンレイドジャケット、OMMのコアタイツ(ジャケットをタイツにDIY)に、OMMのマウンテンレイドパンツ、靴下にモンベルのメリノウールエクスペディション、ネイチャーハイクのダウンシューズという状態でした。
それでだとその時点では寒さは特には感じはしませんでした。
そして日没が来て暗くなってきたので一旦就寝することにしました。上の写真の様にマウンテンレイドをシュラフモードに変更します。
それでは結論ですが、当然上記の様な気温だとこのOMMのシュラフシステムだけでは寒いのでナンガのミニマリズム180を使用してインナーシュラフとして使ってみました。
想定していた以上に冷え込んだため正直下限気温に相当する感じでほとんど熟睡ができませんでした💦 デジタルの温度計はシュラフのすぐそばに置いていたためおそらく少し温めには表示していたと思われます。実際にはもう1〜2℃低かったのではないでしょうか。
結局この日は持っていっていたカイロはミニサイズのモノだったために足先が寒くなってしまい夜間は1時間おきに目が覚めて熟睡できませんでした💦
スリーピングマットは厳冬期登山にも対応可能で2度ほど-20℃まで冷え込んでも底冷えを感じなかったセリアの両面アルミロールマットと、山と道のUL Pad15+だったのに、この時は上半身の正面側は寒くはありませんでしたが、なぜか足先の過度な冷えと、背面側のかなりの冷気を感じてしまい辛い就寝環境になってしまいました。
トイレに起きた際にマット越しからの冷気が前回の厳冬期の八ヶ岳よりあるのかな?と疑い素手でUL Pad15+に手を置いてみたのですが、結果はマット越しに感じる地面から(雪面)の冷気は全く感じませんでした。
おそらく単純にこれはミニマリズムとOMMのシュラフシステムだけでは対応気温が不足していたのだと思われます。
なのでこの経験からしてこの時のシュラフと服装では快適使用温度は-5℃ぐらいかなぁ〜という判断をしました。個人的に想定していたのは快適使用温度は-8℃ぐらいまでで、いくら持っていっていたカイロがミニサイズだったとはいえここまで冷気を感じてしまったのは正直誤算でした。
まぁそもそもこの野営をした時は冷え込んでも-7〜-8℃程度かなと思っていたので二桁までいったのには驚きましたが😅
2度目の検証 というわけで前回が不本意な結果になりまたこのシュラフ単体ではどれほどの気温まで対応可能なのかと検証したく冷え込みがある日に自宅のベランダにて再トライしてみました。
テスト環境
宿泊地:自宅(マンション)のベランダ
最低気温:0℃(午前4時ぐらい)
就寝環境ですが、上記の写真の様に両面アルミマットに山と道のUL Pad15+を置いて、シュラフの中はモンベルのジオラインクールメッシュに、OMMのコアジャケット、ユニクロのフリースの室内着用パンツに、靴下と、ネイチャーハイクのダウンシューズを着込みました。
そしてこのシュラフシステムに入りこみました。おそらくこのまま私が入り込んだ姿を撮影すると怪しさ満載なので、中にダウンシュラフなどを詰め込んでみて寝姿を写してみました。相当やばい格好ですね😅
ちなみにこのままだと顔まわりが隙間ができてしまい寒く感じたのでクリップを使用して冷気が侵入して来にくいようにひと工夫してみました。これお手軽にできますが効果てきめんで、クリップを使用前は寒さをけっこう感じてましたが使用後はだいぶん暖かさを保持できるようにはなりました。
それでは結論ですが、短時間(2時間ほど)ではありますがこれの状態で就寝してみて足先はすぐに冷えを感じて来ましたのでダウンブーツを追加で足しましたが、思っていた以上に寒さは感じにくかったです✨
気温0℃でこの感じでしたので正直驚きました。ですが、実際にもしこれをテント泊で泊まるとして想定すると就寝後体温が下がって来ますからそれを勘案すると私にとってこのシュラフシステムの快適使用温度は3〜5℃ぐらいだろうなと感じました。
まとめ
このOMMのシュラフシステムはもう2年ほど前にはできる状態として構築できておりましたが、その時にテストしてみたところちょっと使用するにはハードルが高いなと感じそのまま使用機会がなく経過しておりました。
それで今回ブログにてOMMのマウンテンレイドジャケットとパンツ、フットポッドを紹介しようと思い立ちましたのでそれならいっそこのシュラフシステムの実際の寝心地として紹介すべきだなとなり何度か実際に使用してみての感じ方を検証して来ました。
その上で結論付けますと、正直これだけで考えると費用対効果は全くありません💦
ないです。
なぜかと申しますと、そもそもこのマウンテンレイドのジャケット、パンツ、フットポッドを全て揃えようと思いますと総額7万円近くにはなってしまいます。それだけでも高額でハードルが高いのですが、3点セットの重量がジャケット355g、パンツ235g、フットポッド68gで計658gです。
これ同じ対応温度で考えるとナンガのミニマリズム180が325gで重量差が333gもできてしまいます。そうでなくても例えばモンベルのダウンハガー#3と同じ重さってなるとわざわざこれを購入しなくても・・・となってしまうでしょう。
もちろん行動中にマウンテンレイドジャケットを使用して、パンツもすぐ取り出せるようにしているっていうなら追加で68gのフットポッドだけでこのシュラフシステムが構築可能なので良いのですが、残念ながら最低気温3℃前後になりそうな場合の時って晴れていれば日中の最高気温が20℃近くになったりするのですよね💦
そんな時にマウンテンレイドジャケットとパンツなんて絶対に私には必要ありませんので全く無駄な重さになってしまいます。なのでそれなら私だとナンガのミニマリズム180もしくはマウンテンレイド100のシュラフを持っていくだけで夜間は就寝できますので必要ないです。
ただ例外としましては雪山テント泊などに行く際にはこれは一変して有用なシステムになるかと感じました。厳冬期の行動中にはこのプリマロフトゴールドを使用した化繊ダウンのため濡れに強く、実際に樹林帯を登坂時に大量の汗をかいてしまいジャケットの背中側がベチャベチャに濡れ、パンツも少し汗がしみてしまいましたが、それでも少しだけ時間を置くだけで-15℃ぐらいの環境下でも乾いてくれたのには本当にびっくりし、やはりこのマウンテンレイドシリーズは雪山に使うには最適だなと感じたのです。
それにたった少しの68gの装備の追加でシュラフで就寝する際にインナーシュラフとして活用できるっていうのが今回実証してみて感じた最大の利点に感じました。
長くなりましたが、結論は厳冬期のテント泊登山に使用する方にはお勧めできるシュラフシステムだということです✨まぁそもそも雪山に行く人が少数派で、さらにテント泊もするとなるともっと限られてくるので本当に恩恵に預かれる人は極少数でしょう・・・😅
このようなキワモノな製品を使ってみようと考える方は本当に少なくまた情報を発信している方もかなり少ないでしょうから、今回の私のレビュー記事が参考になって頂ければ幸いです✨✨✨
シュラフに変身可能なアイテム OMMのMountain Raid FootPodの使用レビュー
前回、前々回と続けて紹介してきました行動着アイテムのマウンテンレイドシリーズですが、今回紹介しますのは変わり種な製品であるマウンテンレイドフットポッドの使用レビューをしていきたいと思います。
先に紹介しましたジャケットとパンツのレビューはこちらをご覧ください✨
製品の特徴
1、単体での使用は想定されておらずマウンテンレイドパンツに接続しての使用
2、濡れに強いプリマロフトゴールドを採用
3、冷気に敏感な足元なため暖かめの中綿を使用
公式サイトの情報
OMM Mountain Raid FootPod
足元を暖かく保つ濡れに強いユニークアイテム
MountainLaidPantsが行動中の着用も見越してPrimaloft60gと薄めに設定しているのに対して このFootPodは足元のボリュームを持たせ、Primaloft80gを採用して足元の暖かさの保持を狙っているところがなんともOMMらしいトンがったこだわりポイントだと思います。そのおかげでMountainlaidPA1.0に比べて足元の暖かさはバッチリです。
ダウンパンツとの組み合わせでおおよそ最低気温5度までならこの組み合わせで乗り切れます。 寝袋の足元としての使い方とは別に アルファ米を温めるコジーがわりとしての活用や、 バッテリー類の電源落ちを防止するために大きめのサコッシュの中に入るのも 面白い使い方です。是非あなたのアイデアで使いこなしてみてください。
重量 80g
素材 生地: POINT ZERO fabric
中綿: ボディ Primaloft Gold 80g
変なアイテムゆえマニアックなその他の活用方法を考えてしまう アイテムですがSOLATITANIUMGEARのロックサコッシュとの組み合わせがわりかしGOODで真冬にコンデジを持ち歩くときに重宝しそうです。 ダウンブーティーの代わりとも思ったのですが想像通り朝には脱いでしまっていました… 笑 そのほか面白い活用方法があればぜひ教えてくださいね。面白アイテムです。 writing / Chiyo
OMM MOUNTAIN RAID FOOT POD / OMM マウンテンレイド フッドポッド - MoonlightGear - ムーンライトギア
製品の実測情報
それではここからは私の持っておりますこのアイテムの詳細なところを見ていきたいと思います。
まず重量ですが、実測値で68gと軽量に仕上がっております。圧縮して限界まで小さくしておおよそ握り拳ぐらいの大きさといった感じにはなります。
次にこのフットポッドには4個のスナップボタンが上下左右に縫い付けられております。詳しくは後述しますがこれを使用してマウンテンレイドパンツと接続します。
形状は単純にただの袋です。他には特に特徴はありません。
底の部分はきちんと足の形状に仕上がっております。
使用方法
それではこのフットポッドの使い方を見てみましょう。すでに所有しているマウンテンレイドパンツを用意します。
※このマウンテンレイドフットポッドはあくまでジャケットとパンツを有効活用するための製品なのでこのフットポッドだけ購入してもあまり意味がないでしょう。
就寝モードにしたマウンテンレイドパンツのスナップボタンにこのフットポッドを付けていきます。
下→左右→上とした方がやり易いでしょう。
完了です。時間にして1分ほどぐらいなものでしょうか。
さらにマウンテンレイドジャケットと連結してシュラフとしての姿です。
改めて見るとほんと異様な姿ですね😅
中に入ってみた状態です。私の足のサイズは25.5cmなのでかなりゆとりがあります。
やはり身体の大きめな英国ブランドの製品なので小柄な私には足元の隙間が多くなってしまいます。
実際に使用した感想
次の記事で具体的なシュラフとしてのレビューをしていきたいと思いますのであくまでこのフットポッドだけを使った場合の感想を述べてみたいと思います。
1、これはダウンシューズとして使えるのか? まず最初にこのフットポッドを購入して袋から出してみて思ったことがこの製品は単体として使用できるのかな?という疑問が湧きました。
マウンテンレイドパンツに比べ厚めのプリマロフトゴールドを採用しておりさらに濡れに強いのだったらこれが使えるなら凄く良いじゃんと思ったのです。普段よく使用するナンガのミニマリズム180は超軽量で暖かいのですが、足先は冷気をとても感じ易いのでその対策に使用できるアイテムは何かないかなと良く考えております。
そこで思ったのがOMMのフットポッドにスナップボタンの先がループになっているのでそれ利用して紐やカラビナなどで括ってダウンシューズみたいにしてみたら暖かくなるのでは?🤔と思い試してみました。
結論は微妙〜って感じです。もちろん何もないよりはちょっとは暖かくはなります。ちょっとは💦
でも体感としては1、2℃ぐらいはブーストアップできるかな?というぐらいでそれなら僅かに重いだけのネイチャーハイクのダウンシューズを持っていく方がまだ暖かいし、シュラフから出てもそのまま移動できるのです。
これ結局袋に足を突っ込んでいるだけなのでシュラフから出ると取らないといけないので都度履いたり脱いだりが邪魔でそんなに暖かくないのなら必要ないってなり1、2度使用して使わなくなりました。
やはり単純に足先を暖めたいのならダウンシューズがベストです。まぁもしかするとハクキンカイロや湯たんぽをこの中に入れてもう少し暖気が抜けにくく工夫ができるのなら非常に有用かもしれませんが・・・
2、その他の使い方
ムーンライトギアさんのページの紹介ではサコッシュに入れたり、アルファ米のコジーとしての活用方法がありました。
そんな方法があるのだなと感心したのですが・・・
サコッシュ→あれば便利だなと思い山行で1、2度使用したが、行動中ぶらんぶらんなって邪魔💢ってかそんなしょっちゅうモノを取り出さないわぁ〜で使わなくなった💦
コジー→そうか西尾食品などのアルファ米のコジーに使えるのかぁ〜〜〜ってアルファ米持っていかないし、袋のサイズと違いすぎて絶対使いにくいでしょ💦
って感じで結局行動中はザックの中にしまっている。テント内ではダウンシューズの方が利便性が良いということで何か利用方法があればと考えましたが何も思い浮かびませんでした。
まとめ
かなり個性的な製品のため単体でみるとその他の使い道はほぼないこのフットポッドですが、行動中に使用しているマウンテンレイドジャケットとパンツをさらに有効活用できるという極めて珍しいものです。
誰もこんなニッチな製品を使用したレビューは書いていないでしょうから今回紹介しましたが、マニアックなモノが好きな方にとってこれを使用した使い道は気になるのではないでしょうか。
次回はこのマウンテンレイドのジャケット、パンツ、フットポッドの3点セットを使用したシュラフの使用レビューを紹介したいと思いますのでお楽しみしてください✨
厳冬期の雪山登山にも使用できる化繊ダウンパンツ OMMのMountain Raid Jacketの徹底レビュー
登山やキャンプなどに出かける際には何かしらの防寒対策としてジャケットなどは持っていかれるのではないでしょうか。やはり肌寒い時期や積雪時などになりますと必須の装備となるでしょう。
今回紹介しますのは前回紹介しました化繊ダウンパンツのマウンテンレイドパンツと同じくOMMのMountain Raid Jacketを紹介したいと思います。
製品の特徴
1、プリマロフトゴールドの化繊ダウンを採用しており行動中に着用しても荒天時や汗濡れなどに非常に強い
2、ボディ部分には厚めのプリマロフト、腕の部分は薄めのプリマロフトと必要箇所に応じて使い分けている
3、ダブルジップ採用しておりオーバーヒート時には素早い換気が可能である
4、Mountain Raid PantsやMountain Raid FootPodと組み合わせてシュラフの様な使用が可能になる
公式サイトの情報
※ムーンライトギアさんの情報より
極寒期の行動着としても注目 ギミックありの厚手パーカー
patagoniaのDASパーカーを彷彿とさせる 厚手のPrimaloft 100g/m2をボディに使い、袖部分のみ80g/m2を使用した 暖かさ重視の化繊パーカーがOMMから登場。
休憩、就寝用インサレーションとして
ボディだけでなくフードにもしっかりとしたボリュームがあるので休憩中はもちろん、就寝時は暖かさを追加するブースターの役割としても最適で寝袋の使用限界温度の引き上げに役立ち、キルトやハーフバックと相性が良い作り。 濡れに強いのでテント内の湿気や夜露を気にしない化繊モデルの良さを同時に体感できるアイテムです。
行動着として
太陽が出るまでは寝袋からでた格好でそのまま歩き出したい… 冬はだれもが願うことですが このフードパーカーは390gと軽量に仕上げていることから行動中に積極的な着用可能。 日中でもマイナス5℃の雪の上の朝や風が強い稜線でもバラクラバと合わせれば安心感を持って 行動をすることができ、暑さを感じてもダブルジッパーですぐに換気を促すことができるのも特徴です。運搬中は羽毛ダウンほど気を使わなくてよく、脱いだ後、ザックの取り出しやすい場所に入れておけるのもGoodです。
寝袋いらずというスタイル
また最大の特徴としてOMMのMountainLaid PAという半身用シェラフを内部アタッチメントで組み合わせれば 寝袋要らずのビバークシステムを作り出すことが可能。3シーズン5℃くらいまでの気温であれば この組み合わせで充分対応することができ、濡れに強くシェラフカバー要らずの攻めた寝床を 作り上げることができます。これは是非シリアスなファストパッカーやアドベンチャーレーサーに注目してもらいたい組み合わせです。
PRIMALOFTのダウン封入量のバランスとしては 他メーカーよりかなり軽量に作られているのが一番のポイント。 OMMらしくフード周りの作りも秀逸で素晴らしい暖かさを提供する一枚です。
素材 生地: POINT ZERO fabric 中綿: ボディ Primaloft Gold100g 袖部分Primaloft Gold80g カラー BLACK GRAY
OMM MountainRaid Hood Jacket / OMM マウンテンレイドフードジャケット - MoonlightGear - ムーンライトギア
製品の実測情報
まずは私の持っておりますXSサイズの重量を見てみましょう。実測値で355gとあまり軽くはないですね。
持ち運びは上の様にフード部分に丸めて収納できますので袋は不要ですが、私はモンベルのULスタッフサックに入れて持ち運びも致します。まぁ行動着としての使用が多い時期にしか使用しませんのであまり意味がないですね。
次にジャケットの構造を見ていきましょう。
まずは内側ですが、裾の部分に絞るためのドローコードがついております。やはりこれがないとせっかく温まった空気が下から逃げていってしまいますので、ダウンウェアとしての性能が弱くなってしまいます。以前持っていたモンベルのプラズマ1000ジャケットは軽量化のため裾を絞る機能がなかったので残念に感じましたので必須の装備だと私は思います。
あと左右両側に4段のスナップボタンがついており先日紹介しましたマウンテンレイドパンツや半身用シュラフMountainRaidPA1.0などと組み合わせての使用が可能となります。
次にポケットですが、左右の両側にあり内側は半分がフリースとなっております。個人的には全面にして欲しかったですが、それでも必要十分で暖かく感じるので嬉しいポイントです。
次に胸ポケットが一つありましてここにはiPhoneXと小さな財布(モンベルのトレールワレット)などと一緒に入れられるほどの大きさがあります。
肌に近い部分にあるので厳冬期の登山に携帯を入れておくには良いかなと思ってここに収納していたのですが、先に八ヶ岳に行ったときは保温性能は全くなく、さらに私のバッテリーの弱ったスマホででは力及ばすに30分で70%→8%まで一気にバッテリー残量が減ってしまいビックリしてしまいました。ちなみにこの時の気温は-15度ぐらいです。
ご参考にしてください。
次にこのジャケットの素晴らしいな思う機能ですが、これは珍しくダブルジッパー仕様になっており上の写真の様に開けると非常に手軽にジャケット内の空気を入れ替えることができます。
これ非常に便利でして、ザックを背ったままでもこの様にできますし、締め直す時も一瞬で保温モードになるのでめちゃくちゃ重宝しました✨
頭のフード部分ですが、コードとコードロックがついております。ここを引っ張って絞ることができる様になっております。
一番絞るとこの様になります。
あまり違いが分かりませんが、この様に絞った状態にするとフードをかぶっていても首を振ってもフードが邪魔にならず視界が確保することができる様にはなっております。
シュラフとしての使い方
次にこのマウンテンレイドジャケットを使用してシュラフとしての使い方を紹介したいと思います。実際使用してみた感想はまた別の記事で記述したいと思います。
先日紹介しましたマウンテンレイドパンツと内容は重複しますので飛ばしてもらっても構いません。
まずはジャケットの他にマウンテンパンツ(28,050円)とフットポッド(7,700円)を用意します。
まずはパンツを筒状にジッパーを付け替えてフットポッドに装着していきます。
連結はスナップボタンが4箇所前後左右についておりますのでパチパチとできます。
これがまずは半身ができた状態です。フットポッドはやや厚めのプリマロフトゴールドを使用しておりますので若干ですが暖かめになっております。若干ですが・・・
パンツの方が外側にきてフットポッドを包み込むような感じになっております。
次にジャケットと連結させていきます。実際には先に下半身を着てからになりますがわかりやすいように床に置いて撮影しました。
ジャケット側の内側にはご覧のように4箇所ほど高さが調整できるようになっております。ちなみに私は下から二番目を使用しております。
パンツ側にループがあるのでそれを出して左右に装着します。
これ気分的には後ろ側にちょっと欲しい感じですが、あまり意味がないのか就寝時にボタンが当たって痛くなるからかついてはおりません。
でも表側でもズレる事はないように思います。
シュラフとして完成です✨キワモノ感満載ですね😅こんな格好で野宿してる人を見かけたらビックリしてしまいます🤣
ちなみに手はジャケットのポケットに入れるとフリースがあるのでちょっと暖かくなるかとは思います。
実際にシュラフに入ってみて足元側の写真です。少しはイメージして頂けるでしょうか。
胡座は全くできません💦どうしてもと言うならジッパーを開ければ可能かも・・・
ジャケット側を開けるとこんな感じにはなります。正直これだけで熟睡するには野宿慣れしてる人でないとキツいかもですね・・・
実際に使用して感想
このMountain Raid Jacketを行動着として先日厳冬期の八ヶ岳に行った際に使用していきました。
この日はこの時期にしてはやや寒くて11時ぐらいの渋ノ湯登山口で気温がおおよそ-7℃ぐらい、13時過ぎに黒百合ヒュッテに到着した時には−12℃ぐらいな感じでした。
着用したのはベースレイヤーにおたふく手袋の夏用インナーに、このマウンテンレイドジャケット、アウターにバーグハウスのゴアテックスジャケットという装備で行きました。
行動中は上りで早めの速度でしたので下半身はマウンテンレイドパンツを着用しており少し暑い程度でそこまでではなかったのですが、上半身はこの気温で樹林帯の中を登っていくのでは登り出して10分ほどで汗だくになってきてすぐにレインウェアのジッパーを開けて、マウンテンレイドジャケットはダブルジッパーを中程にして換気を行ったのですが、それでも私の運動強度のスピードではまだまだ暑く、結局ザックのチェストストラップを外して、マウンテンレイドとレインウェアのジッパーはフルオープンにして行動しておりました。一応この時の気温は-8〜-9℃ぐらいではあったのですが・・・
個人的には厳冬期の樹林帯だとインナーとレインウェアだけで十分な感じがしました😅
そしてテント場に着いてキャンプの利用と昼食をお願いして窓越しのテラス席でザックを下ろしてその時ようやく着ていたマウンテンレイドジャケットを脱いだのですが、レインウェア共々背中の部分がびちゃびちゃに汗で濡れていてビックリしました😵
本当に相当濡れていて一瞬これもう乾かないのでは💦と思うほどだったのですが、予備のモンベルのEXアルパインジャケットをザックの中から出すのも面倒でしたのでとりあえずマウンテンレイドジャケットを再度着直して昼食を食べることにしました。
ちなみにマウンテンレイドパンツの方はちょっとだけ汗が滲みていましたが、こちらはおおよそ15分ほどで乾いてくれました。さすがプリマロフトゴールドを使用した化繊ダウンパンツです✨
そして次にまだジャケットは濡れていましたが、テントを設営してようやく落ち着けたのでテントの中に入って寒かったですが中でボーッとしておりました。着替えるのも面倒だったので行動中と全く同じでそのままの格好だったのです。
そしてテント場に到着(13:30)してから1時間以上経った15時ぐらいにマウンテンレイドジャケットの様子を確認するために脱いで見てみてびっくりしました。もうその時点でほとんど乾いておりました。
この時の気温はおおよそ-15℃近くです。一度も経験のない人だとそんな乾燥したりしないでしょって疑うかもしれませんが、さすがはプリマロフトゴールドの化繊ダウンを使用したジャケットですね。自身の体温できちんと乾いてくれました。
さすがにテント内でじっとしているとレインウェアとマウンテンレイドジャケットと夏用インナーだけでは寒いのでEXアルパインジャケットを出してきて着用してぼ〜っとしておりました。
いやぁでもほんとこの化繊ダウンの速乾性能はあまり実感として体感しておりませんでしたが、この時初めてこのプリマロフトゴールドの機能性を実感できてよかったです。普通こんな厳冬期の極寒の中でダウンが濡れるなんて遭遇したくないでしょうが、今回私の使用した状況では保温性能が下がることもなくきちんと乾いてくれるのだなと体感できたのが本当に嬉しい収穫でした✨
実際に使用して良かった点
1、行動中に積極的に使用できる マウンテンレイドパンツの時もそうでしたが、このマウンテンレイドジャケットも上記の写真の様な厳冬期の登山や暴風雨の中で発熱量が上がらない様な状況だと行動中にでも着用したくなる様なインシュレーションが欲しくなるでしょう。
ですが行動中に着用するには濡れる可能性が一気に上がってきますので羽毛を使用した天然ダウンはまず着用しない方が良いでしょうが、このマウンテンレイドジャケットだとそこまで神経質にならずに使用できるのは大きいですね。
やはりイギリスのOMMレースなどの寒く天候が悪い時期のレース中の使用を想定して作られているので最高だなと感じます。
それがやはり冬の時期や夏のアルプスの稜線などでの荒天時でも安心して使用可能なのだと感じさせてくれます。
やはり寒くなってきても普通のダウンだと濡れを警戒して使用できませんがこのマウンテンレイドジャケットだとそんな心配は無用です。
2、思っていたより暖かい 行動中は締め切って使用すると森林限界以下ではちょっとオーバーヒートになるでしょうが、それは反面停滞時や休憩中は一気に発熱量が減って寒くなってきますが、このパンツを−15度ぐらいのテントの中でじ〜っとしていてもパンツ越しにはそこまで寒くは感じませんでした。
やはりつま先が非常に冷たい方が大きかったので保温力が高いダウンシューズを履いていれば問題なく使用できると思いました。
あとそれでも寒いと少し感じる時がありましたのでその場合には持ってきていたシュラフを脚に掛けるか、シュラフの中に入ってしまいましたら大丈夫でしょう。
3、簡易シュラフとして使用可能 マウンテンレイドジャケットの他にマウンテンレイドパンツを持っているのでしたら追加でマウンテンレイドフットポッドの購入は必要ですが、この様にシュラフとして使用可能なのは大きいと思います。
個人的にはシュラフとして使用するにはかなりハードルが高いかと思いますが、普通のシュラフを持っていき追加でこれを使用することで快適使用温度をブーストしてあげるのが最良な方法なのではと思いました。
でもやっぱりシュラフとして組み立てる、ジャケットとダウンパンツを連結し戻すというのを繰り返すのは結構手間なのですが・・・
実際に使用していまいちな点
1、羽毛ダウンの様な暖かさはない このマウンテンレイドジャケットは基本的に行動中に着用することを想定したアクティブインシュレーションの部類になるのでやはり羽毛を使用したダウンジャケットみたいな圧倒的な暖かさはありません。
しかし行動中、樹林帯の登りだと私には-10℃でも暑くなりすぎるのでやはりこれは森林限界以上の強風吹き荒ぶ中でその真価を発揮すると感じました。
でもその時に着用するなら良いのですが、温暖な時だと軽量にできてるとはいえ355gも重量がありますし、大きさ的には3Lのスタッフサックにジャストサイズで収納可能な大きさなので個人的には使用しない時に持ち運ぶのに結構邪魔になってしまうため本当に寒い厳冬期登山用のダウンジャケットかなぁ〜って思ってしまいます。
スキーで滑走する時なんかに使用するには良さそうとも思いますね✨
2、入手しにくく高い OMMの製品自体流通量が多くなくさらにこのマウンテンレイドジャケットはやや手に入りにくくは感じます。またこの製品は31,900円(税込)とやや高く感じてはしまいます。
まぁでも同じ厳冬期用の行動着ダウンジャケットの代名詞であるパタゴニアのDASパーカに比べれば保温力は劣りますが、だいぶん入手しやすい金額ではあるでしょう。
個人的にはこのMountain Raid Jacketでも十分保温力があるのでそれ以上は必要はないかなと感じてしまいますが・・・
まとめ
化学繊維であるプリマロフトゴールドを使用した冬季のアクティブインシュレーションの製品はそんなに多くはないとは思いますが、このOMMのマウンテンレイドジャケットですと真冬には街着として使用できますし、厳冬期登山の行動中にも十分使用可能な高スペックな製品だと思います。
使用しない時は少し大きいものですが、ほんのちょっと高いぐらいな製品なのに濡れに非常に強くて、濡れた場合でも乾いてくれ、温度調整もしやすく、パンツとフットポットを追加すればシュラフにもできるというキワモノっぷりです。
こんな異色な製品は非常に珍しく変わったモノが好きな方には是非に使用してみて欲しいなと思わせるジャケットだと思います。興味を持った方はぜひ1着入手してみてはいかがでしょうか✨✨✨
厳冬期の雪山登山にも使用できる化繊ダウンパンツ OMMのMountain Raid Pantsの徹底レビュー
登山やキャンプなどに行く際にみなさんはダウンパンツは持っていかれますでしょうか?7月や8月の平地では熱帯夜で暑苦しくてそんなダウン製品なんて持って行こうとは思わないでしょう。
しかし3,000m級のテント場などですと朝晩は地上より20℃近く気温も変わってきますのでダウンジャケットは必要ですし、じっとしていると非常に寒くなってきますのでそういった状況だとダウンパンツがあると非常にありがたみが湧いてくると思います。
本来行動中にはダウンパンツはほとんど必要ありませんが、今回紹介しますOMMのMountain Raid Pantsは化繊のダウンを使用している非常に珍しい製品で行動中にも積極的に使用可能となっております。それではこれから詳しくみていきたいと思います。
製品の特徴
1、プリマロフトゴールドの化繊ダウンを採用しており行動中に着用しても荒天時や汗濡れなどに非常に強い
2、オーバーヒートしにくいようにダウンは多くは封入していない
3、Mountain Raid JacketやMountain Raid FootPodと組み合わせてシュラフの様な使用が可能になる
公式サイトの情報
OMM Mountain Raid Pants
とにかく脱着が楽で暖かい 行動派のインサレーションパンツ
イギリスの嵐の時期にあえて行われるマウンテンマラソンのために 開発されたMountain Raid Pantsは断熱性能が高く.濡れてもなお暖かいPrimaLoftの最上位、Goldシリーズを使ったインサレーションパンツでありながら寝袋としても活用できるユニークなアイテムです。
1 インサレーションパンツとして
化繊綿を使ったパンツとしては最軽量の部類に入る275g(Mサイズ)というスペックでありながら 雪上や雨でもロフトがなくなってしまう心配をせずとも使えるプロテクション性能を持っていること、さらに裾を両側からガバッと開けられるデザインのおかげで汚れたシューズを履いたまま頭から被って着用できることで、冬山の稜線での休憩やスキー場でのリフトの凍える時間など さっと取り出し、さっと着ることができるのがとても楽でとても使い勝手が良いパンツです。
さらに60gのプリマロフトの薄さは極寒期ではオーバーヒートするほど暑すぎる状態になりにくくテン場から起き出してゆっくり体温を上げていく時間に重宝すること間違いなしです。
2 寝袋として
オプション製品であるMountain Raid Foot podsとインサレーションジャケットと組み合わせることで象足の寝袋として活用ができます。体感的におおよそ5度くらいまでを想定して荷物を軽く、効率的な軽量化をはかることができます。OMMレースはもちろん、ファストパッキングなど課題設定のある山行には強い味方になってくれるでしょう。また極寒期は手持ちの寝袋のブースターがわりとしても活躍してくれます。
冬もアクティブに動き回る人にとって このインサレーションパンツとしてこの着用のしやすさはとても気に入るはず。 冬山での休憩時に一枚あるととっても重宝しますよ。 ▼ 画像をクリックすると拡大します。
素材 生地: POINT ZERO fabric 中綿: ボディ Primaloft Gold 60g
※サイズ選びの参考として 日本の男性の平均身長(172cm/62kg 中肉中背の場合…) Sサイズ … ジャストフィット ※サイズ感はあくまで目安となります。
昨年からずっとテストをしてきましたが、とにかく冬のジッとしなければならない局面で靴を脱がずにすぐに着用できるところがめちゃめちゃ気に入っています。 特にスキー場のリフトに乗っているとき… これに慣れるとない時にちょっと困るほどに必要不可欠なアイテムになってしまいました。お勧めです。 writing / Chiyo
OMM MOUNTAIN RAID PANT / OMM マウンテンレイド パンツ - MoonlightGear - ムーンライトギア
製品の実測情報
まずは私の持っておりますXSサイズの重量を見てみましょう。実測値は235gと軽量に仕上がっております。
ただ軽いのですが、天然の羽毛と比べやはり重量の割にあまり小さくはならないなという印象です。
着用した時のサイズ感について
これは実店舗にて購入できる方だと着用したサイズがどれぐらいか確認できるでしょうが、私の場合はwiggleにて購入しましたので同じくMountainRaid Jacketも先に購入しておりXSサイズでちょうど良かったのでこのマウンテンレイドパンツも何も考えずXSサイズを購入したのですが、かなりジャストサイズでもうひとつ上のSサイズでも良かったかな?と思うぐらいでした。
具体的な着用感としましてはまず行動時に脚をあげたりして突っかかることは一切ないのです。また足の裾までもちょうど良いぐらいです。しかし、ウエスト周りがちょっとキツくてお腹いっぱいご飯を食べたりすとキツくなってしまいボタンを外さないといけなくはなってしまいます。
ちなみに体型としましては、165cmの50kgでウエスト周りは70cmほどの痩せ型にはなります。それを参考にして購入する目安の一つとして頂ければ幸いです。このXSサイズはさすがに52kg以上の人には難しいでしょう。やや低めの女性向けぐらいにはなるとは感じます。
製品の構造
次にこのマウンテンレイドパンツの構造を紹介していきます。
まずパンツを履く時のジッパーは少し短めで、ウエスト部分はスナップボタンになっております。これわりとしっかりとハマり装着時は簡単なのですが、外す時は結構硬くてジッパーを下ろしてからでないとやりにくい感じです。
小さめなサイズ感もありテント泊の時などのゆったりしたい時にはスナップボタンを外していた方が良いかなぁ〜と思います。
次にこのマウンテンレイドパンツにはこの様に紐がついておりマウンテンレイドジャケットと連結可能なようになっております。詳しくは後述します。
次にこのパンツにはジッパーが内側についております。
普通はついていないかもしくは短めなものがほとんどですがこれは非常に長くなっております。これだけでも変わっておりますよね。
ご覧の様に大きくガバッと開けきることが出来ます。
これ便利な使い方がありまして、ムーンライトさんの情報にもありましたが両側のジッパーを全開にすると頭からかぶって着用すると珍しい着方が出来ます。
そしてこの写真の様につなげて閉めます。
この様に閉じる事ができます。
表側も閉じると筒状にする事ができて追加の装備(FootPod)を使うと簡易的なシュラフを作る事ができます。
シュラフとしての使い方
次にこのマウンテンレイドパンツを使用してシュラフとしての使い方を紹介したいと思います。実際使用してみた感想はまた別の記事で記述したいと思います。
まずはパンツの他にマウンテンレイドのジャケット(31,900円)とフットポッド(7,700円)を用意します。
まずはパンツを筒状にジッパーを付け替えてフットポッドに装着していきます。
連結はスナップボタンが4箇所前後左右についておりますのでパチパチとできます。
これがまずは半身ができた状態です。フットポッドはやや厚めのプリマロフトゴールドを使用しておりますので若干ですが暖かめになっております。若干ですが・・・
パンツの方が外側にきてフットポッドを包み込むような感じになっております。
次にジャケットと連結させていきます。実際には先に下半身を着てからになりますがわかりやすいように床に置いて撮影しました。
ジャケット側の内側にはご覧のように4箇所ほど高さが調整できるようになっております。ちなみに私は下から二番目を使用しております。
パンツ側にループがあるのでそれを出して左右に装着します。
これ気分的には後ろ側にちょっと欲しい感じですが、あまり意味がないのか就寝時にボタンが当たって痛くなるからかついてはおりません。
でも表側でもズレる事はないように思います。
シュラフとして完成です✨キワモノ感満載ですね😅こんな格好で野宿してる人を見かけたらビックリしてしまいます🤣
ちなみに手はジャケットのポケットに入れるとフリースがあるのでちょっと暖かくなるかとは思います。
実際にシュラフに入ってみて足元側の写真です。少しはイメージして頂けるでしょうか。
胡座は全くできません💦どうしてもと言うならジッパーを開ければ可能かも・・・
ジャケット側を開けるとこんな感じにはなります。正直これだけで熟睡するには野宿慣れしてる人でないとキツいかもですね・・・
実際に使用して感想
このMountain Raid Pantsを行動着として先日厳冬期の八ヶ岳に行った際に使用していきました。
この日はこの時期にしてはやや寒くて11時ぐらいの渋ノ湯登山口で気温がおおよそ-7℃ぐらい、13時過ぎに黒百合ヒュッテに到着した時には−12℃ぐらいな感じでした。
着用したのはベースレイヤーにユニクロのエアリズムタイツに、このマウンテンレイドパンツ、アウターにモンベルのストームクルーザーという装備で行きました。
行動中は上りで早めの上りの速度でしたので上半身は暑すぎてオーバーヒートしてしまい正直ベースレイヤーとレインウェアの2枚だけで十分でしたが、下半身は少し暑いですが上半身ほどはオーバーヒートにならず、少し暑い程度で済みました。
テント場に着くとパンツの方はちょっとだけ汗が滲みていましたが、15分ほどで乾いてくれました。さすがプリマロフトゴールドを使用した化繊ダウンパンツですね✨
普通羽毛のダウンパンツだとこんな-10度以下の環境で乾くことはないでしょうから素晴らしい速乾性能です✨
次にテント場についての感想ですが、テントを設営して疲れてまたちょっと寒かったので中でボーッとしていたのですが、着替えるのも面倒だったので行動中と全く同じでそのままの格好だったのですが、中で休んでいても少し寒いかなぁ〜ってぐらいでそこまで寒くは感じませんでした。
どちらかというとつま先が寒くなってきて辛かったのでネイチャーハイクのダウンシューズを出してきて寒さを凌いでおりました。
昨年も同じように黒百合ヒュッテに来たときは、昔スキーをしてた時のウェアがまだ残してありましてそれをパンツの方だけ着用して来たのですが、結構オーバースペックでまたテント内で着替えた時に邪魔になったので今年はもう少しコンパクトにしようとしてこのマウンテンレイドパンツを持ってきました。
さすがに行動中は良くてもテント内でゆっくりするときは寒いかな?とも思っておりましたが必要十分な性能だなとは感じました。
ただ寒さには比較的強い方なので寒さが苦手な方は例えばマウンテンレイドパンツの下にモンベルのジオラインEXPみたいな厚手のタイツを着用した方が良いかもしれません。
実際に使用して良かった点
1、行動中に積極的に使用できる このマウンテンレイドパンツのスペックは基本的にイギリスのOMMレースの寒く天候が悪い時期のレース中の使用を想定しておりますので、移動中は羽毛ダウンだと暑くなりすぎるのでこのプリマロフトゴールドの化繊ダウンでそこまで自分の熱がこもりすぎない様にしております。
それがやはり冬の時期や夏のアルプスの稜線などでの荒天時でも安心して使用可能なのだと感じさせてくれます。
やはり寒くなってきても普通のダウンだと濡れを警戒して使用できませんがこのマウンテンレイドパンツだとそんな心配は無用です。
2、思っていたより暖かい 行動中はオーバーヒートしにくいぐらいで良いですが、それは反面停滞時や休憩中は一気に発熱量が減って寒くなってきますが、このパンツを−15度ぐらいのテントの中でじ〜っとしていてもパンツ越しにはそこまで寒くは感じませんでした。
やはりつま先が非常に冷たい方が大きかったので保温力が高いダウンシューズを履いていれば問題なく使用できると思いました。
あとそれでも寒いと少し感じる時がありましたのでその場合には持ってきていたシュラフを脚に掛けるか、シュラフの中に入ってしまいましたら大丈夫でしょう。
3、簡易シュラフとして使用可能 追加でマウンテンレイドフットポッドの購入は必要ですが、この様にシュラフとして使用可能なのは大きいと思います。
個人的にはシュラフとして使用するにはかなりハードルが高いかと思いますが、普通のシュラフを持っていき追加でこれを使用することで快適使用温度をブーストしてあげるのが最良な方法なのではと思いました。
でもやっぱりシュラフとして組み立てる、ダウンパンツに戻すというのを繰り返すのは結構手間なのですが・・・
実際に使用していまいちな点
1、羽毛ダウンの様な暖かさはない やはりこのマウンテンレイドパンツを単体で使用するには羽毛のダウンパンツに比べて暖かくはないのは少し不満に感じる方はおられるでしょう。
なので山小屋での小屋泊時などにじっとしていると寒く感じるでしょうからそういった方にはダウンパンツを持っていくか、モンベルのEXPタイツなどを持っていくと幸せになるとは思います。
2、ジッパーが邪魔に感じる このジッパーはフルオープンにすると頭から被って着用したり、シュラフとしての使用方法が可能だったりと普通のダウンパンツにはない多種多様な使い方ができるのですが、その反面このジッパーの分の重さが増えてしまいますし、スライダーの部分がカシャカシャ音がして少し気になってしまいます。
3、入手しにくく高い OMMの製品自体流通量が多くなくさらにこのマウンテンレイドパンツは手に入りにくくは感じます。またこの製品は28,050円(税込)と結構高く感じてはしまいます。
もう少し金額を出せばモンベルのダウンハガー800#3のシュラフが購入できるぐらいと思えばご理解できるかと思います。
やはり単純に28,000円ほどはちょっと高いです・・・😂
まとめ
化繊のプリマロフトゴールドを使用した非常に珍しいダウンパンツで組み替えることでシュラフとしても使用可能な他に代わりのない製品になってくると思います。
正直このマウンテンレイドパンツを夏場の登山などに持っていくなどは私にはない選択肢になりますが、晩秋の時期から、初冬〜厳冬期、5月ぐらいまでの残雪期に至るまでの期間で使用できると考えると面白い製品だと思います。
さすがに気温が0度以上の環境で行動中に使用すると暑くなりすぎると思いますが、汗で濡れても厳冬期の寒い中でも乾いてくれるのが非常に魅力的な製品になってくるでしょう。
非常に特殊な製品で使う方を限定しかねないものではありますが、興味のある方は購入して使用してみてはいかがでしょうか✨✨✨
冬用シュラフの収納におすすめ イスカのコンプレッションバッグMの使用レビュー
皆さんスリーピングバッグの持ち運ぶ際にはどのようにして運搬しますでしょうか。基本的にシュラフはふわっふわになることで自分から出る暖かい空気をため込むことによって寒い野外でも暖かくして就寝することが可能になります。
しかし、それだけボリュームが増えるということはそのままの状態で持ち運ぶことはいくら大きな車であっても困難になるでしょうし、ましてやテント泊登山や自転車ツーリングなどなら尚更運搬可能な大きさは限度があるのでいかに小さくできるかが重要になってくると思います。
今回紹介しますはそんなシュラフの持ち運びに必須の製品である圧縮袋の代表的な製品であるイスカのウルトラライトコンプレッションバッグMサイズをレビューしていきたいと思います。
公式サイトの情報
まずは公式サイトの情報を見てみましょう。 底とフタには丈夫な素材を、胴にはシリコナイズド・コーデュラを施した軽量コンパクトなナイロンを使用。有効な装備圧縮アイテムです。
平均重量:140g
サイズ :φ18×48cm
カラー :ロイヤルブルー
製品 - ISUKA - イスカ 寝袋・シュラフの専門メーカー -
製品の実測情報
まずは私も持っている製品の実測をみていきたいと思います。重量は134gとなっております。
製品名にウルトラライトと入っておりますが、普段いかに荷物を軽く小さく快適に過ごす製品があるか色々考え検証しているタイプの人間からするとこの製品を購入して初めて持った時に軽い✨って感じたことは一度もありません。
最低気温が0℃想定の場合でもシュラフは325gほどのナンガのミニマリズム180しか使用しませんので春から秋口のテント泊だとモンベルのULスタッフサック2Lに適当に入れてオルトリーブのウルトラライト防水スタッフサックにグイって押し込んで圧縮するだけなのでこの手のコンプレッションバッグはあまり使用頻度が多くないのです。
まぁ一応メーカーがウルトラライトと言っているので軽いのでしょう✨
製品の構造について
次にこのコンプレッションバッグの構造を簡単に紹介したいと思います。
このバッグはコーデュラナイロンを使用した比較的丈夫なリップストップ生地(ブルー)に、さらに頑丈なコーデュラファブリックのキャップが上下にあり、下側は縫い付けられているような構造になっております。
残念ながらスタッフサックにはシリコンコーディングされておりますが、防水性は皆無ですのでザックに収納する場合は雨天が予測される場合にはナイロンなどに入れてあげてさらにザックカバーなどを使用して防水対策する方が賢明だと思います。
下側は中に入れたシュラフを引っ張りやすいようにループ状になっております。
あと感動したのが、私が今まで購入したコンプレッションバッグの中でこのイスカの製品は圧縮する際にこのとても丈夫なベルトが四方からぐるりと周回しており、強靭な力を加えても全く壊れる気配がないのが素晴らしいと感じました。
テント泊を始めた最初の頃にグラナイトギアのコンプレッションバッグを購入したのですが、これはベルトの付け根の部分がキャップに縫い付けられていただけなので、10回ほど使用してくるとなんとそこから引き裂けていき、最終的には千切れてしまい破損してしまいました。
ほんとショックでした。確か4,000円近くしたはずなのにこんな簡単に壊れたら山行中だとパッキングできなくなるやんと憤ったものです。
しかし、このイスカの製品だと壊れる可能性は極めて低そうだなと感じました。まぁその代わり140gとちょっと重いのですが・・・
コンプレッションベルトはこのように先端がループになっており、カラビナなども掛けられそうになっております。
またバックルから外すことも可能ですのでどこか一箇所外してあげるとキャップはかなり被せやすくはなります。
あとコンプレッションベルトとは別に上下に一箇所づつDリングがついておりますのでこれにカラビナやロープなどでザックの外付けや、自転車、オートバイなどに引っ掛けてつけることが可能になっているのかなと思います。
まぁ私はあまりそんなバッグの外にデカいものをつけておきたくはないのですが、やはりそれがあるだけで助かるって人はおられるでしょうね。
収納の仕方
では次にこのコンプレッションバッグに入れられるであろう最大サイズのシュラフの入れ方を紹介いたします。
このシュラフの詳細はこちらをご覧ください。
しかし入れる前から巨大すぎますね😅さすが-40℃近く対応のシュラフです💦
普通の人はこんなの入れようとはチャレンジする気も起きないでしょうね。
①シュラフを足元側から入れていく コンプレッションバッグの使い方は至って簡単です。ただひたすら足元側から力技で入れていくだけです。
ただこれさすがに巨大すぎて普通の方法では入ってくれません💦
スタッフサックに入れる際に360度ぐるりと四方八方から底になるべく押し込んでいくようにしていきます。
本当にその時になるべく底に少しでも多く入れられるかが最後の時の苦労に変わってきます。
②最後に立って手首の付け根で押し込む ここまでなんとかいきましたが最後のもう一押しができておりません。
ここで立ち上がって手首の付け根で体重を使用してもう一押し入れていきます。ここで重要になってくるのが最初のスタッフサックの底にいかに入れられているかなのです。
もうこの状態になってしまうと上からいくら体重をかけて押し込んでもそこまでは入ってくれませんので可能な限り最初に手を抜かずにしっかり入れておきましょう。
※この写真のは適当にやってしまい底に詰め込み出来なかったのできちんと収納出来なかった状態です💦
③ドローコードを締めてキャップをかける そして次になるべく体重をかけたままコードを引っ張ってコードロックが解けないうちに括ってしまいましょう。
④ベルトを締めていく 次にコンプレッションベルトを締め上げていきます。
この時にただ力任せにベルトを引っ張るのではなく手首で体重をかけて、少しベルトが緩むのでその時にコンプレッションしていくと締め付けやすくはなります。
この時縦横交互にやっていくと多少は均等に圧縮はできるかとは思います。
⑤コンプレッション完了 これで圧縮が完了になります。これで圧縮前よりは6割ほど小さくはなったかと思います。
全長は33cmとなんとか60〜70クラスのザックのそこの部分に収納可能な大きさにはなるかとは思います。
少し形が歪ですよね😅でも仕方ありません。対応範囲を遥かに超えたシュラフでしょうからこうなってしまいますね。触った感じでではカッチかちになってしまっております。
ちなみに先日紹介しましたマウンテンハードウェアのファントムアルパインを収納したらちょうど良い大きさぐらいな感じでいけると思います。
収納可能なシュラフのサイズ
次にこのシュラフに入れられる大きさについてみていきましょう。
ちなみにこれはあくまで個人的に感じたサイズ感であって人によっては多少違うかとは思います。あと化繊だろうがダウンだろうがほぼシュラフの重さでサイズの違いはおおよそ把握可能かと思いますので購入する時はそれを参考にしていただければ良いかと思います。
600g以下・すかすかなサイズ感で使用バッグが大きく違うでしょう。コンプレッションしてもほとんど意味のないほど余るかと思います。ダウンパンツなどテント場でしか使用しないモノも入れてしまいましょう。
800g以下・少しスタッフサックにゆとりがあり、毎回コンプレッションベルトは限界まで使用するでしょう。若干性能を持て余し気味になるかと。
1,000g以下・ジャストサイズでこのコンプレッションバッグの性能を最大限に活用可能な大きさになると思います。コンプレッションベルトも頑張れば限界まで締め上げるかと思います。
1,200g以下・スタッフサックにしまうのに結構苦労する大きさになってくると思います。圧縮サイズも大きくなってくるのでもう一つ上の大きさのLサイズが良いかなと感じるかもしれません。
1,400g以下・完全に使用するコンプレッションバッグの大きさが小さすぎます。賢明に頑張ればなんとかいけるかもしれませんがバッグの破損もあり得る大きさになってくるとは思います。
ちなみに上記のMHWのシュラフは977gと1,000gクラスの大きさでちょうどやりやすくて適したサイズだとは思います。
以前持っておりましたナンガのオーロラ600DXは結構大きくてまた生地も40デニールとガサガサしていたのでやりにくくて収納するのにはかなり苦労する大きさでした。
またイージスマックスのウルトラ(1,490g)はめちゃくちゃ必死に頑張ればなんとか可能な大きさです💦
まとめ
イスカのコンプレッションバッグのレビューは私がしなくてもいくらでも出てくるでしょうが、いざ使用してみようと思うと自分のシュラフは入れれることが可能かどうか不安に思う方もおられるでしょう。
しかし、実際に使用してみて厳冬期用の馬鹿でかいシュラフでなければ大体1,000g前後の製品が多いでしょうからこのイスカのコンプレッションバッグMサイズを購入していれば十分対応可能ではとは思います。
軽くはありませんが、丈夫でコンプレッションしやすい安定したバッグだと思いますので最初の購入に考えてみてはいかがでしょうか✨
冬キャンプの使用にもおすすめなシュラフ マウンテンハードウェア ファントムアルパイン-9℃の徹底レビュー
冬用のシュラフを選択する時はどのメーカーの製品を検討しますでしょうか?日本国内で快適使用温度がマイナス対応の製品を購入しようとしますと御三家である『モンベル』・『ナンガ』・『イスカ』がまず真っ先に候補として上がり実際に購入する方が多いとは思います。
以前にも紹介しましたシュラフ、ナンガ オーロラ600DXも手に入れやすい価格でおすすめの製品です。
そして今回は冬季用のシュラフでマイナーな部類であろうマウンテンハードウェアのファントムアルパイン-9℃をレビューして行きたいと思います。
公式サイトの情報
まずはこの製品の公式の情報と思ったのですが、日本サイトでは今現在アルパインモデルのページはなく赤色のファントムしかありませんでした。
性能的にはほぼ同じぐらいなので一応こちらも参考にしてみてください。
willgeの情報
次に実際に私が購入したのはいつも海外通販で購入する際にお世話になっておりますイギリスの通販サイトwillgeの情報を載せておきます。
Mountain Hardwear - Phantom Alpine 15F/-9C Reg シュラフ
◌ 最も寒い高山用のバッグである Phantom Alpine 15F/-9C Reg シュラフは、快適で邪魔されない睡眠のための究極の保護を提供します。
あまり詳しく情報が載っておりませんでした。
私が購入したのは2021年2月14日でその時の金額が39,000円と少し安くなっておりました。本当はこのダブルジップのアルパインモデルより、赤色の方がカッコ良さそうで、当時の金額では35,800円ともう少しだけ安かったのですが、購入できるタイミングでは完売で入手できませんでしたのでこの黄色のシュラフを購入してみることにしました。
製品の実測情報
購入して最初に届いた時はこんなデカい状態で少しびっくりしてしまいました😅
袋から出してみると保管用のストリージバッグに入っておりシュラフの羽毛に負荷がかからないように梱包されており非常に良かったです。
使用しない時もこれに入れて保管ができるのでとても良いですよね。
もちろんこれの中にコンプレッションバッグも付いてきておりました。でもバッグのストラップが3本なのできれいに圧縮できないので基本持ち出す時にはイスカのコンプレッションバッグMサイズを使用しております。
まずはシュラフの重量ですが、入れやすそうなサーマレストのスタッフサックに入れて重量を計測してみました。
その結果重さはスタッフサック(33g)の重量を引くと977gでした。
ダウン重量が572gほど封入してあると特別軽量なこともなく他の製品と比べても同じぐらいでしょう。
シュラフの構造 このマウンテンハードウェアのファントムアルパイン-9℃は撥水加工を施したドライダウン850FPを572gほどをボックス構造によって分けられた中に入っております。
上の画像の右端に小さいタグがありますが、このシュラフの生地はパーテックスクァンタムを使用しており、10デニールの極細糸を高密度に織り上げていて、非常に軽く、引裂強度と縫い目強度も優れている繊維になるみたいです。さらにダウン抜けがしにくくなるみたいです。
実際何度か使用してみてとても抜けにくいなと感じております。私の持っております極薄繊維を使用したシュラフはナンガのミニマリズム180(7デニール)とイージスマックスのウルトラ(10デニール)があります。
ミニマリズムは『やや抜けるなぁ〜』、イージスマックスは『いつも抜けるなぁ〜』って感じてましたのでこのファントムアルパインのダウンの抜けにくさは確かに素晴らしいなと感じます✨
シュラフの想定温度域
次にこのシュラフの想定使用な温度帯をみてみましょう。
メーカーのページを見ても特に何も記載がありませんでしたが、シュラフにはきちんと印字がありましたのでそれを紹介します。
快適使用温度 -3℃
使用可能温度 -9℃
限界使用温度 -29℃
となっております。これ一番メジャーなシュラフでありますモンベルのダウンハガー800の#1もシュラフの重量が900gで、おおよそダウン充填量570g、快適使用温度-3℃、使用可能温度-10℃、リスク温度域-30℃とほとんど同じぐらいとなっております。
やはり冬季用のシュラフはダウンの充填量であらかた快適使用温度域が決まってくるのはどのメーカーも同じぐらいだなと感じました。
シュラフの特徴
次にこのシュラフの特徴を見て行きたいと思います。
まずは非常にわかりやすいのがこのとても大きく開く構造になるでしょう。
ダブルジッパー仕様で6割ぐらいの位置まで下がるので中に入るのは今まで経験したことのない入りやすさになります。
これおそらくエアーマットを使用している方だと非常に入りやすくなってとても恩恵が大きそうだなと最初に感じました。
次に冬季用のシュラフで重要になるのが中で暖まった空気が如何に外に逃げ出さずに、また冷たい空気が入って来ないようにするのが大切ですが、その工夫がドラフトチューブとショルダーウォーマーがあると思います。
もちろんこのマウンテンハードウェアのファントムアルパインにも備わっております。少し見えにくいですが、ジッパーの部分にも多めにダウンが入っており隙間ができにくいようにはなっております。
また首元の部分にもショルダーウォーマーが首の後ろ側に多めに入っております。ただ残念に感じたのが片方のみだったので少し顎の部分から空気が逃げやすくなってしまうのではと感じてしまいました。
次にこのシュラフは片側に3個づつ、計6個もジッパーが付いておりまして上記の写真のようにして中間部分を少し開けることでここから腕を出す事が可能となっております。
これって便利ですよね✨厳冬期のテント泊などですとテント内の温度は結構冷え込むのでシュラフから出たくないって場面は多いかと思います。
先日テント泊にてこのファントムアルパインを使用した時も早朝起きた時はテント内の気温はマイナス17℃まで冷え込んでおりました。
やはりシュラフの中はぬくぬく過ぎてこのまま出たくないってなりますので体が起きてくれるまでの時間をこのシュラフの中で過ごせれるのはめちゃくちゃ便利でした✨
ドローコードについて 次にこのシュラフの特徴的な構造のドローコードについて紹介します。
通常冬用のシュラフには首元の空気が抜けにくいようにするために多くのダウンを入れてマフラーみたいに機能(ショルダーウォーマー)するようにして、さらにそこを紐(ドローコード)で絞ってより密着させて暖気を逃さないようにして、もう一つ顔まわりもドローコードを追加で付けて冷たい空気が顔に触れないように工夫しているメーカーが多いと思います。
しかしこのマウンテンハードウェアのファントムシリーズはおでこの上にドローコードがきており、写真の親指の部分にコードロックが入っております。
なのでここを押してコードを絞ったり、緩めたりできるようになっております。
ちなみに最大限絞った状態が上の様になります。大きさ的に握り拳ひとつ分っていう感じになります。
シュラフの中に入ってだと口と鼻が出て目元が少し出るぐらいかなぁ〜という感じにはなります。
これだけだと冬用に使うには無理だろう〜って思うかもしれませんが安心してください✨寒いところに行くのだとマフラーやバラクラバをしていくかもしれませんが、それを装着してシュラフに入って就寝すれば全然大丈夫です✨
最低気温-20℃の気象条件でも爆睡してました😂むしろ今までの二重にドローコードを使用するのが面倒に思えてきます。底冷えの厳冬期の八ヶ岳でも大丈夫です👍過信は禁物ですが私はもう5度ぐらい冷え込んでも大丈夫に感じました。
脚元の冷えについて 次にもうひとつ重要な脚先の冷気の感じ方についてですが、このシュラフは若干ではありますが他の部分に比べればややダウンは入れられているのでは?と思います。
実際に使用した時で最低気温マイナス5度ぐらいの時には普通の靴下を履いてネイチャーハイクのダウンシューズを使用して就寝した時は脚先の冷えは感じませんでした。
また先日の八ヶ岳で使用した時はシュラフの二重使いとモンベルのメリノウール靴下にホッカイロとネイチャーハイクのダウンシューズで就寝したらマイナス20度でも全く冷えを感じることは一切なかったです。
なのでダウンシューズを使用して安眠したければ足先にカイロを貼れば熟睡できるなと感じました。
シュラフの収納
では次に持ち運びに非常に重要になってきます運搬時の大きさについてみてみていと思います。
今回使用しますコンプレッションバッグはイスカのコンプレッションバッグMサイズになります。冬季用の800FPぐらいのダウン封入量600g~800gクラスのシュラフだとこのMサイズがちょうど良いと思います。
まずはこのコンプレッションバッグに脚元から力技でグイグイ入れて行きます。総重量1,000gぐらいだと労せず入るでしょう。
それを綺麗にキャップを被せます。これがスムーズにできなくていつもイラってしてしまいます💦
それを均等にグイグイコンプレッションベルトを引っ張って圧縮して行きます。
私がこのイスカのコンプレッションバッグを愛用しているかですが、これは上下のキャップの部分がきちんとベルトが頂点部分まで通っており限界ギリギリまで力を加えてもコンプレッションバッグが破損することもなく、またベルトが4本もあるので均等に圧縮可能なのでが良い点です。
このシュラフに付属していたコンプレッションバッグは軽量でカッコ良かったのですが、ベルトが3本だったので何度やっても綺麗な形状に圧縮できませんでしたので結果イスカが一番だなと思いこれに落ち着きました。
圧縮後の長さはノルディスクのロフォーテンと同じぐらいの長さです。
これだと前回テント泊にて使用しましたザック、ハイパーライトマウンテンギアのウインドライダー2400の一番そこにジャストサイズで入る大きさになりました。
やはりシュラフはザックの中の一番底の部分に横で収納できるのが一番ですね✨
今はイスカのオーバル形状のコンプレッションバッグが欲しくて近いうちに買ってみたいなと思案中ではあります✨
実際に使用してみた感想
次にこのシュラフをテント泊に2度ほど使用してみました。
使用環境は以下の通りです。
日時 2022年1月20日
場所 長野県八ヶ岳の黒百合ヒュッテのテント場
最低気温 氷点下20度
使用テント ヒルバーグ エナン
使用マット セリアの両面アルミ保温シート
山と道 UL Pad15+ Lサイズ
就寝時の服装
1、夏用のインナー(おたふく手袋) 2、OMM MauntainRaid Jacket 3、ユニクロのスポーツタイツ 4、OMM MauntainRaid Pants 5、モンベルのメリノウールエクスペディションくつ下 6、ネイチャーハイクのダウンシューズ 7、貼るホッカイロを靴下に1枚づつ
日時 2021年12月28日
場所 兵庫県古法華自然公園のキャンプ場
最低気温 氷点下5度
使用マット セリアの両面アルミ保温シート
山と道ミニマリストパッド
フリーライト マイクログラビティー
就寝時の服装
1、モンベル 半袖クールメッシュ 2、OMM CORE Jacket 3、OMM CORE Jacket(DIYでタイツにして使用) 4、普通のユニクロのくつ下 5、ネイチャーハイクのダウンシューズ
以上の環境で就寝しました。結論はどちらも快眠でした。
もう少し具体的に説明していきます。まず古法華キャンプ場にてシュラフを使用した時ですが、この時は比較的薄着でマットも子供が山と道のUL Pad15+を使用したため私は夏用の組み合わせで就寝しました。
これで寝てるとだいたいマイナス3度を下回ったあたりから少し冷気をマットから感じてきてやはりちょっと断熱性能が不足していたなぁ〜とは思いましたが、でもシュラフの中はぬくぬくで寒いっていう感じは一切ありませんでした。
次に厳冬期の八ヶ岳で使用した時は徹夜でずっと運転してきて疲れもあったので少し寒さで目が覚めても嫌だなと思いシュラフの2枚使いで就寝しましたが、イージスマックスのウルトラみたいな暖かさはありませんでしたが、こちらもぬくぬくで11時間以上快眠してました。背中からの冷気は全く感じることもなく問題ありませんでした。
正直なところカイロを足先に使用していて首元にマフラーも巻いて就寝したので暖かい空気は抜けることもなかったでしょうから、このファントムアルパインのみでも最低気温マイナス20度の極寒の中でも十分就寝可能だったと思います。
ただ気になったのは両方ともやはりシュラフの中から自分の寝汗などが少し出ることでシュラフの表面が少し濡れてしまいましたのでやはりそこは致し方ないなと思いました。
次にこのシュラフを使用して良かったところといまいちに感じたところを紹介していきたいと思います。
ファントムアルパインの良かった点
①採用例の少ないダブルジッパー まずは一番の特徴でありますこの両側にありますジッパーによってシュラフの中に入りやすく、また中に入った状態でも腕のみを出してゴソゴソできるのは思った以上に恩恵がありとても良かったです。
実際に使用するまではまぁ少しは使えるかなぁ〜程度にしか思っておりませんでしたが、やはり厳冬期のテント内は凍ついている世界なので寝起きの活動モードになっていない身体には非常に堪えます。
家でも冬の寝起きは布団から全く出られないのと一緒だと思います😂
それがこの腕を出すだけでいわば布団に入った状態で朝ごはんの準備をできるのでこの状態をイメージしていただければありがたみが分かってもらえるかと思います✨
②ドローコードが締めやすい 普通のシュラフは首元や顔周りにドローコードがあると思いますが、ぶっちゃけ2回も締めてって邪魔くさいのですよね💦
でもこのファントムアルパインだと頭の上にあるので最後にジッパーを閉めてからでないと使えませんが、どこにドローコードがあるか一瞬でわかりますので恩恵が大きく感じます。
これでも冷気が逃げ出すようなこともありませんでしたのでその点の心配もないと思います。
③高性能なダウン 850フィルパワーもの高品質ダウンに撥水加工を施してありますのでナンガのUDDシリーズやシートゥーサミットのスパークシリーズと一緒の製品になります。
なのでそこまで神経質になる必要はありませんのでありがたいなと感じさせてくれます。
実際に使用してみてシュラフ表面が濡れても中のダウンは濡れているようなことがなくて安心して使用できておりました。しかし、結露などの濡れには強めですが、例えばツェルトでしかも床が割れているタイプなどですと室内に浸水してきますし、シェルタータイプとかもしかりですね。
やはりそういった室内に水が入ってくる状況ではいくら撥水加工してようがシュラフがびちゃびちゃに濡れてしまうと意味はなくなってしまいますし、化繊と比べて山行中にダウンを乾かすのはほぼ不可能でしょうから過信せずに使用すべきだと思います。
ファントムアルパインのいまいちな点
①ジッパーが気になる 両側についているので便利なのですが、やはり就寝時にはそれが少し仇となり私はちょっと気になります。
一応ジッパーが直接当たらないようにフラップがついていますが、気になってしまいます。
②収納時にジッパーが気になる 上手にコンプレッションバッグに入れられるとよいでしょうが、やはりダブルジップなので必ず毎回収納袋の外側にジッパーがきて少し邪魔に感じてしまいます。
もちろん圧縮してしまえば問題ないでしょうが、個人的にはやや気になります。
③定価は高額である 572gもの撥水加工の850FPのダウンを使用したシュラフですので販売価格は普通に購入するにはとても高額で、国内では72,600円とかなり高い金額です💦
正直セールで半額近くになっていたので興味があって購入しましたが、この温度帯のシュラフはモンベルのダウンハガー#1とかがやや高いですが、入手しやすく少し軽量なので冬季に使用するならそちらの方が無難かもしれません。
でもこの両側から手を出すことができるのは便利なのでこの機能を使用してみたいなと思った方にはとてもおすすめできますが✨
まとめ
マウンテンハードウェアのシュラフなんて日本国内だと流通している量は非常に少なく使用者のレビューを検索してみても化繊シュラフのラミナが何件か該当がありましたが、ダウンシュラフのレビューは見当たらなかったので今回私が書いた記事が少しでも参考になれば嬉しい限りです。
このファントムアルパイン-9℃は850フィルパワーの撥水ダウンを使用して、ダブルジッパー採用で変わった位置にドローコードがありますので非常に珍しいタイプの製品だと思います。
ちょうど1年前に購入したのですが、やはり厳冬期のシーズンで厳しい冷え込みの時期に使用してみないとその製品の使い心地が正確に把握できませんので今回ようやくレビューすることができました。
他にはないカッコいいデザインのシュラフなので人とは違うものを使ってみたいと思っている方はこのレビューを参考にしてみて入手してみてはいかがでしょうか✨
超軽量なダウンシューズにもなるOMM コア ミットの使用レビュー
テント泊の時には私はだいたいダウンシューズを使用して就寝するのですが、今回新たに入手しましたOMMのCORE MITTSがさらに使い勝手の良さそうな製品になりそうだったのでそのレビューをしてみたいと思います。
普段いつも使用しておりますネイチャーハイクのダウンシューズのレビューはこちらをご覧になってください✨
まずは公式の情報を見て見ましょう。普段お世話になっておりますムーンライトギア様に記載されてあります情報です。購入も大阪にあります店舗にて入手致しました✨
公式の情報
OMM Core Mitt
つけた瞬間から暖かい 蒸れすぎない快適グローブ
噂の新素材、PRIMALOFT® ACTIVEを全体に使ったCore Mitt がついに登場!
Core Mittは僅か30gと非常に軽量かつ保温力に優れたミトングローブ。 PRIMALOFT® NEXTはPRIMALOFT®の繊維を凹凸状に編み込んだ生地を使用して 繊維自体が保水せず汗を体に戻さない性質から内部をドライにできるミトンです。
糸自体に水分を含まず汗を外にどんどん押し出し、手汗や熱のこもる不快感、 そして寒さを全く感じずつけたまま動き続けることができるインナーグローブとして最適です。 驚くべき点としてはとてもドライかつインナーとしては十分な保温力という点。
特に冬の寒い環境下で手をドライに保つことはとても重要。
手汗の多い自分でもつけて歩いたりしていても想像を超えるドライな付け心地に驚きます。 単体使用では風を通すので指先の適温を保持する機能に長けています。 そのため単体で低温化のハイキングやトレイルラン。オーバーミトンとの併用で雪山等でもしっかりと使用することが出来ます。
ジャケットのインナーポケットに入れておけば体温ですぐに乾くのも魅力。 雪山のサブグローブとしても秀逸です。 裾口にはループをつけているので自作でゴムのコードを通せば落とさず安心。 冬のハイキングから雪山、はたまた晩秋、残雪のアルプス、寒い環境でのファストハイクまで幅広く使える 画期的なインナーグローブの登場です。
重量 S: 24g(ペア) M: 30g(ペア) L: 34g(ペア)
サイズ S: 26cm (全長) ,13cm(親指付け根〜指先) ,12cm(最大幅)
M: 29cm (全長) ,14.5cm(親指付け根〜指先) ,13cm(最大幅)
L: 33cm (全長) ,16cm(親指付け根〜指先) ,14cm(最大幅)
カラー ■Grey ※サイズによって縁のカラーが変わります。 (上記の詳細写真2枚目をご確認ください)
素材 PRIMALOFT® ACTIVE 125g
つけた瞬間から暖かな付け心地はとても付け心地が気持ちよく、 ドライでサラっとしているという点においては他の素材とは一線を画すグローブ。 もちろん同社のKamleica Mitt との相性が抜群、冬の雪山から冷たい雨まで様々なシュチュエーションでも使いこなすことが出来ますよ。 何と言っても手汗の多い自分にとっては冬のグローブの悩みを解消してくれたアイテム。 雪山でインナーは必ず2~3枚持って行ってた自分でもこれさえあればインナーを1枚減らそうかなと考えられるかも。 そういった意味で全体の軽量化にも繋がりますので雪山登山にお勧めですよ。 Writing Hattori
OMM Core Mitt / OMM コア ミット - MoonlightGear - ムーンライトギア
実測情報
まずは私が測りました実測データを見てみましょう。
重量は公式と同じぐらいの33gになります。これ軽いってことはとてもコンパクトにできますのでシュラフと一緒に放り込むことも可能ですし、化繊素材で濡れにも強いのでザックの中にどこにでも適当に入れて置けるのがとても便利で良いですよね。
全長はおおよそ30cmほどになります。
このミトンはもちろん端がゴムになっておりますが、手首の付近にも内側部分にゴムを縫い付けていてずれにくくなっております。
装着した場合です。小さい体型なのでLサイズでは大きすぎます💦正直なところミトンとして使う予定は全く想定しておらず、就寝時にダウンシューズとして寒い時期にはネイチャーハイクのダウンシューズの組み合わせで足先をかなり快適にするためにがメインなのです。
ちなみにこれ写真にも写っておりますOMMのコア ジャケットと全く同じ素材で、プリマロフトアクティブの125g/m2の暖かいタイプが使用されております。
実際に購入して家の近くで早朝に2〜3℃ぐらいの時にこのコアミットを手に装着し使用してみましたが、正直これ単体では全然温かくなりません💦
プリマロフトアクティブ(NEXT)の特徴は通気性と保温力の両方兼ね備えているのですが、これ単体だと通気性がありすぎて特に末端部分に使用するとスースーして全く役に立たないです。
でも同社製品のカムレイカミットを重ねると一気に温かくなるでしょう。(まぁ個人的には使用用途が微妙そうで購入する予定はありませんが・・・)
ダウンシューズとして使用可能か
それでは本題です。これ購入した一番の目的はこれです✨
靴下を履いてこのコアミットを履いた状態になります。私の靴のサイズはEU41(25.5cm)で、これで少し余裕がある感じですがLサイズですと27cmまでがギリギリにはなるかとは思います。
それで履き心地ですが、やはりプリマロフトアクティブの125g/m2の心地よさは良く体感しておりますので、素足で履いても十分心地よいです✨
次にネイチャーハイクのダウンシューズもその上に履いてみました。
これだとダウンシューズの二重履きでさらにあたたくなって良いです✨
暖かくするにはいかに自分の体温をダウンにも行き渡らせるかが重要になってきますが、このプリマロフトアクティブは通気性が抜群に良いのでシュラフまで行き届き暖かくなってくれると思います。
また化繊なので汗ばんでもまたすぐに自分の体温で繊維が乾いてくれると思いますのでその辺も期待はしております✨
まだ購入してから部屋履きでしか試しておりませんが、これは気持ち良いと実践で使用するのが楽しみではあります✨
まとめ
以前からこのプリマロフトアクティブを使用しましたダウンシューズがないかなぁ〜って思っており、このミトンは絶対ダウンシューズとして使用可能だと考えていたのですが、金額が4,950円と購入するにはちょっと躊躇う金額で踏ん切りがついていませんでした。
しかし、いざ購入して試し履きしてみるとこれはいいやん✨って感動してしまい実践で使用していないにも関わらずレビュー記事を書いてしまいました。
またテント泊にて使ってみましたらそのあたりのことも追記で記載したいと思います✨やっぱり個人的に思うのが、このプリマロフトアクティブって私の中でではかなり革命的な繊維でめちゃくちゃ重宝しております。
就寝時はジャケット、タイツ、ダウンシューズと頭以外はこれを着用しております。そのまま素肌に着ても気持ちよく、少し濡れても体温で早く乾いてくれるので濡れに神経質にならなくても良いです。
なかなかこれを全身にコーディネイトするのは難しいでしょうが、絶対お勧めできるモノなので興味がある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか✨✨✨
SOTOのフュージョントレックSOD-331を厳冬期のテント泊にて使用したレビュー
少し前にレビューを書いて紹介しましたSOTOのOD缶用シングルバーナー・マイクロレギュレーターストーブ フュージョントレック SOD-331(新しく買い足してしまいました^ ^)を厳冬期の八ヶ岳のテント泊に持っていき使用しましたのでその時の感想をレビューしていきたいと思います。
ストーブの詳しいレビューはこちらをご覧ください✨
使用したテントサイト
今回テント泊で利用しました場所は八ヶ岳にあります黒百合ヒュッテのテント場(標高2,400m)になります。
冬型の気圧配置になっても比較的安定した気候になりやすく晴れる事が多くて、初級者の方でも危険な場所はほとんどありませんでのこのテント場までですと軽アイゼンとストックがあれば行きやすいと思います。寒いですが・・・
この日使用したテントはヒルバーグのイエローレーベル(3シーズン用)テントのエナンです。
非自立式のダブルウォールテントで1,000gほどなのに設営しやすく快適で使い勝手が良くて赤色でめちゃカッコいいテントです✨✨✨
当日の使用環境
ここのテント場は標高2,400mほどとそこそこ標高が高く、何より厳冬期の八ヶ岳(黒百合ヒュッテのテント場)はとても底冷えをします。
昨年も似たような気象状況でしたが、2年連続でほとんど気温が同じ感じでした。
ちなみにこのフュージョントレックは夕方16時ぐらいと、早朝5時ぐらいの2回使用しただけではあります。
気温変化は度々みておりましたが、だいたい以下の感じで推移しておりました。
13時→-12℃ 15時→-15℃ 17時→-16℃ 18時→-16℃ 翌0時→-18℃ 4時→-19℃ 6時→-20℃ 8時→-19℃
一度目の使用
最初に使用したのは夕食時でして、13時半ぐらいに山小屋にてビーフシチューセット(1,600円)を食べて、その後テントを設営してちょっと寒いなぁ〜って思いながらだらだらをテント内で過ごしておりました。
そして、日没になってから夕ご飯にすると食べにくいので明るいうちにちと16時すぎには食べることにしました。
昨年も一緒だったのですが、諏訪インターを降りてすぐにありましたコンビニにて冷凍鍋焼きうどんを購入してそのままザックに入れて持ってきました。
登山口ですでに-7℃ぐらいと少し寒かったので溶けることもなく運搬が可能でした✨
そして使用したガス缶はMSRの110缶でこれは封入してあるガスの種類がイソブタン80%とプロパン20%となっているタイプの製品になります。
【OD缶の全て】9社16缶の充填ガスの比率と比較、OD缶の小話あれこれ | ぜつえんアウトドア
※ぜつえんアウトドアさん調べより
ですが、今回は227缶より移し替えた物でしたのでおそらく中身はほぼイソブタンで、プロパンはほとんど入ってはいなかったと思います。
それで実際にこのフュージョントレックを鍋焼きうどんに使用して感じたことですが、やはりこの3,000kcalもの比較的強い火力でマイクロレギュレーター搭載だとかなり安定して火力を維持して使用でき、結構早く冷凍状態から熱々になって美味しくうどんを食べる事ができました✨✨✨
あとやはり分離式で重心が低いので雪で不安定なテーブルに乗せても比較的どっしりとしてバランスを崩しそうになる事もなく安心して食べれたのは大きかったですね。
二度目の使用
翌日起床後のテント内の気温です。
氷点下17℃です❄️❄️❄️
寒くて超絶的に温くなっていたシュラフから出たくない病に罹患してしまいました💦
15分ほどしてようやくなんとか寝袋から出る事ができましたが、ガス缶の事は忘れていて前室に放置しておりました。
朝食はテント泊登山などですとだいたいパンやカロリーメイト、羊羹などが多いのですがマイナス20℃想定だったので凍結しないカロリーメイトしか持ってきておりませんでした。
あと暖かい飲み物が飲みたかったのですが、前日に車で沸かしたお湯を保温ボトルに入れて持ってきておりましたので再度それを温め直してココアを飲むことにしました。
持参したボトルはこちらです。サーモスやモンベルなどが王道でしょうが、これも比較的保温してくれて600mlで2,000円ぐらいと超コスパが良い製品です✨
ちなみにお湯を入れてから20時間近く経っていてテント内の-18℃の環境下でしたが、まだ比較的暖かくおそらくまだ50℃以上は保てていたと思います。
でもせっかくなのでフュージョントレックを使用して温め直すことにしました。
それで今回持って行ったクッカーはジェットボイルのスタッシュです。スタッシュ用のバーナーも持って行っておりましたが出して付け替えるのが面倒で湯沸かしに時間がかかりそうだったのでそのままフュージョントレックですることにしました。
結論。正直さすがに外気温が-20℃でガス缶がバッリバリに凍結しておりましたのでこのフュージョントレックでも弱々しい火力しか出ませんでした。
前に年末にキャンプに行った時に外で何もない状態でガス缶を逆さに向けて液出しを試みたのですが、30cmほどの赤い炎が出て危なく感じたのでさすがにテント内では危険だと思い今回は試みておりません。
いつまでも弱々しい炎だったので少しお湯をかけても良かったのですが、素手で温めてあげると割と火力が戻ったので、素手で温める方法を何度かやってみました。
それでだいたい550mlほどの暖かいお湯が、3〜4分ほどで沸騰しました。
やはりさすがにこんな冷たい気温だとあまり強い火力は出ませんが、それでも湯沸かしなら十分実用範囲でした。調理をするにはさすがに現実的ではないでしょう。
本当にお湯を沸かすだけならMSRのウインドバーナーの方が最強でしょうが・・・
まとめ
SOTOのフュージョントレックは分離式でバーナーヘッドが大きめでバランスの取れた炎が出るのが特徴のストーブです。
購入して一番最初に火入れをして直感でこれは厳冬期のテント泊なんかでも非常に安定した火力が出て湯沸かしや調理にも使えそうだなと感じましたが、今回のテント泊では冷凍庫の中の様な環境にて調理や湯沸かしに使いました。
そしてやはりちょっとだけ重くてあまりコンパクトにはなりませんが、100gだけ重量が増えるぐらいならこのカッコ良くて、使い勝手が良くて、高火力なこのストーブは今後も色々持ち出して使って行きたいなとよい経験が積む事ができました。
ウインドマスターに比べて1,500円ほど高くなりますが、非常にバランスの取れた素晴らしい製品であることは間違いありませんのでウルトラライトよりのテント泊であっても十分許容範囲内の大きさ重さだと思いますので、ぜひ購入可能なら入手して使ってみてみてはいかがでしょうか✨✨✨